ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

老子

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
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最も短く最上の聖典は

これまで、41日に渡って『老子』の「解説」ではなく「真意」を翻訳してきた。
その結果、分かったことは、『老子』は極めてシンプルで分かり易いのに、究極の真理を直接的に語っていることだった。

ただ、老子は、老子のようになる方法については、自然と融合するものであれば何でも良く、制限をつけなかったが、それでかえって、何をすれば良いのか分からなくなった。
だが、『老子』全81章に渡って、ラマナ・マハルシが提示した「私は誰か?」と問う方法が適合しないところは1つもなく、しかも、これが最も簡単な方法であると思う。

献花される歌姫
AIアート29
「献花される歌姫」
Kay


『老子』は、引き寄せの法則みたいなものははるかに超えている。
そんなものは簡単過ぎてお話にならない。
ところで、引き寄せについて、世の中では、こんなことが言われている。
「『お金持ちになりたい』と思っていると、ただ、その『お金持ちになりたい』と思う状況だけが実現する。お金持ちになりたいなら、既に自分がお金持ちであると思わないといけない」
なんとしみったれた言葉だろうか?
何の意味もない話である。
ところが、世の中では、この話について、どんどん議論が展開されてしまっている。
結局、それでうまくいかないからだ。
引き寄せのあらゆるメソッド(手法)に意味はない。
大切なことは、メソッドではなく、ただ1つ、魂が活性化されているかどうかだけだ。
そのためには、思考を消すことだけが必要である。
それで言えば、あらゆる引き寄せメソッドの中で、ただ1つ「元祖1式」と呼ばれるものだけが正しい。
これは、思考を消すため以外の思考をしないというものだ。
そのためには、具体的には、ひたすらアファーメーション(肯定的確言)をする。
言葉は何でも良い。
「神様の奇跡が起こる」でも「お金がある」でも「生きている」でも「ありがたい」でも。
それを1日1万回もやれば、思考する暇がなくなり、魂が活性化して、結果、幸運に恵まれる。
だが、アファーメーションの言葉そのものに何の意味もない。
ただ、思考を消す役に立つだけだ。
ところが、真にすみやかに思考を消す方法が、「私は誰か?」と自分に問うことだ。

ラマナ・マハルシの『私は誰か?』という小冊子がある。
28の短い質問に対するマハルシの返答を収めたもので、マハルシ自身が監修している。
本にするほどの分量でもなく、無料公開されているが、最近、入手が難しくなっている。しかし、下に挙げたマハルシの著書2冊に収録されている。
ただ、いずれも、はっきり言って、日本語訳が最悪だ。
やたら難しい、そして、抽象的な言葉が満載で、何を言っているのか分からない。
必要もないタミール語の読みを載せ、読者を混乱させてもいる。
出版者や翻訳者が、意味を理解出来ていないので、そんなことをしてしまうのだ。
そこで、次回から、『私は誰か?』をすっかり書き直そうと思う。
『老子』より簡単に、真理を直接掴むことが出来る。
とはいえ、必要なことは、ただ「私は誰か?」と問うことである。








『老子』第81章(最終回)「思考を捨ててこそ」

今回は『老子』第81章で、『老子』最終回である。
この章を一言で言えば「思考を捨ててこそ」である。

「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」という有名なことわざがある。
これは、「命を捨てる覚悟があってこそ成功する」という意味で、英語にも「Fortune favours the bold.(幸運の女神は勇者を助ける)」という、似た意味のことわざがある。
この言葉も良いのかもしれないが、老子は全くレベルが違う。
世間のことわざレベルで考えるから、皆、老子を大誤解するのだ。
老子では、捨てるのは「身」ではなく「思考」である。

人間の中には、自殺をする者もいる。これも身を捨てることである。
だが、自我(エゴ)は決して自殺しない。
自我は実際は思考で、思考は記憶と欲望から出来ている。
身を捨てることは容易い・・・と言えば語弊があるかもしれないが、思考(自我)を捨てることは極めて難しい・・・実際は不可能だ。
では、どうすれば良いか?

