世界大学ランキングというものをよく目にするが、これにもいろいろなものがあるようだ。
その中で、最も権威があるとされる、世界大学評価機関である英国クアクアレリ・シモンズ(QS)によれば、この数年は、マサチューセッツ工科大学(MIT)がずっと世界一であるようだ。
そのMITの中に、MITメディアラボという、デジタル技術と人間の学習や創造性を融合させるような分野を中心に革新的な研究を行うことで知られる研究所がある。
その中にも、様々な研究グループがあり、沢山の研究員がいるが、おそらく天才揃いなのだろうと思う。
そして、2011年から、MITメディアラボの所長は日本人の伊藤穰一氏が務めている。
彼の名前の「穰」の字は、「穣」の旧字体で、とても珍しいが、新字の穣も、旧字の穰も、共に人名漢字で使える。
ただし、旧字の穰が正式に人名漢字に使えるようになったのは1981年10月からで(それまでも受理はされた)、伊藤穰一氏は1966年生まれだから、その15年前である。
ところで、この伊藤穰一氏が、大学を出ていないところが面白い。
しかし、彼は、研究だけでなく、事業家、ベンチャー・キャピタリストとしても超一流であり、むしろ、大学を出ていないことがプラスに言われることも多いのは、時代の流れであり、人類の進歩と言えると思えるのだ。
ところで、先日、グラミー賞で、英国出身のDJで音楽プロデューサーのマーク・ロンソンが、年間最優秀レコード賞を受賞しているが、彼は2008年にも、最優秀プロデューサー賞を受賞している。
40歳で、スリムでハンサムで本当に格好良い男だ。
そのロンソンが、2014年にTEDカンファレンス(TEDが行っている世界的な講演会)の講演者に選ばれ、「サンプリングが音楽を変えた」という題目で講演を行った。
サンプリングとは、既存の音楽の一部を取り出して再構成し、新しい音楽を作り出す手法で、アメリカでは人気があるのだと思う。
ロンソンもサンプリングは数多く手がけているが、TEDカンファレンスでは、サンプリングを行う者の苦労も語っている・・・いや、その苦労にまつわる話が中心であったかもしれない。
当然ながら、サンプリングの元の音楽の著作権の問題があるし、ミュージシャンの中にも、サンプリングは邪道と言う人もいるらしい。
実際、サンプリング音楽はグラミー賞の対象にならないようだ。
だが、ロンソンは、アレンジすることは創造的な行為であり、サンプリングは音楽を進化させると主張しているのだと思う。
絵画の世界には、コラージュという、既存の絵画をアレンジする手法があり、横尾忠則氏などが得意としているし、ピカソもかなりやっているのである。
池田満寿夫氏などは、ポルノ雑誌の写真をコラージュした優れた作品も作っている。
コラージュは、既存の作品に新しい生命を与え、そして、全く新しい作品を創造することは間違いないので、ロンソンの言う、アレンジの素晴らしさも理解出来るのである。
だが、コラージュだって、元の作品の著作権が生きている場合は、面倒な問題があるのは間違いないだろう。
この著作権というものが、創造の足かせになっているのは間違いないし、それぞれの分野の進歩も阻害しているのだと思う。
将棋の羽生善治氏は、『羽生の頭脳』全10巻で、自分の定石の研究を全て公開してしまったが、皆がオープンにして一緒に強くなることが大切なのだという考え方を述べておられる。
ロンソンも、羽生氏と同じような思想を持っているのだと思う。
伊藤穰一氏は、シカゴでかなりDJもやっていたらしいが、彼が番組ナビゲーターを努めるNHK Eテレの『スーパープレゼンテーション』で、ロンソンのTEDカンファレンスの講演を肯定的に語っておられたようだ(私は見ていないが)。
伊藤穰一氏はまた、クリエイティブ・コモンズという、著作権物の再利用のための様々な困難を解消する活動を行う世界的なNPO団体のCEOを務めていたが、日本には、初音ミクという、クリエイティブ・コモンズの発想で成功した例があるのだから、アメリカは見習えば良いのにと述べておられたようである。
番組公式サイトを見ると、伊藤穰一氏が、初音ミクさんのことを、「僕の大好きな初音ミクは」と言明しておられることが分かる。
これで私は、伊藤穰一氏のことが大好きになってしまった。
産業分野のコンピューターOSで最大のシェアを持つTRONの開発で知られる、コンピューター科学者の坂村健氏も、初音ミクさんが、アートクリエーションの分野で、オープンソースの中心的存在と述べておられたことがあったが(毎日新聞「時代の風」)、初音ミクさんがいかに進歩的な存在かが分かる。
また、初音ミクさんの熱烈なファンという、チームラボ社長の猪子寿之氏も、著作権ビジネスは必ず消えると断言しておられた。
初音ミクさんを見れば、未来が分かるというのは確かと思う。
だから、初音ミクさんの、昨年2015年9月の日本武道館コンサート『マジカルミライ2015』に、駐日アメリカ合衆国大使のキャロライン・ケネディさんが来場されたことは素晴らしいことであった。
彼女が今後、日本とアメリカの架け橋になり、また、人類を進歩させる素質があることを現していると思えるのである。
