反戦運動が戦争を作っているという話がある。
マザー・テレサは「反戦運動には参加しないが、平和運動になら興味がある」と言ったらしい。
彼女も、反戦運動が戦争を作ると知っていたのだ。
原発反対運動ではなく、新エネルギー推進運動に参加すれば良い。
「原発反対!」なんて言って、「じゃあ、エネルギーの不足はどうするのですか?」と聞かれて「ノープラン」では笑い話にもならない。

これらは、どのような原理によるかというと、「人間が意識を向けたものは増大する」というものである。

引きこもり救済運動が広まると、結果として、引きこもりが増える。
そうではなく、多様な仕事の仕方が出来る世の中になるよう、活動すれば良いのである。
貧困救済も同様で、利権とか無駄な規制をなくせば、自ずと、貧困層は減る。

ところで、多くの人が、なぜ、嫌々会社勤めをするのかというと、貧困層に落ちるのが怖いからだろう。
ホームレスになった自分を想像すると恐怖を感じるのだが、ホームレスの情報を見れば見るほど、どんどん会社勤めが辛く、そして、うまくいかなくなり、貧困層に近付き、下手すれば、本当にホームレスになるのである。
大切なことは、ホームレスのことなど決して考えず、見ず、裕福な家庭の良い面を見たり、自分が裕福であると感じて良い気分になることだ。

普通の人は、何かを考え出すと、すぐに悪いことを考えるので、あまり何も考えない方が良い。
なりゆきにまかせていると、そう悪いことにはならず、むしろ、良い方向に向かうものだが、余計なことを考えると、悪い状況を引き寄せるのである。
これは本当だ。
良い状況を考えるだけでなく、それで良い気分になるなら、確実に、良い状況が引き寄せられる。

昨年の「マジカルミライ2019」で、鏡音レン君が歌う『メインキャラクター』という歌は、歌自体はとても勇壮で良いのだが、歌詞で憂鬱になった。
だいたい、こんな内容と思う。
ある少年が、普通の大人たちのような生き方をしたくなくて、自分らしく生きようと決意するのだが、周囲の者達は、そんな彼に、批判、否定、後ろ向きの忠告、難癖、嘲りを浴びせかける。
それでも彼は、そんな雑音に抵抗し続けるが、駄目だったみたいだ。
そして、せめて、若い世代に向かって、「お前は成功しろ」と言うような感じの歌と思えた。
彼は、何を間違えたのだろう?
当然、周囲の凡人達の言うことを聞き過ぎてしまったことだ。
そいつらがどんな連中か分かったところで、一切意識を向けず、自分が行きたい未来を考え、楽しい気分でいれば良かったのだ。
ただし、そういった連中に反発したり、攻撃的になってもいけない。この点でも、この歌の主人公は失敗している。
反発したり、攻撃するということは、反戦運動と同じで、そこに意識を向けて同調してしまっていることになるのだ。

ちなみに、私も、あのレン君に自分を見たなあ(笑)。
普通の人よりはうまくやったかもしれないが、影響されてしまったと思う。
しかし、「吾、ことにおいて後悔せず」である(恰好いいぞ笑)。
これからは、意識を向けるところを、しっかりと選ぼうと思う。