ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

大東流合気柔術

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
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重要なことに正解はない

佐川幸義という大東流合気柔術の達人が考案した佐川流四股と言うべきものが優れた鍛錬だということは、一般に受け入れられることはないだろう。
そう言えるのは、一般人の運動に対する偏見が大きな理由で、その偏見とは、西洋流の運動が優れたものであるとか、運動は苦しいほど効果が高いというもので、これらはもう、偏見と言うか、現代人の病的な思い込みになっている。
ただ、大東流合気柔術のような古典武術側にも問題がある。
たとえば、佐川幸義のことは、大東流合気柔術では「宗範」と呼称するが、「宗範」なんて言葉を知っている人なんかいないし、私も、つい最近まで読めもしなかった。
「宗範」でググっても、人名にこんなのがあるということが分かるだけだ。
大東流合気柔術の関係者の動画を見ると、「宗範」は「そうはん」と言い、実は、私も、今でも意味は分からないが、要は偉い人を指す敬称なのだと思う。多分、一番偉い人を指しているのだとは思うが、やっぱり分からないのだ。
大東流合気柔術の関係者の中でだけ使うのなら何の問題もないが、一般向けにこんな通用するはずのない言葉を使うのは、個人的には間違いと思う。

永遠の瞬間
AIアート152
「永遠の一瞬」
Kay


佐川流四股が優れた鍛錬法だということは、ごく一部で知られているが、おかしなことに、正しいやり方というものは「ない」としか言えないのだと思う。
今は、佐川幸義のお弟子さんや、孫弟子さんのような方が佐川流四股のやり方を雑誌や本や動画で公開されていることがあるが、そのやり方は全くバラバラである。
佐川幸義も、弟子に「こうやるんだ」と丁寧に教えたことはないのだと思う。
ひょっとしたら、佐川幸義自身が固定したやり方を持っていなかったのかもしれないし、私はその可能性が高いと思う。

佐川幸義の弟子に対する四股のやらせ方は、とにかく「四股を踏め」と言うだけであったのだと思う。
全ての弟子は、一般人同様、四股と言えば相撲の四股しか知らないので、弟子は相撲の四股をやる。
ところが、佐川は弟子に「1日千回踏め」とか「一晩中踏め」といったように、長時間やることを要求する。
相撲の四股を1日千回は無理である。
だが、中には凄い根性の持ち主でやってしまう人もいたようだが、それでも、毎日はやはり無理なのではと思う。やったことがないので分からないが。
そして、適当な時期に、佐川はちょっとやり方を教える。
どんなふうに教えるたのかは知らないが、自分がやって見せるのではなく、弟子にやらせ、相撲式の四股をやる弟子に、
「そんなに腰を落とすな」
「そんなに身体を傾けるな」
と言って矯正していき、結局、足踏みと大差ない運動だと、弟子はやっと分かるのである。
しかし、やっぱり大雑把にしか教えないので、弟子同士でもやり方がバラバラなのだと思う。

ひょっとしたら、弟子の中にはよく研究した後で、「このやり方が正しい」と思って、それをしっかり自分の弟子などに教える人もいるのかもしれないが、それが正しいかどうかは分からない。
大東流合気柔術の高段者の中には「形はどうでも良い」と言う人もいるが、私はそれに賛成である。

佐川流四股を説明するとすれば、
「両足を少し開いて立ち、静かに足踏みをする。手は動かさない」
程度になると思う。
後はどうでも良いのだ。
手は太股の外側に軽く添えるが、これも別に決まっておらず、下腹部に当てろという人もいる。
また、足は外股(逆ハの字)や内股(ハの字)ではなく、平行にという人もいて、私もそれでやっているが、外股でやっている大東流合気柔術の人も多く(というかそれが普通)、これもやっぱり好きにやれば良い。

