「誰でも分かる」「子供でも分かる」「サルでも分かる」といった説明は、どうでもいいことは分かるが肝心なことは分からない話だろう。
電話機が世の中に初めて登場した時の、「誰でも分かる」話は、「誰でも分かる音声のアナログ信号変換」で、聞いた人は「何言われたのか分からないが、俺には電話は必要ないことが分かった」と思い、実際、企業すら「不要」として電話を導入しなかった。つまり、肝心なことは分からなかったのだ。
インターネットの黎明期、「誰でも分かるインターネット」でやたら言われたのが、インターネットはミサイル攻撃を受けても生き続けるといったことで、結局、誰にも肝心なことが分からなかった。
しかし、電話が普及していない時には、通信技術の専門家も、電話がどう使われるか想像が出来なかったし、インターネットが普及していない時には、ITの専門家だって、インターネットが何の役に立つのか分からなかったのだ。
もう昔と言って良いが、巨大IT企業のエゴで「全ての人がコンピュータープログラミングをマスターすべきである」という馬鹿な話がまかり通り、かなり多くの人々が洗脳された。オバマ大統領が、そんな嘘を公式な演説で堂々としたのだから、そりゃ騙される。
巨大IT企業の影響力は政府以上と言われるように、世界中の学校でプログラミングを授業で教えるという滑稽なことが本当に行われるようになった。
ひょっとしたら「全ての人が漫画を描くべきである」と言って、学校で漫画の授業を行う方が、まだマシかもしれない。
ちょっと専門的な話だが、プログラミングに関し、1990年頃に「オブジェクト指向」という言葉が流行った。
もう一斉に「これからはオブジェクト指向でプログラミングしなければならない」と言われるようになり、やがて、普通の人もオブジェクト指向を理解し、仕事に取り入れないといけないと、マジで(笑)言う者が増えていた。
一方、優れたプログラマーにも「私はオブジェクト指向が分からない」と正直に言う人もいた。優秀かつ誠実なプログラマーに多かったと思う。彼らは、仕事では実際にオブジェクト指向を使っているのに、「自分はオブジェクト指向の肝心なことがピンとこない」と言っているのである。
優秀でも誠実でもないが、私もそうだった。
ところが、何かの雑誌で、あるプログラマーが、
「私はオブジェクト指向が分からなかったが、単にメモリ保護技術だと気付いた」
と言う記事を見て、私もオブジェクト指向が一気に分かった。
そんなことを言う人はいなかった。
こんなふうに、本質をズバリ突ける人が、本当に頭が良い人だ。
さて、量子コンピューターという名前を知っている人は多いと思う。
物凄く重要なものだが、この量子コンピュータについても、確実に、上であげたような愚が行われる・・・というか、行われている。
YouTubeの動画で見たが、多分、それなりの識者なのだろうが、小学生の子供に対し、量子コンピューターの説明として、量子ビットの話をしているのを見て、私は「この馬鹿」と思ってしまったが、その人だって、量子コンピュータが何の役に立つのか本当には分かっていないので、そんな話しか出来ないのだろう。
それを聞かされていた、その小学生の男の子は、とても賢そうな子だったが、すっかり困惑していた。困惑にも、肯定的な困惑というものもあるだろうが、全く無意味な困惑だった。その子も、量子ビットについて、話としては分かるだろうが、まるで意味を感じられないのだ。
量子コンピュータについて一般の人に説明する人のほとんどが、やれ量子もつれだの重ね合わせだのといった話をするが、それは電話のアナログ信号変換やインターネットの通信プロトコルのようなもので、普通の人には全く意味のないことで、少なくとも、後回しにして良いことだ。
まずは、本質を語るべきだが、上のような意味のない話をする「センセー」らは本質が分かっていないのだ。
私も、量子力学の初歩やコンピューターは分かるが、量子コンピューターが分からなかった。
しかし、量子コンピューター研究開発の第一人者である、大阪大学大学院教授の藤井啓祐博士が、
「量子コンピューターは宇宙の箱庭」
と言うのを聞いて、量子コンピューターが一気に分かった。
これは、決して素人をケムに巻く方便ではなく、量子コンピューターの本質と思う。
量子コンピューターは、宇宙と同様、自然の法則で動く、宇宙そのものである。
まあ、らしい言い方をすれば、量子コンピューターは自然を直接シミュレートするものと言えるかもしれないが、そうであれば、普通のコンピューターが100万年かかる計算を3分で出来るという意味も分かり、そのとんでもない有益性も分かるのである。
ただ、量子コンピューターだって、電話やインターネット同様、人々が使い方を工夫することでやっと真価が発揮される。
逆に言えば、使われなければ、どんな良いものも無いのと同じだ。
たとえば、蒸気機関だって、紀元前に発明されていたのに、19世紀になるまで無いも同然だったようにだ。
ちなみに、引き寄せも同じかもしれない。
まだ、本質をズバリ言う人がおらず、一般に使われないので真価が発揮されていないのである。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)驚異の量子コンピュータ 宇宙最強マシンへの挑戦(藤井啓祐)
(2)量子論から解き明かす「心の世界」と「あの世」(岸根 卓郎)
(3)ツイッターノミクス TwitterNomics(タラ・ハント)
(4)投影された宇宙(マイケル・タルボット)
(5)洞察力(中山正和)
(6)瞑想と潜在能力(中山正和)

