ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

暗示

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
[2017/03/01]「通りすがり」「名無し」「読者」「A」等のハンドル名のコメントは原則削除します。

放っておくと危ない根深い暗示

もし、知ることが可能なら衝撃を受けるかもしれないが、ある人がどんな人間かは、その人が幼い時、その人の親、あるいは、その人を身近で世話をした人が、その人に言い続けた言葉の通りなのである。
その人の親が、「お前は駄目な子だ」と、その人に言い続けていたら、その人は、その人の知る意味での駄目な人間になるのである。
「お前は馬鹿だ」と言われていれば、やはり、その人が認識する意味で、その人は馬鹿であり、例えば、大事なことを忘れたり、計算を間違えたり、読むのが遅かったり、役立たずだったり、さらには、そういった馬鹿の特徴を沢山持っていたりするのである。
こんな実話がある。
ある女性は、幼い時に、悪気はなかったのかもしれないが、母親に「ブス」と言われ続け、名前の代わりに「ブス」と呼ばれることすらあった。
すると、その女性が大きくなると、ちゃんと見れば別にブスでないのに、なぜかブスの雰囲気があって、他人が、そして、本人も、彼女をブスと思ってしまうのである。
それで、二十歳をずっと過ぎても、全く彼氏も出来ない。
だが、彼女は幸運だった。
彼女が就職した会社が、それほど大きな会社ではなかったので、創業者である社長は、全ての社員と親しく話をすることがよくあった。
そして、この社長は洞察力があり、その彼女と話していて、「これは拙い。この子は一生、嫁に行けない」と感じたのだった。
そこで、この社長は、彼女と会うごとに、「お前は可愛い子だ。いい女だ」と、下手をしたら誤解されかねないと言うか、セクハラと言われる可能性もあることを彼女に言い続けた。
すると、それで彼女は、みるみる魅力的な女性になり、数年後、いい男と恋愛結婚したのである。
彼女が、幼い時に親に刷り込まれた暗示を、その社長が見事に上書きしたのだった。
その社長は、誰に対しても褒めることが多く、とはいえ、社長なのだから時には叱責することもあるが、それで落ち込んでいる相手を特別に褒めてフォローすることも忘れなかった。

幼い時に言われ続けた言葉の影響については、今ではよく知られているが、ほとんどの人には、自分のマイナス暗示を粘り強く書き換えてくれる、上の社長のような人はいない。
そこで、自己暗示でそれをするように教える人が沢山いる。
「私は魅力的だ。私は優秀だ。私は出来る」などといった自己暗示を行うのである。
それで成果が出る人もいるが、それは非常に少ないと思われる。
マイナスの暗示は根深い場合が多く、そっとやそっとの自己暗示では効かないし、それどころか、強いマイナス暗示に反する言葉は、むしろ、心が拒否反応を起こし、かえって、マイナス暗示が深まることさえある。
そこで、催眠術を使い、心の抵抗をなくした上でプラス暗示を与えるというのは、理屈の上では有効なのだが、どうしても、催眠術をかける者の人格の影響が大きく、また、催眠術師が、催眠術が下手だったり、催眠術自体は下手でなくても、心を良い方向に誘導出来るほど優れた催眠術師は滅多にいないので、良い結果になることは少ない。

そこで、効果的と考えられているのが、良い言葉を口癖とか頭の中のつぶやきとして、習慣化して唱えることである。
自己暗示とは違い、さりげなく、「私は優秀だ」「私は豊かだ」「私は魅力的だ」と唱えるのであるが、これらの言葉は、いくらさりげない口ぐせのつもりでも、やはり、心の反発を生むことが多い。
そこで、単語法、あるいは、ボードワン法と呼ばれる、単語だけをつぶやく方法が、究極の方法として、ジョセフ・マーフィーの本などにも、よく紹介されている。
例えば、「成功」「富」「成功、富」「成功、歓喜、富」などといった言葉である。
これなら、心の反発を受けることはない。
ただし、習慣化するまでの粘り強さが必要である。
そこで、息を吸って止めて、そんな言葉を唱えると、その言葉が深く心に刻まれることを利用する手もある。そして、そうやって刻まれた言葉は、唱えることを習慣化し易いのである。
また、腕振り運動をして、体調を良くし、心を安定させると、プラスの暗示を受け入れ易くなると思われる。
尚、「神様の奇跡が起こる」という言葉も、優れた効果のある口ぐせであることが、七田眞氏(教育学博士)の『奇跡の超「右脳」開運法』に書かれている。








上手い暗示のかけ方

占いで、「今日は素晴らしい出会いがあるでしょう」と出ると、本当に、そんなことが起こるかもしれない。
占いが当たるかどうかではなく、人間の心が占いを叶えてしまう・・・という、やや非科学的な話かもしれないが、そんなこともあるのではと思う。
ところで、多くの人は誤解をしているが、AI(人工知能)は、思考するのではなく、推測するのだ。
そして、新型コロナウイルス感染に関しても、必要なデータが十分にあれば、AIは、いつ、どこで、感染者が何人になるかということも、高い精度で推測出来る可能性が高い。
ただ、その必要なデータを集めるには、少なくとも数年、実際は、数十年かかるかもしれない。
ところが、刑務所に収監されている、ある囚人を仮釈放したら、その囚人が犯罪を犯す可能性の推測に必要なデータであれば、アメリカでは、既に、かなりあり、実際、そのような判断にAIが使われている。
しかし、問題は、そのデータに偏見があった場合には、AIも偏見ある推測をするということだ。
AIに与える(今日では学習させると言う)データには、人間による評価が含まれることも多い。だから、白人ばかりの評価をAIに学習させたら、AIは黒人の囚人に不利な推測をするかもしれない。

