ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

悟り

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
[2017/03/01]「通りすがり」「名無し」「読者」「A」等のハンドル名のコメントは原則削除します。

やっぱり悟りを開かないと危ない

これからは、悟りを開いたという意味の覚醒者が増えるかもしれない。実は、もう増えているのかもしれないが。
一般的な宗教ではなく、密教だとか、修験道といった隠れた神秘集団の中にも覚醒者が多くいるのかもしれないが、それは情報公開されないので分からない。
私が分かる、一般の人で覚醒した例としては3人いる。
1人は、一般人と言っても著名で特別な人間であるが、脳神経科学者のジル・ボルト・テイラー博士だ。TEDで講演するくらいだから、超特別な人間ではあるが、別に覚醒を目指していたわけではなく、脳卒中を起こして左脳の機能が停止したことで覚醒状態に「たまたま」なったのだから、覚醒ということに関しては一般人と言える。
彼女は脳の研究の専門家で、また、TEDで感動的な講演をしたことから信用されたが、そうでなければ、あくまで自己申告の覚醒者だ。
その意味で、あくまで自己申告に過ぎないが、覚醒した(悟りを開いた)という人が、ネドじゅんさんである。
彼女は、「普通のおかん」を自称するが、かなりのスピリチュアルオタクを10年とか20年やっていたのだから、果たして一般人と言って良いのか迷うところもある。
彼女が覚醒したのは、主には、彼女が考案した「エレベーターの呼吸」を熱心にやっていたからであると思う。
3人目は、ちょっと古い話であるが、英国の作家コリン・ウィルソンの『右脳の冒険』の中で取り上げられていた若い男性で、私には、彼の例が最も興味深い。
彼こそ全くの一般人で、覚醒にも脳科学にも無関係であった。
彼は、妻が心神喪失(無意識状態)に陥ったのであるが、よほど妻を愛していたのか、可能な限り、妻が回復するのを待ちながら、妻の様子をずっと観察していたのだと思う。
そして、妻が回復した時に覚醒が起こったようである。
ウィルソンは、彼が覚醒した理由を、「長い緊張状態が妻の回復で解放されたから」としている。
ウィルソンは、ミニ覚醒と思える至高体験の原因を緊張からの解放と考えていたようなので、覚醒についても、そう見なすのだろう。
しかし、それは明らかに違う。彼は妻を観察していた時、緊張していたわけではない。
おかしなことに、この話を取り上げた『右脳の冒険』の最初の方で、T.E.ロレンス(アラビアのロレンスとして知られる)のミニ覚醒体験を、「思考のフィルターを通さずに見る」ことによると述べているのだが、その、心神喪失の妻を観察した男も同じである。
つまり、妻の様子を観察することに意識が向くことで思考を停止した彼が、無思考でものを見たことが、彼の覚醒の原因である。
『荘子』の中で、「視線を自然にし、思慮分別をせずに見ろ」と述べられている通りである。

上の、覚醒した3人に共通するのは、左脳が停止したことである。あるいは、左脳が眠ったと言っても良いかもしれない。
左脳が停止するとは、一般的には思考が停止する、あるいは、思考が消えることで、頭の中のしゃべりが消える、頭の中で言葉が消えるということだ。
文明国では、左脳の使い過ぎ・・・普通に言う頭の使い過ぎで、世の中がおかしくなってしまっていて、覚醒しないと、つまり、悟りを開かないと危うい状態であると思う。国家もだし、個人も危ないが、個人は今すぐ危ないのである。いや、国家もかなりすぐであるが。
覚醒するには、テイラー博士のように脳卒中を起こすことは推奨出来ないので、呼吸法か、思考のフィルターを通さずに見る方法がある。
具体的なやり方などは、いずれも、ここでずっと書いている。
簡単に言えば、「大きく吸って止めてゆっくり吐く」と「夢の中だと思って見る」である。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)奇跡の脳(ジル・ボルト テイラー)
(2)右脳の冒険(コリン・ウィルソン)
(3)左脳さん、右脳さん。(ネドじゅん)
(4)新釈 荘子 (PHP文庫)