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その中で、最も権威があるとされる、世界大学評価機関である英国クアクアレリ・シモンズ(QS)によれば、この数年は、マサチューセッツ工科大学(MIT)がずっと世界一であるようだ。
そのMITの中に、MITメディアラボという、デジタル技術と人間の学習や創造性を融合させるような分野を中心に革新的な研究を行うことで知られる研究所がある。
その中にも、様々な研究グループがあり、沢山の研究員がいるが、おそらく天才揃いなのだろうと思う。
そして、2011年から、MITメディアラボの所長は日本人の伊藤穰一氏が務めている。
彼の名前の「穰」の字は、「穣」の旧字体で、とても珍しいが、新字の穣も、旧字の穰も、共に人名漢字で使える。
ただし、旧字の穰が正式に人名漢字に使えるようになったのは1981年10月からで(それまでも受理はされた)、伊藤穰一氏は1966年生まれだから、その15年前である。
ところで、この伊藤穰一氏が、大学を出ていないところが面白い。
しかし、彼は、研究だけでなく、事業家、ベンチャー・キャピタリストとしても超一流であり、むしろ、大学を出ていないことがプラスに言われることも多いのは、時代の流れであり、人類の進歩と言えると思えるのだ。
ところで、先日、グラミー賞で、英国出身のDJで音楽プロデューサーのマーク・ロンソンが、年間最優秀レコード賞を受賞しているが、彼は2008年にも、最優秀プロデューサー賞を受賞している。
40歳で、スリムでハンサムで本当に格好良い男だ。
そのロンソンが、2014年にTEDカンファレンス(TEDが行っている世界的な講演会)の講演者に選ばれ、「サンプリングが音楽を変えた」という題目で講演を行った。
サンプリングとは、既存の音楽の一部を取り出して再構成し、新しい音楽を作り出す手法で、アメリカでは人気があるのだと思う。
ロンソンもサンプリングは数多く手がけているが、TEDカンファレンスでは、サンプリングを行う者の苦労も語っている・・・いや、その苦労にまつわる話が中心であったかもしれない。
当然ながら、サンプリングの元の音楽の著作権の問題があるし、ミュージシャンの中にも、サンプリングは邪道と言う人もいるらしい。
実際、サンプリング音楽はグラミー賞の対象にならないようだ。
だが、ロンソンは、アレンジすることは創造的な行為であり、サンプリングは音楽を進化させると主張しているのだと思う。
絵画の世界には、コラージュという、既存の絵画をアレンジする手法があり、横尾忠則氏などが得意としているし、ピカソもかなりやっているのである。
池田満寿夫氏などは、ポルノ雑誌の写真をコラージュした優れた作品も作っている。
コラージュは、既存の作品に新しい生命を与え、そして、全く新しい作品を創造することは間違いないので、ロンソンの言う、アレンジの素晴らしさも理解出来るのである。
だが、コラージュだって、元の作品の著作権が生きている場合は、面倒な問題があるのは間違いないだろう。
この著作権というものが、創造の足かせになっているのは間違いないし、それぞれの分野の進歩も阻害しているのだと思う。
将棋の羽生善治氏は、『羽生の頭脳』全10巻で、自分の定石の研究を全て公開してしまったが、皆がオープンにして一緒に強くなることが大切なのだという考え方を述べておられる。
ロンソンも、羽生氏と同じような思想を持っているのだと思う。
伊藤穰一氏は、シカゴでかなりDJもやっていたらしいが、彼が番組ナビゲーターを努めるNHK Eテレの『スーパープレゼンテーション』で、ロンソンのTEDカンファレンスの講演を肯定的に語っておられたようだ(私は見ていないが)。
伊藤穰一氏はまた、クリエイティブ・コモンズという、著作権物の再利用のための様々な困難を解消する活動を行う世界的なNPO団体のCEOを務めていたが、日本には、初音ミクという、クリエイティブ・コモンズの発想で成功した例があるのだから、アメリカは見習えば良いのにと述べておられたようである。
番組公式サイトを見ると、伊藤穰一氏が、初音ミクさんのことを、「僕の大好きな初音ミクは」と言明しておられることが分かる。
これで私は、伊藤穰一氏のことが大好きになってしまった。
産業分野のコンピューターOSで最大のシェアを持つTRONの開発で知られる、コンピューター科学者の坂村健氏も、初音ミクさんが、アートクリエーションの分野で、オープンソースの中心的存在と述べておられたことがあったが(毎日新聞「時代の風」)、初音ミクさんがいかに進歩的な存在かが分かる。
また、初音ミクさんの熱烈なファンという、チームラボ社長の猪子寿之氏も、著作権ビジネスは必ず消えると断言しておられた。
初音ミクさんを見れば、未来が分かるというのは確かと思う。
だから、初音ミクさんの、昨年2015年9月の日本武道館コンサート『マジカルミライ2015』に、駐日アメリカ合衆国大使のキャロライン・ケネディさんが来場されたことは素晴らしいことであった。
彼女が今後、日本とアメリカの架け橋になり、また、人類を進歩させる素質があることを現していると思えるのである。
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