だが、この問題(囚人の仮釈放)に、上の占いの話を持ち出せばこうなる。
ある囚人に対し、AIは仮釈放しても犯罪を犯さない可能性が高いと推測した。
そして、実際に仮釈放したら、その通りだった。
けれども、これは、AIの推測が正しかったのではなく、AIの推測を知った囚人や関係者の心が、その囚人に犯罪を起こさせなかったのかもしれない。

暗示を与えるのが上手い人がいる。
「君は今度の大会で優勝するよ」
と暗示の上手い人が言うと、言われた人は、優勝の可能性が少なかったに関わらず、この言葉の暗示にかかって実力を100パーセント発揮して優勝してしまったという話は、割とあるかもしれない。
医療では、プラシーボ(偽薬)効果と言って、実際は薬効のない砂糖のようなものを「特効薬だ」と言って患者に投与すると、患者に効果が現れるという現象が、よくある。
薬品の効果の大半はプラシーボ効果であると言う医学研究者もいるらしい。

だが、これらの事例は、暗示が効いたというよりは、言われた人が「僕は優勝するだろう」「この薬は効くだろう」という予測をしたために、それが実現してしまったのかもしれない。
つまり、人の心には、予想を叶える不思議な力があるのかもしれない。
「いや、僕はそんな予想はしなかったよ。あり得ないと思えたからね」と本人が言ったところで、実際は分からない。
私が昔、セールスマンをしていた時、上司が私に「今日、500万円売ったら、君のセールスコンテスト優勝もあり得るよ」と言った時、私は、「まさか」と笑い、上司も、冗談であると認めるように笑った。
しかし、私は、自分の優勝を予測していたと思う。そして、実際に優勝したのだ。
そして、セールスの世界では、それは、よくあることのように思えたのだ。

フランスの心理療法家エミール・クーエのところに、脚が悪くて歩けない患者が担ぎこまれたが、クーエが患者に自己暗示をさせると、10分後にはその患者が元気に走り回っていたという話がある。これも、暗示というよりは、患者に、自分の脚が治ることを、うまく予測させたのかもしれないと思うのだ。

要は、うまく、良いことを予測することが出来れば、カラクリは分からないとしても、奇跡的な成果を上げられるかもしれない。
これに関し、北京オリンピックの女子ソフトボールチームを指導するなど(同チームは金メダル)、広い分野で実績のあるトレーナーの西田文郎氏が著書『かもの法則』の中で、「~かもしれない」という言葉を使うよう薦めているが、これが上手い推測を起こす方法と思える。
「あの子を彼女に出来るかもしれない」と言えば、その子が自分の彼女になる予測をしたことになる。
悪くても、暗示効果は高いと思う。
コロナウイルスに感染し、「重症になるかも」と言うのと「すぐ治るかも」と言うのでは、免疫力にも差が出ると思われる。
私も、セールスコンテストで優勝した時、「優勝かも知れない」程度に思ったのであり、「絶対優勝だ」とは思っていなかったのだ。
面白い本だと思うので、お薦めする。













当ブログ著者、KayのAI書。
この本を読むのに、理系・文系は関係ありません。
確かに、数学のお話も載せましたが、それが本文の理解に必要な訳ではなく、ただ、楽しい参考になるように書きました。数学が嫌いなら、スルーしていただいて差し支えありません。
プログラミングに関する記述も同様です。
それに、数学やプログラミングで凝り固まった頭より、それらが苦手でも、算数程度の論理性があれば、柔軟で偏見のない発想がある方が有利かもしれません。
ただ、数学やプログラミングが難しいと思うのは、間違った学習による偏見です。それだけは覚えていていただければと思います。

負の暗示があなたの人生を駄目にしている

人は一生、幼い時に植え込まれた暗示に支配される。
暗示を与えたのは、主には母親だが、周囲の人間全部、そして、テレビ、ラジオ、ネット等である。
父親に口癖があれば、それが深い心に刻まれ、美しい水晶に刻まれた傷のように、決して消えることはない。
それらの暗示の大半は否定的なものだ。
「お前が偉い人になるはずがない」
「お前の頭が良いはずがない」
「ほら、(お前は)また失敗するよ」
「お前は駄目なやつだ」
「お前は全然モテないだろうなあ」
※「お前」の部分が「俺」や[私」でも効果は同じ
あなたも、そんな暗示に無防備にさらされていたのだ。
まあ、ナポレオンやジャンヌ・ダルクのように、迷信深い親に、
「お前はフランスを救う運命の子だ」
などと絶えず言われて、とんでもない無茶をするのも、結果として良い面はあるが、本人としては、
「俺、なんでこんなことやってんだ?」
という感じに違いないし、最後は最悪になる(なっている)。