夢の中
AIアート1628
「夢の中」
Kay

脅されなくても怖いことになる

占い師に、「最近、イライラすることが多くないですか?」とか、「最近、怒りっぽくなったと思いませんか?」と言われたら、「ああ、その通りだ」と思うかもしれないが、そもそもが、イライラしなかったり、怒る・・・と言うか、他人にムカつくことのない人間はいない。
まあ、極端なのが「不安になっていませんか?」だが、これでは露骨過ぎるかもしれない。悟りでも開いていない限り、不安のない人はいない。
しかし、こういった占い師の手管(騙して操る手際)でなくても、精神が不安定になっている人が多く、政治とかも、精神が不安定な者によって行われているから、おかしなことになっているのだ。
ビジネス、スポーツ、エンターテインメントでも、そういったことがはっきりしてきていると思う。
大物タレントのスキャンダルなんてのも、傲慢と言うよりは精神の不安定の問題である。
一般の人においては、物質面でそこそこうまくいっていた人が駄目になっているし、物質面で駄目な者はどん底になる。
それもこれも、精神の不安定さに関係している。
理由は分からないが、一応、『エイリアン・インタビュー』にある、宇宙人が太古の昔に地球に仕掛けたマインドコントロール装置の影響と考えれば、つじつまが合うように思う。

これまでも、よほどのどん底にある者は、もう悟りを開くしかなかったが、今後は皆がどん底になる。
だから、悟りを開かない者は、もう終わりである。金なんか追いかけている場合ではない。
そして、ちょっと有名な人(やたらと本を出す人)が、「我々を地球に拘束している力から抜け出す方法」などと称して、利己的なことを言い出すが、そんなものに騙される者が増えるかもしれない。彼らは、良さそうなことも言うし、権威的な騙し方もうまいのである。
だが、宇宙人のマインドコントロール装置の影響を脱するのに・・・つまり、悟りを開くのに特別な方法などない。
単に、善い事・・・つまり、常識的なことをやれば良いだけである。
つまり、悟りを開く特別な方法とやらをやっていても、ドアを大きな音を立てて閉めるような者が悟りを開けるはずがない。
ドアは静かに閉めるのが常識である。

大袈裟に言えば、アルマゲドン・・・善と悪との最終決戦であるが、善とは単なる常識である。
「日本の常識は世界の非常識」という言葉が昔からあるが(竹村健一さんが作ったらしい)、これは常識の捉え方がおかしいのである。
「日本の常識は世界の常識で、世界の常識は日本の常識」である。
カート・ヴォネガットが、「地球のルールはただ1つで、他人に優しくすること」だと言ったのが、ルールと言うか常識で、つまり、常識とは単に思いやりである。
では、自分は女性だと主張する男に、女性スポーツ競技に参加させたり、女性用施設を使わせるのが思いやりかと言うと、それは過ぎた思いやりで、多くの女性に対する思いやりに欠けるのである。

常識は魂に備わっているので、こんなことを語る必要はなく、思考を消せば、マインドコントロール装置の影響を受けず、魂が自在に働くようになる。
それには、呼吸の数を減らすこと・・・言い換えれば、長く静かな呼吸をすることが必要だ。
よく、「呼吸は制御してはいけない。ただ観察することが正しいのじゃ」と物知り顔で言う者がいるが、呼吸は観察すれば長く静かになる。それを、いつもの慌ただしいペースにしておくことこそ呼吸の誤った制御である。
かと言って、過剰な制御は良くない。だから、呼吸法の本は、大抵駄目である。呼吸法に本一冊が必要なはずがない。
静かな呼吸に導くために、簡単な呼吸法をやることは薦められる。
大きく吸って、少しの間、吸うことも吐くこともやめ、それから、静かにゆっくり吐く・・・これが最上と思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)エイリアン・インタビュー(ローレンス・スペンサー)
(2)ぼくは超能力者だあ(桑田次郎)
(3)超能力(関英男)
(4)左脳さん、右脳さん(ネドじゅん)
(5)洞察力(中山正和)

