マックス・ギュンターの『運とつきあう』という本には、成功というものは、才能や努力ではなく、「たまたま」なのだと書かれていて、そのエビデンス(根拠)を示しているが、それが実に納得出来る。
冷静な思考力を持った正直な成功者達は皆、「私が成功したのは、たまたま」と言う。
もちろん、それだけでは本にならないので、ギュンターは、その「たまたま」の運を自分のものにする方法をいろいろ述べているが、それらは、スピリチュアル系のものとは違い、現実的で不思議なところは全くない。
むしろ、神頼みのようなものを排除している。
例えば、世界最高の投資家が、投資で成功する秘訣を明かしているが、それがまた、ごく当たり前のことだった。
つまり、「欲張らないこと」だ。
具体的には、投資した株が、ある程度上がったところで売り、下がったら、早めに売って「損切り」をするのが正しい。
しかし、普通の人は、上がったら、欲張ってもっと上がるのを待ち、下がり始めても「待っていれば回復する」と言って、そのままにする。
それで、多くの場合は大損するのだ。
欲張らなければ、大儲けしなくても、堅実に儲けていけるのである。
つまり、欲張らないことが堅実な幸運を呼ぶのである。
ところで、私は、世界一の大富豪、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツには割と詳しい。
彼は、天才だから成功したように言われるが、多分、そうではない。
彼は、ハーバード大生だった18歳の時、世界初のマイクロコンピューターキット用の、プログラミング言語BASICを作ったところ、そのBASICがヒットした。
マイクロコンピューター、略称マイコンとは、パソコンほどの機能を持たない簡易なコンピューターのことだ。ただ、昔は、パソコンとマイコンを同意で使うことはあった。
ゲイツらがBASICを作ったのは、「マイコン用にBASICがあったら面白いんじゃね?」程度の軽い気持ちだった。
そして、8080アセンブラという、手間のかかる「低級言語」でBASICを作ったのは、ほとんど、ポール・アレンの方だった。
ゲイツらのBASICは売れまくったが、このBASICは、もちろん、素晴らしいものだったが、天才級というほどではなく、実際、もっと良いBASICを作った人はいくらでもいた。
しかし、最初に出した強みや、あまり高機能でなくても、使い易さがあったのだと思う。
いや、そもそも、BASICは、元々、ダートマス大学の2人の数学教授、ジョン・ケメニー、トーマス・カーツらが作り、パブリック・ドメインで公開したもので、機能はほとんど決まっていたので、ゲイツらが作ったものがあれば、他のものが必要な理由はなかったのだ。
ゲイツとアレンは、マイクロソフト社を起業し、マイコンやパソコンの進化と普及に合わせ、BASICも改良していった結果、BASICは長く、売れに売れ、ゲイツらは若くして大金持ちになった。
やがて、パソコンもOSが必要になり、最大のパソコンメーカーであったIBMは、マイクロソフトとデジタル・リサーチ社に、OS開発の打診をする。
デジタル・リサーチの社長、ゲイリー・キルドールは、超一流のコンピューター科学者で、ゲイツなど比較にならなかった。
しかも、キルドールは、CP/MというOSを持っていた。
キルドールは、IBMはCP/Mを採用するしかないとタカをくくり、契約条件を釣り上げてIBMとなかなか契約しない。
そのスキに、マイクロソフトは、CP/Mを真似たOSを開発したティム・パターソンを引き抜いてMS-DOSを作らせ、これをIBMが採用。
マイクロソフトはMS-DOSで巨大な利益を上げた。
ゲイツの経営戦略は、まだ、パソコンという新しい市場の中だから成功したと言えるもので、そう凄いものでもなかった(こう言ったら、コロンブスに怒られそうだが)。
結果的に、ゲイツの成功が凄いので、ゲイツは大経営者として称賛されるが、彼の成功も「たまたま」の部分が大きい。
そして、ゲイツは最初、インターネットを重視せず、あわや、マイクロソフトを凋落させかねなかったが、これは、ある時、考え直して失敗を免れた。
しかし、その後の、特にモバイル戦略を含むインターネット事業では、全く良いところがなく、あっさりとアップルやグーグルに追い抜かれた。
だが、パソコンOS(Windows)やOfficeソフトの利益が大きく、それほど落ちずに済んだ中で、クラウド戦略が波に乗り、収益では、アップルやグーグルと対等以上になったが、インターネットでは、GAFAに比べ全く駄目という状況は、今後、変わる見込みはない。
ゲイツの成功はたまたまで、他の者がゲイツと入れ替わった可能性はあったと思う。
ただ、彼の真面目で質素倹約を重んじる精神がなければ、マイクロソフトはとうに破綻していたとも思う。
その意味では、ゲイツはやはり偉大と思う。
誰もが大成功出来る訳ではないが、誰でも、それなりの成功なら収められるし、そのためには、ある程度の努力も必要だろうが、大切なことは「たまたま」の運を掴むことである。
そのために、世の中には「引き寄せの法則」があるが、胡散臭く見られている。
しかし、最近では、引き寄せの法則も、科学的に納得出来るように語られるようになりつつあり、シンプルになってきた。
ただ、今のところ、完全に説明している人はいないと思うが、量子物理学の中の唯我論的量子論を学んでおくと良いと思う。
そのうち、私が簡単に示せると思う。
冷静な思考力を持った正直な成功者達は皆、「私が成功したのは、たまたま」と言う。
