腕振り運動は、インド発祥という話があるが、インドで腕振り運動が行われているという話は聞かない。
腕振り運動はもっぱら、中国や台湾で行われていて、気功、仙道、易筋経(健康法の1つ)等の中に含まれている。
そして、昔から、中国医学では肩甲骨が重視され、腕振り運動の驚異的な効果の秘密は、肩甲骨を動かすことであるように思われるのである。
特に健康面で腕振り運動の最大の効果を得るには、腕を後ろに振った時、両腕をやや近付け、肩甲骨が持ち上がるようにすれば良いという、何人かの中国医学の専門家の発言を書籍や動画で見たことがある。
よって、腕振り運動をする時は、両腕を後ろに振った時に、両腕がやや内側に行くように心掛ければ良いと思う。
ただ、腕を後ろに振っただけでも、肩甲骨はある程度持ち上がるので、どんなやり方でも腕振り運動は効果があるし、脚が悪くて立てなくても、座ってやっても良いと思う。
ところで、運動の中で肩甲骨をよく動かすものと言えばローイング、つまり、ボート漕ぎである。
ローイングは、1900年の第2回パリオリンピックからあり(2023年までは「ボート」競技と呼ばれていた)、ローイングが優れた身体を作る運動であることが認識されていたのだと思う。そして、ローイングが身体を強くする秘密は、単に筋肉を鍛えることではなく、肩甲骨を動かすことであると思う。
何度も映画化された『ベン・ハー』の2016年の映画で、『ベン・ハー』で鉄板(テッパン。確実であること)のクライマックスである戦車競技で、ユダがメッサラに勝ったのは、ユダが奴隷としてガレー船を漕いでいたからであると表現されていたのが興味深かった。
この映画では、ガレー船漕ぎで鍛えたユダの「引っ張る筋力」にスポットを当てていたように思うが、実は、ユダの肩甲骨の機能が上がっていたからであると思うのである。
昨日、少し取り上げた、足を静かに下ろす正しい四股をやる貴重な人物であるナイフ術の使い手(田村忠嗣氏)が、四股を毎日1~2時間やるのと共に、ボート漕ぎの動作を毎日15分やると言っていたのには驚いたものである。
静かに足を下ろす四股とボート漕ぎの動き・・・もう完璧な身体強健法である。
そのボート漕ぎは、全くのエアボート漕ぎ(エア・ローイング)で、肘を後ろに引くのであるが、何と素晴らしいことに、肘を後ろに引いた時に、両肘を近付けるようにし、さらに肩甲骨を動かすようにするらしい。このナイフ術使いも、肩甲骨の重要性を説いていた。この人物のことは、これから調べようと思う。
そんなわけで、私も、さっそく、エア・ボート漕ぎを取り入れた。もちろん、後ろに肘を引いた時、意識的に両肘が近付くようにやるのである。
ひょっとしたら、腕振り運動を超える運動かもしれない。
ジャイアント馬場(馬場正平。1938~1999)さんという世界的に有名なプロレスラーがいたが、彼は非常に興味深いことをよく言っている。
プロレスが本当の格闘競技ではないことはご存じの方も多いだろうが、プロレスラーが恐ろしく強いことは確かで、世界中の格闘技大会でプロレスラーが目覚ましい成績を上げることも多い。
馬場さんも、特に若い頃は本当に強かったようだが、彼の場合は、元プロ野球選手という本物のアスリートだったということもあるが、若い時に、アメリカでフレッド・アトキンスという名レスラーの弟子になったことが大きかったと思う。
当時、アトキンスは50歳を過ぎていて、馬場に比べると小柄だったが、若い馬場が力で全く敵わなかったと言う。
それだけでなく、アトキンスはレスリングが本当に強く、馬場はしごかれまくったようだ。
その中で、馬場は、アトキンスに「引く」運動を徹底的にやらされたと語っていた。
リングの四隅のロープを両手で掴んで引く運動をしっかりやらされ、また、2人で綱引きをやることも重視されるなど、徹底的に「引く」運動をやらされたらしいが、馬場は、こんな「引く」運動が強い身体を作ってくれたと言う。
やはり、これらの「引く」運動が、肩甲骨を動かしたことが良かったのだと思う。
そんなわけで、私は、佐川流四股とエア・ローイングをしっかりやろうと思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)四股鍛錬で作る達人
(2)佐川幸義 神業の合気(「月刊秘伝」編集部)
(3)月刊 秘伝 2022年 03月号 [雑誌]
(4)ベン・ハー(2016) [Blu-ray]
(5)超訳甩手功(スワイショウ、うで振り)