放恣の空
AIアート1626
「放恣の空」
Kay

超越意識に入るカラクリが分かった

とんでもないことに気付く(笑)。

『カードキャプターさくら』というアニメの第2期(1999)のオープニング曲『扉をあけて』の歌詞の、この部分を私は印象深く記憶している。

なんでもない 小石でさえ 不思議だよね 宝石に変わる
一緒にね 見てるだけで… みんな光る
~『扉をあけて』(作詞:きくこ。作曲:広瀬香美。唄:ANZA)より~

また、アニメ『まほろまてぃっく』第2期『まほろまてぃっく~もっと美しいもの~』(2002)で、こんな場面があり、これもよく憶えている。
まほろ(主人公。美少女アンドロイド)が、優(すぐる。14歳)と海辺で夕陽を見ていると、まほろが言う。
「私、もっと美しいものが何かわかりました。好きな人と見る夕陽」

この2つから、偉大なことが分かる。

夕陽は、元々美しいと感じる人が多く、好きな人と一緒に見れば、いっそう美しいというのは分かり易いだろう。
だが、ただの小石が宝石のように美しく見えるというのは何だろう?
まあ、好きな人と食べれば何でも美味しいというのと同様、好きな人と見れば、何でも美しいのだろうという推測も出来ると思う。

しかし、そんなレベルではない、偉大な真理があるのだ。
これであなたは、即魔法使いだ。

好きな人と見れば、小石だろうが、夕陽だろうが、何でも美しいのだ。
荘子は言った。
「視線を自然にし、一切判断せずに見れば、道(宇宙の実相)と一体化する」
つまり、好きな人が横にいれば、そっちに意識を奪われて、何を見ても、ごく自然な視線で、判断どころか何も考えずに見るに違いないのだ。

いや、別に、意識を奪われるのが好きな人でなくて良い。
関英男博士は、若い時、宇宙からの電波を捉えたと思われる受信機の音(ほぼ雑音)を注意深く聴いていたが、そうやって注意を雑音のような音に奪われていたので、一切の判断なく見ることが出来、超越意識を経験したのである。

そんな超越状態になれば、ある意味、超人であり、魔法使いであり、超能力者であり、仙人であり、引き寄せの達人だ。
ヨンソさんの『らく速読』という本に、すぐに速読が出来る、こんな方法が書かれている。
「衣服や気温、においや味に注意を向けながら読む」
「聞こえる音に耳を傾けながら読む」
「読書している部屋を意識しながら読む」
上で書いたことと全く同じである。
別のものに注意を向けているので、本を読むことに関し、無になっていて、思考が消えているのだ。

注意を惹かれるものは、自然に注意を惹かれるような魅力的なものが良いだろう。
好きな人という場合、本当に純粋に好きな人が良いだろう。
セクシーだから好きとか、美味しいから好きとか、まあ好きだろうがお金というのではうまくいかない可能性が高い。

このやり方には、無限のバリエーションがある。
呼吸を極めてゆっくりにすることに注意しながら見るとか、耳鳴りを聴きながら見るとかも考えられる。
サルトルは、紛争中の銃弾飛び交う町を歩いていたら、不思議な意識状態になったと述べている。
これも、周囲の状況に注意しながら、町の光景を見たからなのだ。
中村天風が「常に肛門を引き締めよ」と言ったり、黒住宗忠や岡田虎二郎が、「常に腹に力を込めよ」と言ったのも、別に、それらに特別な効果があるのではなく、単に、注意を何かに向けるという意味なのだと確信する。だが、彼らも分かっていなかったかもしれない。

今回は、このあたりまでとしておく。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)らく速読 ~脳科学が証明した世界一カンタンですごい読書術~(ヨンソ)
(2)新釈 荘子 (PHP文庫)
(3)右脳の冒険(コリン・ウィルソン)

時空の彼方
AIアート1591
「時空の彼方」
Kay

我々に残された道

山寺で厳しい荒行を行った修行者が、サラリーマンをやったら数日で逃げ出して山寺に戻って来たという話があるが、驚くべき話ではない。
武術家や霊能者などにも、似たような話がある。
彼らは、浮世離れした修行で得た力が、世の中で全く役に立たないことを思い知ったことだろう。

昔、同僚の女子社員に聞いたが、学校を卒業して就職した妹が、毎日、泣きながら帰って来るというが、上の修行者も、これと同じ状態と思う。
その妹は、別に、パワハラ、セクハラに遭ったわけではない。ただ、上司や先輩に、あまり甘く扱ってもらえなかっただけだ。
私の知り合いの、年配の中小企業の社長は、バブル前の好景気の時期、新人の女子社員にも、命じた仕事が終わらないうちは帰ることを許さなかったり、帰るなら仕事を持ち帰らせ、徹夜してでも仕事を終わらせて来るよう命じたそうで、今なら、パワハラとかブラック企業と言われかねないが、それで、立派に育ったと言う。その頃の世の中では既に、若者は、家で甘やかされ過ぎ、そうでもして鍛えてやらないと使い物にならなかったと言う。