困ったのは、独自のやり方を、あたかも権威があるように説明する人であるが、そんな人の説明はやたらややこしいのが多いので、相手にしない方が良い。

結局、いろんなやり方を見ながら、自分で工夫するしかないと思う。
ただ、今の人は、先生に正解を教えてもらって、それを憶えるということしか出来ない人がほとんどと思う。
だが、重要なものに正解はない。
答なんてものはないと思った方が良い。
たとえば、愛とは何かとか、同性愛が正しいかなどだ。だが、学校で「誰かが答を知っている」と思い込まされている現代人は、こんなことでも答を決めたがる・・・いや、「決めて欲しがる」のである。

腕振り運動もまた、正しいやり方なんてない。
好きなようにやれば良いが、謙虚に学ぶという姿勢も必要であろう。








佐川幸義流四股を新たに解説

今回は、佐川幸義流四股(さがわゆきよしりゅう・しこ)の重要なお話をしようと思う。
四股と言えば、大抵の人は相撲の四股を見たことがあると思うが、それとはかなり異なるやり方で、「ほぼ足踏み」と言う人もいる。

そもそも、この四股に対し、四股という言い方が適切かどうかも怪しく、むしろ、佐川流足踏み、サガワ・ステップと呼んだ方が誤解を招かなくて良いと思う。
そして、佐川幸義流とか佐川流と言うのも、ちょっと問題があると思う。
つまり、実際に佐川幸義がやっていたやり方は、おそらく、誰も知らないのだ。
佐川幸義が四股を踏んでる姿を、誰も見たことがないらしいのである。

佐川幸義は、Wikipediaによれば、大東流合気武術第36代宗家、大東流合気柔術宗範とある。
つまり、大東流合気武術(だいとうりゅうあいきぶじゅつ)、大東流合気柔術(だいとうりゅうあいきじゅうじゅつ)という武術(あるいは武道)の武術家、武道家、先生、代表者ということと思うが、ここらは複雑過ぎて、正確にどう言って良いのか分からない。
とにかく、佐川幸義は武術家・武道家で、大東流合気武術と大東流合気柔術の違いは私には分からないが、合気道に似た武術(武道)である。
で、佐川幸義が強かったかというと、恐ろしく強かったのは間違いないようだ。
数多くの現代の武術家・武道家について詳細に調べて(直接付き合いがあった人も多かった)本を書いている作家の小島一志氏がYouTubeで、
「現代の武道家は全部、偽物。芦原英幸(極真空手出身の空手家)は別とするが、本物は、佐川義之先生と塩田剛三先生だけ」
と言っておられた。
その発言の是非はともかく、小島氏が本物と言うからには、超凄い人であることは間違いないとは言えると思う。

別に、佐川幸義自身が、佐川幸義流四股と命名したわけではなく、相撲の四股と区別するために、そう言われることが多い・・・という程度と思って良いと思う。
以下、「佐川流四股」で統一する。
佐川は、この佐川流四股の鍛錬を非常に重要視した。
自身、毎日数千回、多い時で1万回を行ったと言われるが、私はもっとやっていたのではないかと思う。
と言うのは、運動としては軽い方で、私でも1日1万回は、時間さえあれば、そうきつくはない。
私は、普段は、2千回から5千回行っている。
最近、特に熱心にやっているが、これがもう気持ち良くて、すっかり癖になったが、それで、足腰というか全身が強く美しくなる。