AIアート1262
「夕暮れ時」
Kay
腕振り運動はもっぱら、中国や台湾で行われていて、気功、仙道、易筋経(健康法の1つ)等の中に含まれている。
そして、昔から、中国医学では肩甲骨が重視され、腕振り運動の驚異的な効果の秘密は、肩甲骨を動かすことであるように思われるのである。
特に健康面で腕振り運動の最大の効果を得るには、腕を後ろに振った時、両腕をやや近付け、肩甲骨が持ち上がるようにすれば良いという、何人かの中国医学の専門家の発言を書籍や動画で見たことがある。
よって、腕振り運動をする時は、両腕を後ろに振った時に、両腕がやや内側に行くように心掛ければ良いと思う。
ただ、腕を後ろに振っただけでも、肩甲骨はある程度持ち上がるので、どんなやり方でも腕振り運動は効果があるし、脚が悪くて立てなくても、座ってやっても良いと思う。
ところで、運動の中で肩甲骨をよく動かすものと言えばローイング、つまり、ボート漕ぎである。
ローイングは、1900年の第2回パリオリンピックからあり(2023年までは「ボート」競技と呼ばれていた)、ローイングが優れた身体を作る運動であることが認識されていたのだと思う。そして、ローイングが身体を強くする秘密は、単に筋肉を鍛えることではなく、肩甲骨を動かすことであると思う。
何度も映画化された『ベン・ハー』の2016年の映画で、『ベン・ハー』で鉄板(テッパン。確実であること)のクライマックスである戦車競技で、ユダがメッサラに勝ったのは、ユダが奴隷としてガレー船を漕いでいたからであると表現されていたのが興味深かった。
この映画では、ガレー船漕ぎで鍛えたユダの「引っ張る筋力」にスポットを当てていたように思うが、実は、ユダの肩甲骨の機能が上がっていたからであると思うのである。
昨日、少し取り上げた、足を静かに下ろす正しい四股をやる貴重な人物であるナイフ術の使い手(田村忠嗣氏)が、四股を毎日1~2時間やるのと共に、ボート漕ぎの動作を毎日15分やると言っていたのには驚いたものである。
静かに足を下ろす四股とボート漕ぎの動き・・・もう完璧な身体強健法である。
そのボート漕ぎは、全くのエアボート漕ぎ(エア・ローイング)で、肘を後ろに引くのであるが、何と素晴らしいことに、肘を後ろに引いた時に、両肘を近付けるようにし、さらに肩甲骨を動かすようにするらしい。このナイフ術使いも、肩甲骨の重要性を説いていた。この人物のことは、これから調べようと思う。
そんなわけで、私も、さっそく、エア・ボート漕ぎを取り入れた。もちろん、後ろに肘を引いた時、意識的に両肘が近付くようにやるのである。
ひょっとしたら、腕振り運動を超える運動かもしれない。
ジャイアント馬場(馬場正平。1938~1999)さんという世界的に有名なプロレスラーがいたが、彼は非常に興味深いことをよく言っている。
プロレスが本当の格闘競技ではないことはご存じの方も多いだろうが、プロレスラーが恐ろしく強いことは確かで、世界中の格闘技大会でプロレスラーが目覚ましい成績を上げることも多い。
馬場さんも、特に若い頃は本当に強かったようだが、彼の場合は、元プロ野球選手という本物のアスリートだったということもあるが、若い時に、アメリカでフレッド・アトキンスという名レスラーの弟子になったことが大きかったと思う。
当時、アトキンスは50歳を過ぎていて、馬場に比べると小柄だったが、若い馬場が力で全く敵わなかったと言う。
それだけでなく、アトキンスはレスリングが本当に強く、馬場はしごかれまくったようだ。
その中で、馬場は、アトキンスに「引く」運動を徹底的にやらされたと語っていた。
リングの四隅のロープを両手で掴んで引く運動をしっかりやらされ、また、2人で綱引きをやることも重視されるなど、徹底的に「引く」運動をやらされたらしいが、馬場は、こんな「引く」運動が強い身体を作ってくれたと言う。
やはり、これらの「引く」運動が、肩甲骨を動かしたことが良かったのだと思う。
そんなわけで、私は、佐川流四股とエア・ローイングをしっかりやろうと思う。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)四股鍛錬で作る達人
(2)佐川幸義 神業の合気(「月刊秘伝」編集部)
(3)月刊 秘伝 2022年 03月号 [雑誌]
(4)ベン・ハー(2016) [Blu-ray]
(5)超訳甩手功(スワイショウ、うで振り)
AIアート1262
「夕暮れ時」
Kay