今に始まったことではないが、精神が幼い若者が多い。
ある男性が、結婚している若い男性の家にお邪魔したら、奥さんが「これで大人?」と驚くほど精神的に幼かったと言うが、そんなことも多いと思う。旦那の方が子供の場合は、すぐに家庭崩壊する可能性が高い。

精神が幼い者の特徴は、すぐに切れる、ふて腐れることだが、もし、社会でそんなことをしたら食べていけない。
家の中で、そんな態度を容認した・・・つまり、切れても、ふて腐れても食べさせてやったことが悪いのである。
そんな幼いまま社会に出たら、別に差別的な意味でなく、誰にも相手にされずに排除される。しかし、そんな者でも、いれるようにしてやらないといけない法律になってしまっているかもしれない。日本企業、駄目になるわけである。

ところで、すぐに切れる、ふて腐れるより少しマシなレベルの幼さだと、自分が辛くて精神を病んでしまう。
仕事が終わらないと帰らせてもらえないというのは、厳しくはあっても、本来、その程度は乗り越えなければならない。しかし、精神が、小学生レベルなら切れて辞めてしまう。そして、中学生レベルなら精神を病んでしまう。
そのように命じた社長さんも、その新人が、社会人としては幼過ぎるが、大学生レベルであると見て、そんな、やや厳しい要求をしたのだろう。
厳しく扱われることは、普通は期待の証である。
そういえば、私などは、滅茶苦茶甘く扱われたものだ(苦笑)。

家で甘く育てられたせいで、社会で辛く感じている人が多いと思う。
言ってしまえば、社会で辛いのは精神が弱いからで、精神が弱いのは、親に甘く育てられたせいだ。
だが、親を恨んでもどうにもならない。
とにかく、精神を鍛えるしかないし、本当に鍛えて強くなっていただきたいと思う。

『神無月の巫女』というアニメ(美少女百合アニメとも言われるが)で、ツバサという格好良い青年が、離れ離れになっていた16歳の弟のソウマに言う。
「お前は残飯を漁ったことがあるか?殺したいほど憎んでいるやつに這いつくばって命乞いをしたことがあるか?心から信頼していたやつに後ろから撃たれたことがあるか?」
これだ。
つまり、メンタルを鍛えるには、

(1)残飯を漁り
(2) 殺したいほど憎んでいるやつに這いつくばって命乞いをし
(3) 心から信頼していたやつに後ろから撃たれる

を経験すれば良い・・・無理か(笑)。
しかし、世界には、子供が銃を持った大人に追い掛け回されたり、道を歩いていたら白昼堂々拉致されて奴隷のようにされたり、学校やアパートに突然ミサイルが撃ち込まれるなんて珍しくはないので、上の3つも、それほどではないかもしれない。

精神が弱い、つまり、幼い者が多い。
いい歳になってそうなら、もう手遅れである。
その手遅れな状態の者の精神を鍛えるというのは無理があるので、戸塚ヨットスクールのような無理なやり方しかなくなる。
石原慎太郎ら、ものが分かる人物でも、戸塚ヨットスクールは、手法としては間違っていないとよく言う。
だが、間違ってはいないが、無理があるのである。
私は、社会人になっていきなり、フルコミッション(完全歩合制)セールスをやったり、断食や超少食をやって、少しは精神を鍛えたが、所詮、少しである。
私と似たような者は少なくないと思うが、残された道は悟りしかないと思う。しかし、エリート的な方法ではどうにもならない。
ただ、言葉を捨て、思考を消すしかない。
それには、どれだけ熱心に、静かな長い呼吸をするかで、そのくらいしか出来ないかもしれない。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)わたしの町は戦場になった ~シリア内戦下を生きた少女の四年間~
(2)本能の力(戸塚宏)
(3)貧困と脳 ~「働かない」のではなく「働けない」~(鈴木大介)
(4)気の言葉 ~宇宙のエネルギーはバラの香りがする~(望月勇)
(5)神無月の巫女 ※dアニメストア for Aazon Prime Video