地上に浮上した秘密施設
AIアート28
「地上に浮上した秘密施設」
Kay


少し方向を変える。
若いうちは皆、自分は天才だと思っている。
しかし、ある程度の歳になれば、そうではないことが分かって来る。
それをいつまでも分からないと、いわゆる「中二病(自分は特別だと妄想すること)」になる。
自分が天才でないと分かれば、「天才であれば、容易く称賛や栄光が得られたものを」と嘆く。
こう言われても、
「そうかもしれないが、私は違う(やはり天才だ)」
と思う期間(中二病である期間)が長いほど悲惨で、下手をすれば狂人にされてしまう。
ところが、称賛や栄光を望む思考(心、自我)が消えてしまえば、本当に天才になる。
というより、元々が、天才すらはるかに超えていたのだ。
天才をはるかに超越した者が、たかが世間の称賛や栄光を望んだりしない。
そして、『星の王子さま』を読めば、子供は皆そうである(天才をはるかに超越している)ことが分かる。
もっとも今は、お受験とかで、幼稚園とか小学校入学時点で「小さな大人」にさせられ、『星の王子さま』で語られるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの子供時代や星の王子さまのように「大人はへんてこりん」とも思わなくなる。

言ってみれば、「思考を捨てればあなたも天才」なのだが、そうはいかない。
さっきも述べた通り、思考(自我)は決して自殺しない。
だから、老子の教えは滅んでいたが、20世紀初頭にラマナ・マハルシが「私は誰か?」と問うことを教え、ようやく、老子の願いが成就した。
「私は誰か?」と自分に問えば、思考の本体である記憶と欲望は溶け去る。
そうすれば、本当の自分が全知全能の無限の魂(=神)であることが分かる。

『老子』全章は、この同じことを繰り返し語っているだけである。
ただ、実際は、誰もこれ(「私は誰か?」と自分に問うこと)をしていない。
敵の思うつぼってやつである。
今はそうである。
だが、何とか敵に嫌がらせをしたいものだ。
ただし陽気に。敵も意外に陽気だ。
敵とは、あえて繰り返さないし、喩え話と思えば良いが、太古の昔に、地球に超高度テクノロジーで作ったマインドコントロール装置を仕掛けた宇宙人である。








『老子』(80/81)「内なる静寂」

今回は『老子』第80章である。
いよいよ、残り2章だ。
この章を一言で言えば「内なる静寂」である。

この章は、表向きは、文明や進歩を否定し、昔のままの生活をしろと書かれている。
老人であれば、これを喜んで肯定する者が多いだろうが、若者は、こんな論を馬鹿にするだろう。
しかし、老子は、これを物質世界のこととして言ったのではない。

あのH.G.ウェルズ(イギリスの作家。『宇宙戦争』の作者)の原作で、ウェルズ自ら脚本を書いた映画『来るべき世界』で、テクノロジーが高度に発達した未来社会で、世界のリーダーの男がこう言う。
「このまま進むか?戻るか?」
答は出ていないが、現実世界でも、やがてこのことを考えなければならなくなる。

桃の節句
AIアート27
「桃の節句の初音ミク」
Kay


そして、老子の後継者とも考えられる荘子は、こう述べている。
「本当の知恵者は太古の人であった。彼らは一切の区別をしなかった。やがて、人々は区別はするようにはなったが、まだ、優劣はつけなかった。だが、優劣をつけるようになってから、世界はおかしくなった」
外的なことで区別や優劣があるのは当然だ。
しかし、内面においては、そうであってはならない。
例えば、こんな感じだ。
大谷翔平は優れた選手だ。
しかし、内的には、どの選手も同じなのだ。
そのことを一番分かっているのが大谷翔平であろう。

優劣をつけるのは思考である。
そして、優劣をつける思考が、あらゆる不幸や災難を生む。
だが、思考を消し、余計なことを考えず、つけるべきでない優劣をつけないようになれば、魂は蘇り、あらゆる障害を克服する。

『世界に一つだけの花』というヒット曲があったが、これも同じで、外的にはナンバー1はやっぱり存在する。
しかし、内的には、そんなものはないのだ。
もし、この歌の作者に善意や知恵があるなら、「外的な価値を内的な価値より上位に置くな」と言ったのだ。

外的には、何をしても構わない。
テクノロジーが進歩するならさせれば良い。
しかし、内的には変わってはならない。
なぜなら、内なる真の自分は、全知全能の無限の魂(=神)なのだからだ。
ところが、地球上の人間は、外的な進歩ばかり重要視し、内的には低下する一方・・・そしてついに、神から虫けらになってしまった。
だが、今こそ、「私は誰か?」と自分に問い、自分が本当は何であるか思い出せば、我々は再び太古の知恵者のようになる。
そうなれば、不可能はない。