このブログでよく登場する、まるで駄目男君も、きっと母親に、
「お前は全く駄目な子。一生、私の言うことを聞かないと、やっていけないわ」
と言われ続けたのだ。

そんな暗示を消せるなんていう、変な心理学者、自称霊能力者、詐欺師的セラピストが世の中にいっぱいいる。
全ての人に負の暗示があり、そうであることは納得しやすいので、それをなんとかするという商売が成り立つからだ。
逆の暗示で打ち消すという方法を主張する人も多い。
例えば、モテない男性に、「あなたは、自分はモテないという暗示があり、それに支配されてモテないので、これからは、『私はモテる』と自己暗示をかけなさい」といった具合だ。
これに関しては、ご存知の方も多いと思うが、彼は、「俺はモテる」と思うごとに、「実際はモテていない」という現実を思い起こし、なんと、モテないという暗示を強化してしまうのだ。

フランスのエミール・クーエは、個々の暗示を相手にせず、
「毎日、あらゆる面で、私はますます良くなっていく」
という自己暗示で、1つ1つの負の暗示を「あらゆる」という言葉で包み込めば、心は反発しないという、一見、合理的な主張をしている。
多くの人がこれをやったが、うまくいったような気になることはあっても、実際に良い効果が出ることはないと思う。
クーエが直接、治療した人は劇的な改善が見られたかもしれないが、それは、クーエが教えた自己暗示というよりも、クーエの特異な能力のためだろう。
そもそも、上に挙げたクーエの自己暗示の言葉は、フランス語ではリズムのある言葉だったし、英語もまあまあだが、日本語に訳されたものは、どれも最悪と思う。

「ダイアネティックス」は、暗示が刻まれた時まで精神を逆行させ、暗示を受けたことを思い出すことで、「裏側の記憶」として隠れていた暗示を、「表の記憶」に移し変え、暗示の影響を消すという方法である。
おそらく、これは可能なのだが、自分では出来ないし、時間も手間も半端ない。
また、治療者によって、もっと厄介な暗示を与えられる恐れもあるかもしれない。

直接、そうとは言わなかったが、岡田虎二郎や中村天風は、常に腹に力を入れたり、肛門を引き締めることで、深い心の中に巣食う暗示の活動力を削ぐという方法を教えた。
腹や肛門に力を入れると、なぜかという説明は非常に複雑なので省くが、深い心にある暗示が影響を与えることがなくなるのだ。
ただ、効果は力が入っている間に限るので、本当に常にやらないといけないので大変だ。
まあ、ダイエット効果もあるので、やってみても良いと思う。
眉間や胸に意識を集中することを勧める聖者も多いが、自分が直接言われた訳ではない暗示・・・集合意識的な暗示は、その方が抑えやすいということはあるかもしれない。
あるいは、日常的には何の意味もない言葉や神の名を繰り返し想ったり、口で唱えるという方法もある。
呪文や真言がそれである。
「南無三」なんて言葉は、本当は意味があるのだが、この言葉が深い暗示にでもなっていない限り、これを唱えている間は、深い心にある暗示の影響を受けない。
だから、ここ一番の勝負で、悪い暗示の影響を受けないよう、この言葉で気合を入れる武道家やスポーツ選手などがいる。
『月光仮面』の作者である川内康範さん原作の漫画・アニメである『愛の戦士レインボーマン』では、ヒーローが変身する時、
「阿耨多羅三藐三菩提(アノクタラサンミャクサンボダイ)」
という仏教の言葉を唱えるのだが、これがなかなかリズムのある言葉で、あの漫画やアニメを見ていた子供達が、これを唱え続けていれば、さぞ、益があったろうに、この呪文を使うことを批判する人もいたようだ。
あなたも、自分に合ったものを探してみると良いが、ポイントは、「やるならすぐやる」である。
多くの人は、親に、
「お前は何をするのも遅過ぎる」
といった暗示を与えられている。
しかし、その暗示にだけは、意図的に逆らうように。
レストラン等で、注文にやたら時間がかかるなら、あまり楽しい人生を歩んでいないはずだ。
私は、目についたもので、よほど悪くなければ、ぱっと注文する訓練をしてきた。それが私を救っている。
初音ミクさんのコンサートがあるなら、行くか行かないか、ぱっと決めて迷わない。
迷う人は、何をやっても困難がつきまとう。
だから、1日24時間実行する何かをぱっと決めることだ。
慎重さが美徳になるのは、お金に関わることくらいだ。
付き合う異性も、ぱっと決めてこそハッピーになれる。
付き合うことをぱっと決めろと言っているのではない。
付き合うか、付き合わないかをぱっと決めろと言っているだけだ。
悪い相手でない限り、誰と付き合っても、大して違わないからだ。
ちなみに、最良のやり方の一つは、「私」という言葉をマントラ(真言)にして、1日中、心の中で唱えることだ。









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プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


当ブログは第1期ライブドア奨学生ブログです。
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