最後の希望
AIアート1583
「最後の希望」
Kay

悟りとは人間本来の状態に戻るだけ

「悟りを開く」と言ったら、人類史上でも数えるほどの人が成し遂げた大変なことだと思うかもしれないが、実は、悟りを開いた人は案外にいるものだと思う。
「悟りを開く」という表現もいま一つだと思う。
悟りを開いた人のことをブッダと言うが、ブッダとはインドの言葉で「目覚めた者」という意味のようで、インドでは「私は毎朝目覚める」という意味で、「私は毎朝ブッダになる」という冗談が通じるらしい。
それで、日本でも、悟りを開くことを「覚醒する」と言い、悟りを開いた者を「覚醒者」と言うことがある。
実際、「悟り」とは「目覚める」ということで、悪夢を見ている夢から目覚めることだ。あるいは、眠ってはいなくても、普通の人は悪夢の中で生きているので、そこから目覚めるということだ。
つまり、悟りとか覚醒は、特別な状態ではなく、人間本来の状態に戻るだけのことで、誰でも出来て当たり前だし、誰もが実現すべきことだ。

悟りを開いたらどうなるかというと、普通の人から見れば超人になっている。
何人かの、悟りを開いた・・・覚醒した時の状態と、それに至った方法を述べる。
・その1
『死と生の記録』という本に書かれていたと思うが、毎日、一心に念仏を唱えていた人が、ある日、不意に、世界が透明になっていて、外側にあると思っていた世界が実は自分の内側にあると分かったという。
・その2
コリン・ウィルソンの『右脳の冒険』の中にある話で、心神喪失した妻がいつ目覚めるかずっと注意していた男が、妻の意識が戻った時に覚醒した。
彼は、自分の内側から信号を感じるようになり、それによって、考えなくても何が正しいかが分かるようになった。
・その3
これは政木和三さんの話で、彼が小学3年生の時、毎日1時間の腹式呼吸に励み、1分で1回の呼吸が出来るようになったら、母親が読んでいたお経の意味が分かってしまった。政木さんは、そのお経について何も知らなかった。また、習ったこともないピアノが弾けるようになり、しかも、凄い腕前になり、即興演奏も出来るようになった。
・その4
これはネドじゅんさんの話で、毎日エレベーター呼吸という、一種の腹式呼吸に励んでいたら、ある日突然、思考が消え、頭の中が静かになってしまったことを、自分の耳が聴こえなくなったのかと思ったらしい。

上記の人達は、その状態が継続し、元に戻ることはなかったが、一瞬、そんな状態になったという話は多い。
そんな一時的な覚醒を、至高体験、法悦、ゾーン、フローと言うのだと思う。
W.B.イェイツは単純に、万物一体となった感覚を指す「エクスタシー」と呼んだ。法悦も英語ではエクスタシーである。
夏目漱石の「天賓」や、岡本太郎の「爆発」も同じようなものだと思う。
およそ文豪であれば、このことを作品の中に一度は書いているものだが、どうも芸術家の場合は、永続的な悟りではなく、こういった一時的な悟りについてしか言わないようだ。
つまり、芸術とは永遠の悟りの中にはなく、凡人の迷いから生まれるものなのであると思う。
高校の国語の教科書に書かれていたのを憶えているが、ある詩人が、自分の作品は、日常のゴタゴタから生まれるといったことを述べていた。やはり芸術とはそんなものなのだろう。

こう言うと、我欲に囚われて悟れなくなる恐れがあるが、やはり、悟り、覚醒は、超人化すること、全知全能になることだ。
だが、そもそもが、人間は元々が、超人であり全知全能であるのだから、単に、元の自然な状態に戻るだけである。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)死と生の記録(佐藤幸治 )
(2)右脳の冒険(コリン・ウィルソン)
(3)左脳さん、右脳さん。(ネドじゅん)
(4)精神エネルギー(政木和三)
(5)天才脳の構造・釈迦の悟り(中山正和)
(6)今日の芸術(岡本太郎)

日常
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「日常」
Kay

プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


当ブログは第1期ライブドア奨学生ブログです。
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