『老子』(79/81)「知恵がある者の行い」

今回は『老子』第79章である。
この章を一言で言えば「知恵がある者の行い」である。

この章は、表面的に読んでも良いことが書かれている。
だから、世の解説者は、その表面的な意味しか分からなくても、彼らの解説はそれはそれで良い解説になってしまう。
表面的な意味とはこうだ。
「人の恨みを買うな。恨みとは消えないものだ。強い立場にあっても、それを利用するな。そうすれば天が味方する」
もっとも、世の解説者は、こんな簡単なことを難しく言うのだが・・・。
凡人は、自分が相手に対して強い立場にあれば、相手を見下し、言いたい放題、やりたい放題で喜び満足しようとする。
だが、聖人は、そんなことは決してしない。
いや、弱い立場の者に対し、悪辣なことをしないばかりか、何の害もなさない(と言っても、決して甘やかすわけではないが)。

火星の家 地球人版
AIアート26
「火星の家 地球人版」
Kay


問題は、なぜ、聖人が、人をそんなふうに扱うかだ。
それは、表面的な『老子』解説者が分からないだけでなく、普通の人には誰も分からない。
その(聖人が弱い者いじめをしない)理由とは、聖人は、普通の人々はマインドコントロールされている・・・簡単に言えば、脳を書き換えられていることを知っているからだ。
マインドコントロールと言っても、普通に言われる「支配者の洗脳」のことではない。
もっと強力なものだ。
事実か、1つの喩えかはともかく、太古の昔、悪の宇宙人グループが、地球に、地球人類の魂を愚鈍な状態にする、高度なテクノロジーで作ったマインドコントロール装置を設置し、それは今も稼働している。
マインドコントロール装置に支配された者は、余計な思考をすることが特徴で、恨みでも買うと、一生恨まれる。
そのようなわけで、聖人は、普通の人々が、まともな精神状態でないことをよく知っているのである。

そして、凡人に関しては、弱い立場の者が強い立場の者を恨むのと同様、強い立場の者が弱い立場の者をいじめるのも、マインドコントロール装置の影響なのである。
一方、聖人は、マインドコントロール装置の影響を受けないような態度でいるのである(恨まない、いじめない)。
しかし、自分の意思で聖人のようになることは、ほとんど不可能であり、老子は、「せめて君子は・・・」という想いで『老子』を説いたが、あまり効果はなかったかもしれない。
だが、ラマナ・マハルシが教えたように「私は誰か?」と自分に問えば、余計な思考をしなくなり、自ずと聖人のようになり、いずれは全ての思考が消え聖人を超える。
なぜなら、「私は誰か?」と問うことで魂が活性化し、本当の自分は全知全能の無限の魂(=神)であることが分かるからである。

尚、『老子』について書いてきて分かったが、『老子』の本について、読み易いのは岩波文庫版で、老子の真意にいくらかでも近いのは徳間文庫版であると思う。








『老子』(78/81)「真の王とは」

今回は『老子』第78章である。
この章を一言で言えば「真の王とは」である。

イエスが「先の者が後になり、後の者が先になる」と言ったのと同じだ。
つまり、一番先に行っているように見える者が、実は一番遅れており、ビリに見える者が、実は一番前進している。
見かけと実体は真逆だ。
だからイエスは、「一番偉くなりたいなら、皆に仕えなさい」と言ったが、世間の先生達は、これを道徳上の方便のように言う。
では、真の王とは何だろう?

老子は、こう言うのだ。
「国中の恥辱を背負う者が一国の真の王」
「天下の不幸を背負う者が天下の真の王」
イエスもラマナ・マハルシも言ったと思う。
「神はいかなる重荷にも耐える」

初音ミク 白ドレス
AIアート25
「初音ミク 白ドレス」
Kay


凡人・・・つまり、超高度テクノロジーで作られたマインドコントロール装置に支配されている者は、自分の失敗についても、
「それは俺のせいじゃない」
と言う。
だが、マインドコントロール装置の支配から脱した者は、この世のあらゆる問題に対し、
「それは私のせいだ」
と言う。
『神様のメモ帳』という小説・アニメの中で、見かけは11歳くらいの際立った美少女であるアリスは、
「世界で起きている不幸は、実は僕のせいなんだ」
と言う。
彼女は、普通の人よりずっと神に近い。

とはいえ、わざとらしく、自分も今日から、「この世のあらゆる問題の責任を負う」なんて言う必要はない。
我々じゃ負えないから。
負えるのは神だけだ。
だから、「私は誰か?」と問い、忘れてしまっている真実・・・自分が本当は全知全能の無限の魂(=神)であることを思い出すべきである。
そうなれば、国中の恥辱を背負うなど容易いことで、天下の不幸を背負うこともまた同じであることが分かるのである。








プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


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