だが、正確な佐川流四股のやり方は、誰も知らないと言って良いと思う。
弟子達にも、四股を踏むよう指示しながら、やり方を教えないという、考えてみれば変な話である。
こんな話がある。
佐川の一番弟子と言えると思うが、木村達雄氏という方がいる。
木村氏は東大を出た数学者(理学博士)で、アインシュタインも研究を行ったプリンストン高等研究所の研究員だったこともあり、アメリカ、フランス、ドイツの有名大学で客員助教授を務めた超一流の数学者でもある。
その木村氏にも佐川は四股を踏むよう指示したが、四股としか言わなかったので、木村氏は相撲の四股のことと了解したが、佐川は「毎日千回踏め」と言う。
相撲の四股を1日千回はかなりきつく、木村氏も佐川に「無理です」と言ったが、佐川は認めず、木村氏は必死でやったらしい。
まあ、木村氏にとっては、それが良い鍛錬になったのだろう。
木村氏も、後には、佐川流の四股は足踏みに近いことを知ったのであるが、こんな面白い話がある。
木村氏の合気道の後輩(木村氏は元々合気道をやっていた)で、物理学者(理学博士)の保江邦夫氏が、スイスの大学で教えていた時、武道交流みたいなことをやって、スイスの武道をやっている男と組み合ったが、相手が北欧の大男で、筋力の差が大き過ぎて歯が立たなかった時、木村氏が保江氏に、「四股を毎日千回踏め」と言った。保江氏は、千回は無理なので3百回踏んだという。すると、以前はまるで勝てなかった大男を軽く投げ飛ばせたらしい。
これは、おそらく正しい推測だが、木村氏は保江氏に、ただ「四股を踏め」と言い、保江氏は、これを相撲の四股と思い、相撲の四股を踏んだのだろう。
佐川流四股なら、千回くらい難しくないはずだ。

私は、佐川は、修行者が最初は相撲の四股をやるのが良いと思ったのではなく、やり方を自分で考えるのが良いと思っていたのではないかと思う。
私も3年以上四股をやっていて、「これで完成」と思うやり方が出来たのは最近のことである。
私は、佐川流四股は「ぺったん四股だ」と言われたので、相撲力士の中でも、小さなモーションで踏む力士の四股を真似、足を降ろす時に、そっと降ろすやり方から始めた。
その後、佐川のお弟子さん方がやる四股の写真や動画を参考にし、自分で研究し、今は、これで良いと確信する方法で行っている。
それは、次の通りだ。

(1)足を肩幅に開いて自然に立つ。足の向きは両足とも真っすぐ前で、よって、両足は平行で、外股でも内股でもない。
(以下、右足から始めるが、左から始めても良い)
(2)右足を少し上げる。踵が床から10cm上がる程度で、つま先は数センチ床から離れる程度に残る(10cmは私の場合で、どれくらい上げるかはやっているうちに自分で決める。また、つま先を床からほとんど離さないという人もいる)。右足を上げても、故意に身体を左に傾けないが、自然に傾くのは構わない。
(3)上げた足を柔らかく降ろす。ただ自然に降ろせば良く、床を踏みしめることはしない。
(4)左足で同じことを行う。

以上の(1)から(4)を繰り返す。
速さにも決まりはなく、最初はゆっくりやれば良いが、慣れてきたら、そこそこ速く、軽快に行うと良い。
頑丈な板の床で行うと、「トントントン」と軽い音がするのが良いと思う。
音がする板(古い家屋などの床)であれば、「ギッギッギ」という音がするかもしれないが、やはり短い間隔の音になると思う。
尚、開始直後は、腰を全く落とさずやるが、血流が上がってきたら、少し、腰を落として行う。この「少し」も微妙だが、腰を落としてやると、脚の負荷が上がるので、あまりキツくない範囲に腰を落とす。私は、やりながら、腰の位置を微妙に変化させることもある。

慣れてくると、本当に気持ちが良いが、とにかく軽快に動けるようになるし、必要なら力強く動くことが出来る。
私程度には美しくなれると思う(笑)。
【リンク】Kay Twitter Home(私のツイッターホーム)私の写真はここで
長くしゃがむなどで腰が痛い時、あまり無理をしてはならないが、私は、この四股をやれば腰の調子がすぐに良くなる。腰が痛い時は、腰をほとんど落とさずにやると良いと思うが、むしろ、腰を落としてやることで腰が回復することもあると思った。