AIアート1550
「やわらかな無機質」
Kay
電話機が世の中に初めて登場した時の、「誰でも分かる」話は、「誰でも分かる音声のアナログ信号変換」で、聞いた人は「何言われたのか分からないが、俺には電話は必要ないことが分かった」と思い、実際、企業すら「不要」として電話を導入しなかった。つまり、肝心なことは分からなかったのだ。
インターネットの黎明期、「誰でも分かるインターネット」でやたら言われたのが、インターネットはミサイル攻撃を受けても生き続けるといったことで、結局、誰にも肝心なことが分からなかった。
しかし、電話が普及していない時には、通信技術の専門家も、電話がどう使われるか想像が出来なかったし、インターネットが普及していない時には、ITの専門家だって、インターネットが何の役に立つのか分からなかったのだ。
もう昔と言って良いが、巨大IT企業のエゴで「全ての人がコンピュータープログラミングをマスターすべきである」という馬鹿な話がまかり通り、かなり多くの人々が洗脳された。オバマ大統領が、そんな嘘を公式な演説で堂々としたのだから、そりゃ騙される。
巨大IT企業の影響力は政府以上と言われるように、世界中の学校でプログラミングを授業で教えるという滑稽なことが本当に行われるようになった。
ひょっとしたら「全ての人が漫画を描くべきである」と言って、学校で漫画の授業を行う方が、まだマシかもしれない。
ちょっと専門的な話だが、プログラミングに関し、1990年頃に「オブジェクト指向」という言葉が流行った。
もう一斉に「これからはオブジェクト指向でプログラミングしなければならない」と言われるようになり、やがて、普通の人もオブジェクト指向を理解し、仕事に取り入れないといけないと、マジで(笑)言う者が増えていた。
一方、優れたプログラマーにも「私はオブジェクト指向が分からない」と正直に言う人もいた。優秀かつ誠実なプログラマーに多かったと思う。彼らは、仕事では実際にオブジェクト指向を使っているのに、「自分はオブジェクト指向の肝心なことがピンとこない」と言っているのである。
優秀でも誠実でもないが、私もそうだった。
ところが、何かの雑誌で、あるプログラマーが、
「私はオブジェクト指向が分からなかったが、単にメモリ保護技術だと気付いた」
と言う記事を見て、私もオブジェクト指向が一気に分かった。
そんなことを言う人はいなかった。
こんなふうに、本質をズバリ突ける人が、本当に頭が良い人だ。
さて、量子コンピューターという名前を知っている人は多いと思う。
物凄く重要なものだが、この量子コンピュータについても、確実に、上であげたような愚が行われる・・・というか、行われている。
YouTubeの動画で見たが、多分、それなりの識者なのだろうが、小学生の子供に対し、量子コンピューターの説明として、量子ビットの話をしているのを見て、私は「この馬鹿」と思ってしまったが、その人だって、量子コンピュータが何の役に立つのか本当には分かっていないので、そんな話しか出来ないのだろう。
それを聞かされていた、その小学生の男の子は、とても賢そうな子だったが、すっかり困惑していた。困惑にも、肯定的な困惑というものもあるだろうが、全く無意味な困惑だった。その子も、量子ビットについて、話としては分かるだろうが、まるで意味を感じられないのだ。
量子コンピュータについて一般の人に説明する人のほとんどが、やれ量子もつれだの重ね合わせだのといった話をするが、それは電話のアナログ信号変換やインターネットの通信プロトコルのようなもので、普通の人には全く意味のないことで、少なくとも、後回しにして良いことだ。
まずは、本質を語るべきだが、上のような意味のない話をする「センセー」らは本質が分かっていないのだ。
私も、量子力学の初歩やコンピューターは分かるが、量子コンピューターが分からなかった。
しかし、量子コンピューター研究開発の第一人者である、大阪大学大学院教授の藤井啓祐博士が、
「量子コンピューターは宇宙の箱庭」
と言うのを聞いて、量子コンピューターが一気に分かった。
これは、決して素人をケムに巻く方便ではなく、量子コンピューターの本質と思う。
量子コンピューターは、宇宙と同様、自然の法則で動く、宇宙そのものである。
まあ、らしい言い方をすれば、量子コンピューターは自然を直接シミュレートするものと言えるかもしれないが、そうであれば、普通のコンピューターが100万年かかる計算を3分で出来るという意味も分かり、そのとんでもない有益性も分かるのである。
ただ、量子コンピューターだって、電話やインターネット同様、人々が使い方を工夫することでやっと真価が発揮される。
逆に言えば、使われなければ、どんな良いものも無いのと同じだ。
たとえば、蒸気機関だって、紀元前に発明されていたのに、19世紀になるまで無いも同然だったようにだ。
ちなみに、引き寄せも同じかもしれない。
まだ、本質をズバリ言う人がおらず、一般に使われないので真価が発揮されていないのである。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)驚異の量子コンピュータ 宇宙最強マシンへの挑戦(藤井啓祐)
(2)量子論から解き明かす「心の世界」と「あの世」(岸根 卓郎)
(3)ツイッターノミクス TwitterNomics(タラ・ハント)
(4)投影された宇宙(マイケル・タルボット)
(5)洞察力(中山正和)
(6)瞑想と潜在能力(中山正和)

AIアート1550
「やわらかな無機質」
Kay