人間は、無になれば、全て思いのままになるが、これをもっと分かり易く言えないだろうか?
案外にこう言った方が良いかもしれない。
「空っぽになれば満たされる」
求めよ、そうすれば、与えられると言ったところで、こちらの器が一杯なら、与えられても受け取れない。
そして、ほとんどの人の器は、下らないもので満たされ、素晴らしいものを受け取れない。
「俺には何もない」というのは落伍者の定番のセリフだが、そんな者こそ、つまらぬものを一杯持っているものだ。
愚か者は、「俺には尊いものは何もないが、下らないものは一杯ある」と言い直すべきである。
では、まず、器を空にしなければならない。
ある大物武道家の世間に知られている顔は偽物だったが、彼が喧嘩の達人であったことは確かで、その道は極めていた。
その武道家(喧嘩屋)に、「喧嘩必勝の秘訣は?」と尋ねると、その無敗の喧嘩屋は、
「命を捨てなさい。先に命を捨てた方が必ず勝ちます」
と答えた。
その武道家は、自分は素手で、真剣を持った剣術の達人と決闘をしたことがあるらしい。
勝ち目はない。
武道家は、「よし、死のう。だが、せめて相打ち」と思って突進した後の記憶がない。
我に帰った時、剣術の達人は、目の前で伸びていた。
死を体験したら神になる。
ラマナ・マハルシにも、黒住宗忠にも、死の体験があった。
また、自分では死に気付かなかった者もいる。
では、簡易な死の体験を起こす簡単な方法を述べる。
多くの達人が、同じことを教えている。
「しばらくの間(十秒間程度)、全力で緊張する。その後、一気に緊張を解く」
うまく緊張する方法を決めれば良い。
コリン・ウィルソンの場合は、ペン先などの鋭利なものに集中することを薦めていた。それに十秒間全力で集中し、その後、一気に集中を解くことを、何度も繰り返すのである。
こんな変わった方法を考案した人もいた。
五円硬貨をテーブルなどの上に立てて置き、その穴に爪楊枝を通す。当然、五円硬貨に爪楊枝が触れたら、硬貨は倒れてしまうので、大変に緊張するが、見事、通し終えた時に緊張が解ける。
また、こんな合理的な方法もある。
思い切り息を吸い、息を止めて、身体のどこかの筋肉に十秒ほど全力で力を込め、その後、一気に力を抜く。力を入れるのはどこがいいとかは別にないが、手を思い切り握っても良いし(片手でも両手でも良い)、肛門とその周辺に力を入れると緊張し易い。
本気で緊張する機会が何度もある、医者(特に手術の時)、武道家、軍師などが、高次の精神に目覚め易いのも分かるように思う。
『荘子』の「養生主編」第二話の包丁(ほうてい)の話に、緊張を解いた後に宇宙(あるいは道)と一体化する印象的な話がある。
案外にこう言った方が良いかもしれない。
「空っぽになれば満たされる」
求めよ、そうすれば、与えられると言ったところで、こちらの器が一杯なら、与えられても受け取れない。
そして、ほとんどの人の器は、下らないもので満たされ、素晴らしいものを受け取れない。
「俺には何もない」というのは落伍者の定番のセリフだが、そんな者こそ、つまらぬものを一杯持っているものだ。
愚か者は、「俺には尊いものは何もないが、下らないものは一杯ある」と言い直すべきである。
では、まず、器を空にしなければならない。
ある大物武道家の世間に知られている顔は偽物だったが、彼が喧嘩の達人であったことは確かで、その道は極めていた。
その武道家(喧嘩屋)に、「喧嘩必勝の秘訣は?」と尋ねると、その無敗の喧嘩屋は、
「命を捨てなさい。先に命を捨てた方が必ず勝ちます」
と答えた。
その武道家は、自分は素手で、真剣を持った剣術の達人と決闘をしたことがあるらしい。
勝ち目はない。
武道家は、「よし、死のう。だが、せめて相打ち」と思って突進した後の記憶がない。
我に帰った時、剣術の達人は、目の前で伸びていた。
死を体験したら神になる。
ラマナ・マハルシにも、黒住宗忠にも、死の体験があった。
また、自分では死に気付かなかった者もいる。
では、簡易な死の体験を起こす簡単な方法を述べる。
多くの達人が、同じことを教えている。
「しばらくの間(十秒間程度)、全力で緊張する。その後、一気に緊張を解く」
うまく緊張する方法を決めれば良い。
コリン・ウィルソンの場合は、ペン先などの鋭利なものに集中することを薦めていた。それに十秒間全力で集中し、その後、一気に集中を解くことを、何度も繰り返すのである。
こんな変わった方法を考案した人もいた。
五円硬貨をテーブルなどの上に立てて置き、その穴に爪楊枝を通す。当然、五円硬貨に爪楊枝が触れたら、硬貨は倒れてしまうので、大変に緊張するが、見事、通し終えた時に緊張が解ける。
また、こんな合理的な方法もある。
思い切り息を吸い、息を止めて、身体のどこかの筋肉に十秒ほど全力で力を込め、その後、一気に力を抜く。力を入れるのはどこがいいとかは別にないが、手を思い切り握っても良いし(片手でも両手でも良い)、肛門とその周辺に力を入れると緊張し易い。
本気で緊張する機会が何度もある、医者(特に手術の時)、武道家、軍師などが、高次の精神に目覚め易いのも分かるように思う。
『荘子』の「養生主編」第二話の包丁(ほうてい)の話に、緊張を解いた後に宇宙(あるいは道)と一体化する印象的な話がある。