四股は究極の運動

私は、佐川幸義流四股を毎日欠かさず、最近はトータルで1時間は踏んでおり、昨日は3時間ほど踏んでみた。
佐川流四股はテンポが速いこともあり、長時間行う時は、回数よりも、とにかく長い時間やることを重要視するようになった。
このように、数多く反復することが出来る運動の価値は、世間では、ほとんど認められていないと思うが、達人の間ではそうではない。
たとえば、イチローのような並外れたバッターであれば、一晩中でも素振りが出来ると思うし、実際にやっていたこともあると思う。
ある若いバッターは、落合博満さんに個人指導を乞うたら、せっかく連続で5時間も素振りをやらされたのに、その価値を認識出来ず、その後、長時間の素振りをやらなかったから、野球選手として成功しなかった。
佐川流四股は、ある入門者(佐川幸義の大東流合気柔術の道場への入門者)が寝食を忘れてこれに打ち込むと、道場の中で、佐川幸義以外の者が倒せなくなったという話がある。
佐川幸義は「四股を踏みながら死ねる」とまで言ったことがあるらしい。

四股でも、木刀の素振りでも、あるいは、念仏でも坐禅でも静坐でも、一晩中(時間が許す限りという意味。昼間は用事があるが、夜は寝なければ時間がある)、あるいは、寝食を忘れて、あるいは、死ぬまでやれる何かを持っている者は幸せで、人生を全う出来るか否かは、そのような何かを持っているかどうかで決まるような気もするのである。

ところで、私は、佐川流四股について何年も研究しているが、佐川流四股は、やり方がよく分っていないというか、正式に固定されたやり方はないと思う。
実際、佐川幸義の大東流合気柔術の達人達の間でも、佐川流とされる四股のやり方は異なっていると思う。
佐川流四股の今日の相撲の四股との違いは、以下のようなところである。
・深く腰を下ろさない
・大きく身体を傾けない。
・足をつま先からそっと降ろす
・テンポが速い
・外股にならず、足を平行にして行う人もいる
このように、佐川流四股は、相撲の四股とはかなり異なるが、相撲の四股も、昔は佐川流四股に近かったという説もある。

私は、ナンバ歩きやナンバ走りで知られるナンバを研究し、佐川流四股に取り入れ、完成を見たように思う。
ナンバとは、今日普通に見られるような、歩く時や走る時、右足を前に出す時に右腕を引いて身体をねじる動きをやめ、右足と右腕を同時に前に出すというほど極端ではないが、右足を上げる時、右手を上げ、右足を降ろす時に右手を下げるという動作をバランス良く行うもので、いわば相撲の四股もナンバという点では佐川流四股と同じである。
ナンバこそ、身体を効率良く使う要であるが、今日のスポーツでは真逆のことが行われている。
佐川流四股でナンバを取り入れるには、手を軽く膝に当て、脚の動きに自然に同調させれば良いのである。
ここで、佐川流四股を発展させたナンバ四股のやり方の詳細を書く。

(1)足を肩幅、あるいは、それより少し広く開いて立つ。手は膝の上、脚の付け根の下あたりに軽く添える。手は終始、自然に膝に添える。
(2)足は、並行に、つまり、つま先が前を向くようにする。ハの字(外股)や逆ハの字(内股)にならない。
(3)右足から始める場合、右足を上げる(右膝を上げるという感覚と思う)が、あまり高く上げない。自然に身体が傾く分は良いが、無理に身体を傾けない。
(4)右足をつま先からそっと降ろす。降ろした後、特に腰を落とさない。

それぞれの中で、曖昧な部分がある。
たとえば、(2)の開始時の立ち方で、腰をどのくらい落とすかは書いていない。
これは、全く落とさず、脚を真っすぐ伸ばしていることが多いが、少し腰を落としてやることもある。やっている途中で変化させる場合もある。
ただ、腰を落とす場合も、少し落とす程度である。腰を落とした方が脚の負荷が大きく、筋肉が鍛えられるが、この四股はインナーマッスルと体幹を鍛えるのが主眼で、筋力強化を目的としていない。とはいえ、長時間行えば、自ずと筋肉も鍛えられる。
また、(3)で足をどのくらい上げるかだ。「あまり上げない」とは曖昧だが、実際、曖昧で、各自、やりながら工夫する。人によっては、ほとんど踵だけ上げ、つま先が床からほとんど(あるいは全く)離れないという人もいる。ある弟子によれば、佐川幸義も、踵だけ上げ下げしていたのではないかと言っている。尚、佐川幸義が四股を踏むのを見た者はいないらしいので、本当のことは分からない。いずれにしても、この四股では、足は高く上げず、床上十数センチまでと思う。
このように、ナンバ四股では、やりながら、各自にあったやり方を工夫するのである。
ただし、極端なことはせず、何千回、何万回とやる中で、おだやかに変化させていくのである。

