ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

ALPS処理水

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
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無思考で見たALPS処理水海洋放出問題

福島第一原発のALPS処理水を海洋放出することが良いか悪いかについて散々調べると、実に奇妙なこととなる。
これほどの大問題であり、是非をはっきりさせるべき問題なのに、その判断は不可能としか思えないということだ。
良い、悪い、どちらかの立場を「迷いなく完全に」表明するいずれの方にも、十分以上に賢い人達がいる。
つまり、どちらの主張も否定出来ない。

ただ、沢山の人達の主張を聞いて分かることは、原発や核について物理学的、技術的に本当に詳しい人で、海洋放出に賛成の立場の人はいないと言うことだ。
こう言ったら、では政府機関の専門家や、IAEA(国際原子力機関)の専門家も海洋放出に賛成していると言われそうだが、これらの組織の中でも、科学者、あるいは、技術者の立場で賛成を表明している人は、私は見なかったように思う。

私は、それぞれの主張については、こう結論付けて良いと思う。

反対派・・・安全とは言い切れない。数百年後かもしれないが、取り返しのつかない事態になる可能性がある。
賛成派・・・ALPS処理水は安全な「はずだ」。数年から数十年程度では何も起こらない「はずだ」。

よって、海洋放出は間違いと言わざるを得ない。

ちょっと面白い論がある。
ALPS処理水の処置に関しては、海洋放出以外にも方法がある。
たとえば、モルタル処理と言って、核汚染物質をセメントに混ぜて固形化して保管するというもので、核汚染物質に対し、この方法が用いられた例はアメリカであるらしい。
政府は、この方法も検討したらしいが、コストがかかるのでやめたという話だ。
しかし、これには「あれ?」と思う。
この処理方法は、あくまで核汚染物質に対して行うことであり、ALPS処理水が安全なもの(核汚染物質ではない)なら、検討するのはおかしい。
もし、政府がこの方法を検討したというなら、政府もALPS処理水は核汚染物質である可能性を認識しているということで、ALPS処理水が絶対に安全と言うのは嘘と言うことになる。

重要なことは、ALPS処理水が「絶対に安全」でない限り海洋放出してはならないということで、これに反対することは出来ないだろう。
つまり、核に関しては、「ほぼ安全」「きっと安全」「まず安全」「多分安全」でやってはいけない。

ALPS処理水が安全だと言うなら、国内で使えば良いと言うのが正論だろう。
つまり、具体的には、水パイプラインを作って東京あたりで使えば、海外や福島県の漁民から何の文句も出ないだろう。
日本を縦断するより長い石油パイプラインがあるが、水パイプラインならもっと簡単に作ることが出来る。
ウガンダのような途上国すら水パイプラインで水不足の地域に水を供給している。
なぜか過去最高の税収を上げ続けている我が国で、こんな重要な問題で金が出ないはずがない。
コロナワクチンに100兆円も使った(他国よりはるかに高く買い、しかも、かなりを廃棄した)くらいだ。出来ないはずがない。
しかし、これは絶対にやらないし、また、ALPS処理水を受け入れる地域もないはずだ。
つまり、ALPS処理水が絶対安全だと言うことは出来ないのだ。

草原
AIアート356
「草原」
Kay


それで、見えてきたことがある。
海洋放出に賛成の理由は、原発を推進したいからである。
政府も原発推進を決定していると言って良いだろう。
だから、著名な個人や企業が海洋放出に反対すれば、その個人や企業は政府によって消される。
金優先のインフルエンサーが必死で海洋放出に賛成を力説する理由はそれだ。
つまり、自分の身が可愛いなら、声高に海洋放出に賛成しなくてはならないし、反対派を攻撃して政府の印象を良くしたいとも思うだろう。








ALPS処理水問題で考えたこと

最近の大きな話題として、福島第一原子力発電所のALPS処理水(放射性物質を含む水を浄化処理した水)を海に放出して良いのか悪いのかの問題がある。
これに関して、いろいろ調べたが、正直言って、私の結論は「さっぱり分からない」である。

堀江貴文氏や上念司氏といったインフルエンサー(インターネットで強い影響力を持つ人)は、「安全だと分からない者は馬鹿だ」と断言し、放出反対を主張する山本太郎参議院議員を汚い言葉で罵倒し、「小学生をやり直せ」と言って、ALPS処理水が安全なことは常識的であると言う。
だが、では、小学校の理科をしっかり勉強すればALPS処理水が安全だと分かるかというと、それは絶対にない。
それに、意見が違う相手を口汚く罵倒する者がロクなものであるはずがなく、この点においては私は山本太郎議員に軍配を上げる。

日本政府の言い分としては、IAEA(国際原子力機関)とアメリカ合衆国のALPS処理水が安全であるというお墨付きがあるので大丈夫ということであるが、いまどき、国際機関やアメリカの発言を信頼する者は、言っては悪いが情弱(情報弱者)と言って良いだろう。
中国では、日本のALPS処理水の海への放出により、日本産水産物の輸入禁止を発表したが、原発大国の中国は、福島第一原発どころではない量の処理水を海に流していると言う人もいるし、しかも、処理の仕方が福島第一原発と比較にならないほどずさんであるという指摘もある。
まあ、これも言っては何だが、中国の主張はさすがに信頼性はない。
また、「中国が買わないなら別の販売先がいくらでもある」と言う者がいて、確かにそうであるとしても、新しい販売ルートを決め、販売を開始し、その後のサポートを行う手間は大変なものであるが、そこらを本当に分からないのか、全く言わない。

とにかく、ALPS処理水の放出に対する賛成派、反対派のどちらの意見も、良いところ悪いところがあり、判断することは不可能と思える。
その中で、小出裕章氏という原子力の高度な専門家が著作や講演を通してALPS処理水の危険性を訴えているが、この人の名前がほとんど出てこない。
確かに、小出氏の経歴は実質で素晴らしくても一般受けしない。
つまり、彼は東大や京大卒でなく(東北大学卒)、博士号を持っておらず(修士)、最終の地位が京大助教であるのだが、彼は現場の研究者であり出世が見込まれない場所にずっと居て、しかも、完全な原発反対の立場のため昇進を阻まれたというのは、おそらく本当のことだと思う。

私は小出氏の方を一応正しいとしているが、正直に言うと、やはり分からない。
ただ、少なくとも、堀江氏の「処理水が安全だと分からない者は馬鹿だ」という暴言交じりの主張に影響される者が一番馬鹿であることは間違いないと思う。
そもそも、堀江氏はロケット事業の件で国の方針に逆らうわけにはいかない立場であり、ワクチンに関しても安全でないと言う者は非科学的な馬鹿と断言し、個人的には、あまりというか、全く信用出来ない人物と思う。

花か人か
AIアート338
「花か人か」
Kay


一番大切なことは欲張らないことだ。
しかし、欲張ることが出来る立場になった人間が果て無く欲張るため、地球は終わりを迎えようとしており、解決策は見当たらない。
それこそ、空想的かもしれないが、宇宙人や地底人の介入でもない限り、地球存続の可能性はほぼない。
悲観的なのは良くないが、現実がそうである。
欲張った人間だって魂を持っており、それはいわば神のようなものであるが、あまりに汚れに覆われてしまえば、もうどうしようもない。
ただ、宇宙人かどうかは分からないが、善の力の介入はあるようだ。
だが、あくまで介入で、それで簡単に問題が解決するわけではなく、むしろ道は極めて困難である。
まずは我々がIQを高め、同時に、個々が欲張らないマインドを持つことが重要である。
とはいえ、IQが高い人間は欲張らないものであるから、IQを高めることが最も大切である。








プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


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