梶原一騎(1936~1987)といえば、異常なほど成功した昭和の漫画原作者で、今でも、彼の作品である、『タイガーマスク』や『あしたのジョー』などのメディア作品が作られている。
梶原作品には、『巨人の星』などの野球ものもあるが、彼は野球は全く好きではなく、彼の本領は、空手、プロレスといった格闘技分野である。
まあ、正統な格闘技に沿っていたとは言えないかもしれないが。
梶原一騎が、日本に大きな影響を与えた天才作家であることは間違いないと思うが、スキャンダルの多い人物でもあり、逮捕歴もある。
また、今では時代遅れだが、梶原は、『あしたのジョー』に描写された少年院の様子を、自分の多くの作品で、ほとんどそのまま使い回し、読者を食傷気味にさせたが、そのリアリティの高さは、実は、梶原自身の体験であったからだと言われている。
私は、Kindle版が無料だったこともあり、梶原一騎原作の漫画『カラテ地獄変 牙』を全巻読んだことがある。
確かに面白い面もあったが、成年誌掲載だったと思われ(多分)、暴力、性描写というだけでなく、読んでいて、かなり気分が滅入ったので、あまりお勧めする気はない(笑)。
つまり、私の独断であるが、野蛮で、非常に「汚い」作品で、作者にダークな部分がないと書けないものであると思う。
だが・・・
ダークな作者のダークな作品だからこそ、光る部分があることも認めざるを得ない。
つまり、クリーンな作者には、このようなものは書けないと思う。
そして、人間は、穢れた部分もなければ、理解出来ない現実問題があり、理解出来なければ、当然、解決も出来ない。
もちろん、人間の、半分くらいの問題は、クリーンな人間でも解決出来るかもしれない。
しかし、ダークな問題となると、クリーンな人間は「頭の中、お花畑」でしかなくなる。
もちろん、漫画に限らず、小説、映画などで、ダークなものを知るだけでは虚像に過ぎないかもしれないが、それでも、虚像は分かる。
ダークな人間は、ダークな人間にしか分からない現実に関して、まともな人間には不可能な説得力を持って語る。たとえ嘘を言っていても、嘘の中に真実を感じる。
だから、大悪人や大犯罪者の講演会の人気が高いのである。
その意味、こんなダークな作品や、そのダークの根源である梶原一騎の伝記などに手を出すのも・・・さあ、良いかどうかは分からないし、いくら何でも、清純可憐な少女は絶対読んでいただきたくない(笑)。
また、まともな人間・・・たとえば、一流大学を出て就職した会社に、ずっと勤め続けているような人も、読まない方が良いと思う。精神を病む恐れがあると思う。
私とて、『カラテ地獄変 牙』を読み返すことはもうないだろうが、こんなことが書かれていたことを覚えている。
「空手道に極意なし。あるは一つの突き一つの蹴りの千回万回の反復のみ」(空手九段・大山倍達)
賢い人が、こんなことを言ったりはしない。コスパが悪いからね(笑)。
だが、空手に限らず、この世界のことは、だいたいが、これが真理なのだと思う。
また、主人公の牙という青年は、世間的には最も下等で蔑まれてきた人間だが、修行を重ねて強くなり、日本最大の空手組織の中で確固とした地位を築くが、夢に見た、海外の空手道場の道場主に任じてもらえない。そこで、組織のトップの大達人に直訴すると、「お前なんかが、そのようなものになれると思うのか?」と厳しい言葉を返され、呆然とする。
ここらにも、私は臨場感を感じた。お前のようなクズに、そんな立派な仕事は与えられないと言われた牙の気持ちが・・・いや、分からないはずだ(笑)。
それでも、牙は、ようやく海外の道場に派遣される。しかし、行ってみると、人間関係の難しさ、逃れられない世間的駆け引きに苦しめられる。
漫画で、そのようなリアルな、世の中や人間のことが描かれるのは珍しく、また、本来は、描くべきではない。売れないから(笑)。
しかし、いくら横柄に振る舞っているようでも、実は、梶原一騎自身、自分は蔑まれる人間であるという自覚による劣等感が、この主人公、牙に投影されているように思うのだ。まあ、これは単なる想像で、読者にそんな劣等感がなければ、そうは思わないと思う。