四股や素振りで、延々繰り返すことを修得すれば、これが大きな力になる。
たとえば、アファーメーションの効果が増し、引き寄せの力が格段に強くなるが、これはまた午後の記事で述べる。








足踏みと四股の違い

大東流合気柔術式四股は、相撲の四股とはかなり異なり、足踏みと同じとか、ペッタンペッタン四股と(別に悪い意味でなく)言う人もいる。
『月刊秘伝2022年3月号』で、総帥であった佐川幸義氏の直弟子だった大森悟氏も、「四股」より「足踏み」の表現が相応しいと書かれている。
ただ、大東流合気柔術式四股には、固定したやり方はないのではと私は思う。
なぜなら、佐川氏の直弟子、あるいは、大東流合気柔術の高段者でも、この四股のやり方についてかなり異なることを言うからだ。

大東流合気柔術式四股は、ただの運動とか筋トレではなく、熱心に取り組めば想像を超える恐るべき成果が期待出来る秘法であると思う。その点、似てはいても、足踏みとは全く異なるだろう。
だが、足踏みだって立派な運動で、毎日やれば十分な効果がある。
ただ、足踏みが普通の歩行に比べて劣るのは、後ろにキックする力の大きさだろう。
普通、若者が歩く姿と老人が歩く姿はかなり異なるが、それは、地面を後ろにキックする力の違いから来る。老人の場合は、それが弱いので、快活に見えないのである。
地面を後ろにキックする力は、言い換えれば、体重を移動させる力だ。
足踏みの場合、体重移動がないので、この体重を移動させるキックの力がつかない。
大東流合気柔術式四股は、やりようによっては、体重移動の力も得られるが、それが主目的ではないと思う。

上でも述べたが、大東流合気柔術式四股とは、正確には、どのようなものか分からない・・・というよりは、固定したやり方はないと思われることもあり、以下、特に、この四股について述べるわけではないので、以下では、単に「四股」と書くが、この四股は、やはり、相撲の四股ではなく、大東流合気柔術式四股に基く四股である。

四股と足踏みの違いは、まず、脚の構えである。
足踏みでは、両足をほとんど揃えるのに対し、四股では、両足を横に開く。
どのくらい開くかは、人それぞれである。
(両踵の間隔が)肩幅の距離に開く人もいれば、もっと大きく開く人もいる。
また、両足を平行にする人もいれば、やや、あるいは、かなり外股(いわゆるガニ股)に開く人もいる。内股は珍しいとは思うが。
これは、野球のバッティングホームと同じで、足の間隔が広い人、狭い人がいるし、王貞治さんやイチローのように、足が平行、あるいは、内股気味の人もいれば、かなりのガニ股の人もいる。そして、どのフォームが正解というわけでもない。
そして、実際に四股を開始すると、片足ずつ上げるのだが、ここで両足の間隔に関係なく大事なことは、身体を傾けないことである。
すると、いくらかでも両足が開いているわけだから、上体の移動、つまり、体重移動が生じる。すなわち、残った足の方に、上体が鉛直に立ったまま動くのである。
当然、両足の間隔が広いほど、上体の移動、つまり、体重移動が大きくなる。
やってみれば分かるが、両足の間隔が広いと、物凄く脚(主にふくらはぎ)が疲れる。その分、脚が鍛えられるのだが、それが主目的というわけではないと思う。
とはいえ、ランニングやウォーキングではほとんど鍛えられない、武術で必要な横方向の体重移動の力が鍛えられることには注目して良い。
ただ、佐川幸義氏は、高速で四股を踏んだというので、おそらく両足幅はあまり大きくはなく、体重移動での筋肉の鍛錬よりは、バランスを取るための仙骨の微妙な感覚を鍛えたのだと思う。
また、四股でもう1つ、守るべき大切なことは、上げた足を下ろす時、つま先からそっと降ろすことだ。
それから考えても、やはり、四股は微細な感覚を重視するものだと思う。
四股で足腰も鍛えられるが、それ以上に、やはり、感覚や神経を鍛えるためのものだろう。
だから、四股を長く続けると、単なる筋力によるものではなく、不可思議と思える力で不動になり、いかなる技に対してもビクともしなくなるということが起こるのだと思う。

