とんでもないことをしでかしたことがあるだろうか?
取り返しのつかないような、いっそ、地球が爆発すればいいとでも思うような・・・
例えば、超高価な美術品を破損させてしまったとか。
ものすごく偉い人の顔や服にジュースをぶっかけてしまったとか。
高級ブティックの壁に車で突っ込んでしまったとか。

それほどのことではないが、私は最近、こんなことがあった。
部屋の床の上に大量の砂をばら撒いてしまい、片付けるのにどれほどの労力がかかるのかと思うと絶望的な気分になった。
だが、そこで目が覚めた。
夢だったのだが、私は、まだこう考えていた。
「あれをなんとかしないと・・・」

普通は、先に述べたマズい出来事などが、夢だと分かった時に、心から安堵し、「良かった!」と思うことだろう。
しかし、今回の私のように、目が覚めても、まだ苦しんでいることがある。
夢で苦しみ足りなかったらしい(笑)。
実は、それは、夜、眠っている時に見た夢ではなく、昼間、普通に活動している時に見た夢で(白昼夢というやつだ)、瞬間に見た夢だった。
そして、こんなことはよくある。
「しまった!どうしよう?」
と思う。
しかし、すぐに、
「あれ、何だったっけ?」
と思うことが多い。
だが、時には、さっき述べたように、何があったか憶えている場合もある。
忘れているとしても、確かに、何かマズいことがあったのだろう。
ただし、さっきまで居たパラレルワールド(並行宇宙)でね。
つまり、この世界とは別の世界で、嫌なことがあり、それを解決する価値もないと思ったので、そんなことが起こらなかった世界に瞬間で移動したのだ。
実は、悪夢というのも、全く同じなのだ。
だが、普通の人の場合、悪夢の記憶は、瞬間で(かなり大きく)改ざんされるので、ケーキの箱を落とした記憶が、自動車が崖から転落した記憶に変わっていたりする。どちらかというと、大袈裟な記憶に変わる場合が多いが、逆に、起きたことより些細な記憶になることもある。

悪い出来事を、なんでもかでも回避すればいいってもんじゃないし、出来ないこともある。
それに、悪い出来事も、考えようによっては面白いものである。
けれども、、やっぱり、これは嫌だと思う出来事もある。
しかし、私は、そんな時でも、もう少し我慢してみる。
どうせ、いつでもキャンセル出来るのだから。
つまり、別のパラレルワールドに移動出来るのだから。
だから、出来るところまでそこに留まり、楽しむわけだ。
それに、耐えていれば、何か良いことがあるかもしれない。

パラレルワールド移動の呪文は、人それぞれだが、やはり似ている。
たとえば、「ああ、そうか」とか「わかった」とか。
だが、その現実に感情的にのめり込んだら、別の世界に飛べない。

ささやかな魔法をひとつかける
それだけで僕らは飛べるのさ!
~『テオ』(作詞・作曲・編曲:Omoi。唄:初音ミク)より~

「面白い」とか「それでいい」と言うと、自分では、別の世界に移動した自覚がないのに、実際は移動している場合がよくある。
割と万能な呪文が、以前も言ったが「完璧だ」だ。
まあ、いろいろ試すと良いと思う。
腕振り運動や佐川幸義流四股を普段から淡々とやっておくと、あっさりうまくいくことが多い。
どれほど、移動前のことを憶えているかは、よく分らない。私も、きっと憶えていないことがよくあると思う。