もちろん、それだけでは本にならないので、ギュンターは、その「たまたま」の運を自分のものにする方法をいろいろ述べているが、それらは、スピリチュアル系のものとは違い、現実的で不思議なところは全くない。
むしろ、神頼みのようなものを排除している。
例えば、世界最高の投資家が、投資で成功する秘訣を明かしているが、それがまた、ごく当たり前のことだった。
つまり、「欲張らないこと」だ。
具体的には、投資した株が、ある程度上がったところで売り、下がったら、早めに売って「損切り」をするのが正しい。
しかし、普通の人は、上がったら、欲張ってもっと上がるのを待ち、下がり始めても「待っていれば回復する」と言って、そのままにする。
それで、多くの場合は大損するのだ。
欲張らなければ、大儲けしなくても、堅実に儲けていけるのである。
つまり、欲張らないことが堅実な幸運を呼ぶのである。
ところで、私は、世界一の大富豪、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツには割と詳しい。
彼は、天才だから成功したように言われるが、多分、そうではない。
彼は、ハーバード大生だった18歳の時、世界初のマイクロコンピューターキット用の、プログラミング言語BASICを作ったところ、そのBASICがヒットした。
マイクロコンピューター、略称マイコンとは、パソコンほどの機能を持たない簡易なコンピューターのことだ。ただ、昔は、パソコンとマイコンを同意で使うことはあった。
ゲイツらがBASICを作ったのは、「マイコン用にBASICがあったら面白いんじゃね?」程度の軽い気持ちだった。
そして、8080アセンブラという、手間のかかる「低級言語」でBASICを作ったのは、ほとんど、ポール・アレンの方だった。
ゲイツらのBASICは売れまくったが、このBASICは、もちろん、素晴らしいものだったが、天才級というほどではなく、実際、もっと良いBASICを作った人はいくらでもいた。
しかし、最初に出した強みや、あまり高機能でなくても、使い易さがあったのだと思う。
いや、そもそも、BASICは、元々、ダートマス大学の2人の数学教授、ジョン・ケメニー、トーマス・カーツらが作り、パブリック・ドメインで公開したもので、機能はほとんど決まっていたので、ゲイツらが作ったものがあれば、他のものが必要な理由はなかったのだ。
ゲイツとアレンは、マイクロソフト社を起業し、マイコンやパソコンの進化と普及に合わせ、BASICも改良していった結果、BASICは長く、売れに売れ、ゲイツらは若くして大金持ちになった。
やがて、パソコンもOSが必要になり、最大のパソコンメーカーであったIBMは、マイクロソフトとデジタル・リサーチ社に、OS開発の打診をする。
デジタル・リサーチの社長、ゲイリー・キルドールは、超一流のコンピューター科学者で、ゲイツなど比較にならなかった。
しかも、キルドールは、CP/MというOSを持っていた。
キルドールは、IBMはCP/Mを採用するしかないとタカをくくり、契約条件を釣り上げてIBMとなかなか契約しない。
そのスキに、マイクロソフトは、CP/Mを真似たOSを開発したティム・パターソンを引き抜いてMS-DOSを作らせ、これをIBMが採用。
マイクロソフトはMS-DOSで巨大な利益を上げた。
ゲイツの経営戦略は、まだ、パソコンという新しい市場の中だから成功したと言えるもので、そう凄いものでもなかった(こう言ったら、コロンブスに怒られそうだが)。
結果的に、ゲイツの成功が凄いので、ゲイツは大経営者として称賛されるが、彼の成功も「たまたま」の部分が大きい。
そして、ゲイツは最初、インターネットを重視せず、あわや、マイクロソフトを凋落させかねなかったが、これは、ある時、考え直して失敗を免れた。
しかし、その後の、特にモバイル戦略を含むインターネット事業では、全く良いところがなく、あっさりとアップルやグーグルに追い抜かれた。
だが、パソコンOS(Windows)やOfficeソフトの利益が大きく、それほど落ちずに済んだ中で、クラウド戦略が波に乗り、収益では、アップルやグーグルと対等以上になったが、インターネットでは、GAFAに比べ全く駄目という状況は、今後、変わる見込みはない。
ゲイツの成功はたまたまで、他の者がゲイツと入れ替わった可能性はあったと思う。
ただ、彼の真面目で質素倹約を重んじる精神がなければ、マイクロソフトはとうに破綻していたとも思う。
その意味では、ゲイツはやはり偉大と思う。
誰もが大成功出来る訳ではないが、誰でも、それなりの成功なら収められるし、そのためには、ある程度の努力も必要だろうが、大切なことは「たまたま」の運を掴むことである。
そのために、世の中には「引き寄せの法則」があるが、胡散臭く見られている。
しかし、最近では、引き寄せの法則も、科学的に納得出来るように語られるようになりつつあり、シンプルになってきた。
ただ、今のところ、完全に説明している人はいないと思うが、量子物理学の中の唯我論的量子論を学んでおくと良いと思う。
そのうち、私が簡単に示せると思う。
当ブログ著者、KayのAI書。 技術者ではないあなたも、Excelが使えるなら、AI開発者になりませんかという趣旨の本です。 新しい時代のAI開発に必要なことは、数学やプログラミングやAI理論ではなく、問題を予測問題に捉え直すセンスや、データに語らせる洞察力で、それは、必ずしも技術者的能力ではないと思います。 普通の概念で分かるテーマで入門し、興味深いテーマで、AI開発に必要なセンスを身に付けられるよう工夫しました。 |