私は、こんな作品を歯牙にもかけないようになりたいと思う。
梶原作品には、『巨人の星』などの野球ものもあるが、彼は野球は全く好きではなく、彼の本領は、空手、プロレスといった格闘技分野である。
まあ、正統な格闘技に沿っていたとは言えないかもしれないが。
梶原一騎が、日本に大きな影響を与えた天才作家であることは間違いないと思うが、スキャンダルの多い人物でもあり、逮捕歴もある。
また、今では時代遅れだが、梶原は、『あしたのジョー』に描写された少年院の様子を、自分の多くの作品で、ほとんどそのまま使い回し、読者を食傷気味にさせたが、そのリアリティの高さは、実は、梶原自身の体験であったからだと言われている。
私は、Kindle版が無料だったこともあり、梶原一騎原作の漫画『カラテ地獄変 牙』を全巻読んだことがある。
確かに面白い面もあったが、成年誌掲載だったと思われ(多分)、暴力、性描写というだけでなく、読んでいて、かなり気分が滅入ったので、あまりお勧めする気はない(笑)。
つまり、私の独断であるが、野蛮で、非常に「汚い」作品で、作者にダークな部分がないと書けないものであると思う。
だが・・・
ダークな作者のダークな作品だからこそ、光る部分があることも認めざるを得ない。
つまり、クリーンな作者には、このようなものは書けないと思う。
そして、人間は、穢れた部分もなければ、理解出来ない現実問題があり、理解出来なければ、当然、解決も出来ない。
もちろん、人間の、半分くらいの問題は、クリーンな人間でも解決出来るかもしれない。
しかし、ダークな問題となると、クリーンな人間は「頭の中、お花畑」でしかなくなる。
もちろん、漫画に限らず、小説、映画などで、ダークなものを知るだけでは虚像に過ぎないかもしれないが、それでも、虚像は分かる。
ダークな人間は、ダークな人間にしか分からない現実に関して、まともな人間には不可能な説得力を持って語る。たとえ嘘を言っていても、嘘の中に真実を感じる。
だから、大悪人や大犯罪者の講演会の人気が高いのである。
その意味、こんなダークな作品や、そのダークの根源である梶原一騎の伝記などに手を出すのも・・・さあ、良いかどうかは分からないし、いくら何でも、清純可憐な少女は絶対読んでいただきたくない(笑)。
また、まともな人間・・・たとえば、一流大学を出て就職した会社に、ずっと勤め続けているような人も、読まない方が良いと思う。精神を病む恐れがあると思う。
私とて、『カラテ地獄変 牙』を読み返すことはもうないだろうが、こんなことが書かれていたことを覚えている。
「空手道に極意なし。あるは一つの突き一つの蹴りの千回万回の反復のみ」(空手九段・大山倍達)
賢い人が、こんなことを言ったりはしない。コスパが悪いからね(笑)。
だが、空手に限らず、この世界のことは、だいたいが、これが真理なのだと思う。
また、主人公の牙という青年は、世間的には最も下等で蔑まれてきた人間だが、修行を重ねて強くなり、日本最大の空手組織の中で確固とした地位を築くが、夢に見た、海外の空手道場の道場主に任じてもらえない。そこで、組織のトップの大達人に直訴すると、「お前なんかが、そのようなものになれると思うのか?」と厳しい言葉を返され、呆然とする。
ここらにも、私は臨場感を感じた。お前のようなクズに、そんな立派な仕事は与えられないと言われた牙の気持ちが・・・いや、分からないはずだ(笑)。
それでも、牙は、ようやく海外の道場に派遣される。しかし、行ってみると、人間関係の難しさ、逃れられない世間的駆け引きに苦しめられる。
漫画で、そのようなリアルな、世の中や人間のことが描かれるのは珍しく、また、本来は、描くべきではない。売れないから(笑)。
しかし、いくら横柄に振る舞っているようでも、実は、梶原一騎自身、自分は蔑まれる人間であるという自覚による劣等感が、この主人公、牙に投影されているように思うのだ。まあ、これは単なる想像で、読者にそんな劣等感がなければ、そうは思わないと思う。
私は、こんな作品を歯牙にもかけないようになりたいと思う。

