ここしばらく書かなかったが、人間の能力、成功や達成、果ては、存在価値まで決めるのは「観察力」なのだ。
優れた探偵小説をヒントに洞察することでそれが分かったが、木枯し紋次郎もまた、恐るべき観察の達人だった。
だから彼は、技量的には決して敵わない剣の達人とだって戦えるのである。
さて、拒食症の女性が時々いて、注目されることもあるのだが、世間の人はことごとく観察力がないので、本当の問題が分からない。
そうだ。
99パーセントの人間は、ミミズほどの観察力しか持ち合わせていない・・・というのは、『神様のメモ帳』のアリス的表現かもしれない。
※ミミズに視覚はない
あの身長130cm未満の少女は超越的な観察力の持ち主だった。
拒食症のために体重が軽過ぎる女性だって、普通に痩せているという時があった。
ひょっとしたら、元々は肥満していたかもしれない。
いずれにせよ、彼女にとって、痩せていることが美しさのために必要なことなのだ。
そして、彼女にとって、自分の存在価値は美しいことである。
それで、食を慎み、どんどん痩せてくる。
傍目には、もう十分過ぎるほど痩せていて、ある時点では、確かに、理想的、あるいは、プロのモデルのような体形なのかもしれない。
しかし、本人は、自分は十分に痩せているとは思っていない。
周りの人は、
「そんな馬鹿な!あなたは凄く痩せている。痩せ過ぎていると言った方が良い」
と言う。
だが、考えてみたまえ。
身体の細さに大きな関心を持つ敏感な女性が自分の身体に対して注ぐ観察力と、無責任な他人の彼女の身体に対する観察力では、あまりに違うのだ。
彼女は、部屋の中で、裸の自分の身体をとことん観察できるのだ。
「まだ、前かがみになると、お腹にシワが寄る。まだ無駄な脂肪があるのだわ」
本当は、ミイラですら、前かがみにすればお腹にシワも寄るのだが、最高度の観察力を発揮する彼女の目には、お腹のシワがあまりに明確で、鮮明で、そして、拡大されて見えるのだ。
初音ミクじゃあるまいし、人間の身体の表面にも柔らかさが必要だが、彼女は初音ミクになりたいのだ。
一時が万事そうなのである。
自分の身体のあらゆる部分に、欠点を見てしまう。
ここで、観察力の使い方の問題点を発見する。
心が無であれば・・・無心であれば、欲望が無ければ、静かであれば、クリアであれば・・・観察は真実を明らかにする。
しかし、偏見や妄想があれば、真実は捻じ曲げられ、色付けされ、ロープは蛇に、柳は幽霊になる。
拒食症に限らないのだが、人間の全ての問題を解く鍵は、透明な観察力だ。
曇りのない観察力を持つためには、なりゆきにまかせ、起こることを起こるまま許し、全てをあるがままに受け入れることが必要だ。
そのことを説いたのが『荘子』で、実践した人を描いたのが『木枯し紋次郎』だ。
荘子や紋次郎すら、人間である限りは間違う。
しかし、間違っても後悔しないし、間違いを受け入れるので、感情を乱さない。
そうすれば、もっと冷静な観察がやってくる。
まず、出来事に文句を言わない、泣き言を言わない、どうにもならないなら諦めることも必要だ。
世界はあなたの都合や願望に従ってなどくれない。
顔色を変えない練習をすれば、全てうまくいくようになるだろう。
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優れた探偵小説をヒントに洞察することでそれが分かったが、木枯し紋次郎もまた、恐るべき観察の達人だった。
だから彼は、技量的には決して敵わない剣の達人とだって戦えるのである。
さて、拒食症の女性が時々いて、注目されることもあるのだが、世間の人はことごとく観察力がないので、本当の問題が分からない。
そうだ。
99パーセントの人間は、ミミズほどの観察力しか持ち合わせていない・・・というのは、『神様のメモ帳』のアリス的表現かもしれない。
※ミミズに視覚はない
あの身長130cm未満の少女は超越的な観察力の持ち主だった。
拒食症のために体重が軽過ぎる女性だって、普通に痩せているという時があった。
ひょっとしたら、元々は肥満していたかもしれない。
いずれにせよ、彼女にとって、痩せていることが美しさのために必要なことなのだ。
そして、彼女にとって、自分の存在価値は美しいことである。
それで、食を慎み、どんどん痩せてくる。
傍目には、もう十分過ぎるほど痩せていて、ある時点では、確かに、理想的、あるいは、プロのモデルのような体形なのかもしれない。
しかし、本人は、自分は十分に痩せているとは思っていない。
周りの人は、
「そんな馬鹿な!あなたは凄く痩せている。痩せ過ぎていると言った方が良い」
と言う。
だが、考えてみたまえ。
身体の細さに大きな関心を持つ敏感な女性が自分の身体に対して注ぐ観察力と、無責任な他人の彼女の身体に対する観察力では、あまりに違うのだ。
彼女は、部屋の中で、裸の自分の身体をとことん観察できるのだ。
「まだ、前かがみになると、お腹にシワが寄る。まだ無駄な脂肪があるのだわ」
本当は、ミイラですら、前かがみにすればお腹にシワも寄るのだが、最高度の観察力を発揮する彼女の目には、お腹のシワがあまりに明確で、鮮明で、そして、拡大されて見えるのだ。
初音ミクじゃあるまいし、人間の身体の表面にも柔らかさが必要だが、彼女は初音ミクになりたいのだ。
一時が万事そうなのである。
自分の身体のあらゆる部分に、欠点を見てしまう。
ここで、観察力の使い方の問題点を発見する。
心が無であれば・・・無心であれば、欲望が無ければ、静かであれば、クリアであれば・・・観察は真実を明らかにする。
しかし、偏見や妄想があれば、真実は捻じ曲げられ、色付けされ、ロープは蛇に、柳は幽霊になる。
拒食症に限らないのだが、人間の全ての問題を解く鍵は、透明な観察力だ。
曇りのない観察力を持つためには、なりゆきにまかせ、起こることを起こるまま許し、全てをあるがままに受け入れることが必要だ。
そのことを説いたのが『荘子』で、実践した人を描いたのが『木枯し紋次郎』だ。
荘子や紋次郎すら、人間である限りは間違う。
しかし、間違っても後悔しないし、間違いを受け入れるので、感情を乱さない。
そうすれば、もっと冷静な観察がやってくる。
まず、出来事に文句を言わない、泣き言を言わない、どうにもならないなら諦めることも必要だ。
世界はあなたの都合や願望に従ってなどくれない。
顔色を変えない練習をすれば、全てうまくいくようになるだろう。
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