私は、腕振り運動と共に、四股を毎日、出来るだけ行うことにしている。








万人向けの超人四股のやり方

私は、大東流合気柔術(だいとうりゅうあいきじゅうじゅつ)式の四股に基いた四股踏み運動のやり方を、もう3年ほど模索している。
この四股踏みをやれば、誰もが、足踏み程度の軽い運動で、一生、若々しく強い足腰を持てるようになれると思う。
だが、とにかく、大東流合気柔術をしっかりやった人や、この武術の伝説の達人である佐川幸義氏から直接、この四股を教わった人でも、お互いに言うことがかなり違うので戸惑う。

今のところ、私は、次の2つをうまく組み合わせて、普通の人が普通の家でやるのに良い形にして、毎日1時間以上行いながら検討を重ねている。
(1)【合気】四股鍛錬と合気之錬体:吉丸慶雪派大東流合気柔術 ~YouTube~
(2)『月刊秘伝3月号』第1章「佐川幸義伝『骨と柔』の四股鍛錬」(大森悟氏による)

(1)の喜多原歓喜地 (きたはらかんきち)氏の動画は、ざっくりとは分かり易いが、彼は気功(さらにいろんな武術)と組み合わせてしまい、肝心な点が曖昧で分かり難くなってしまっているように感じる。
ところが、その肝心な点が、『月刊秘伝』の大森悟氏の記事で、うまく補完されていると思う。
両者は、立ち方がかなり違う。
喜多原氏は、足を平行にし、足を肩幅に開く(両足の外側の距離が肩幅という意味と思う)が、大森氏は、それよりかなり広く開き、足先や膝は大きく外を向く、つまり、逆ハの字の形の外股だ。
私は、これに関しては、喜多原氏の形・・・足を平行にして少し開いた形を採用した。この立ち方が自然だし、女性でも抵抗ないだろう。

次に腰の構え(腰の落とし方)であるが、喜多原氏は「站椿功(たんとんこう。立禅)の姿勢」を強調するが、一般には、これでもう分からない(笑)。
一方、大森氏は「あまり腰を落とさず」と曖昧だ。つまり、少し落とすということだが、写真でみれば、「そこそこ」落としている。
これも、喜多原氏の立ち方(立禅)から考えれば、一般的な表現では、「膝を少し緩める」で良いと思う。つまり、膝をぴんと伸ばさず、膝を少し前に出すようにして、数センチ腰を沈める。ただ、腰は真っすぐに。
※立禅(站椿功)では、膝を前に出さずに腰を落とすが、難しく安定しない。
そして、喜多原氏は一度も言わないが、大森氏が強調しているのが、上体を鉛直・・・つまり、上体を傾けず、真っすぐに立てたままで行うことだ。
ただ、言わないだけで喜多原氏もちゃんと出来ている。左右には少し動くが、決して上体を傾けない。

次は、踏み方である。
喜多原氏は、片足ずつ足を上げて下ろすという動作をリズミカルに繰り返す。
さっきも述べたが、胴体は左右に少し動く(移動する)が、決して傾けない。おそらく、ここが一番難しい。
足を少しでも開いた上体で、片足ずつ上げ下げをするのだから、どうしても上体が傾く。
だが、さすが喜多原氏は、説明はしないながら、上体を鉛直に保っている。
しかし、喜多原氏は肝心なことを言っていないし、やっていないようにも見える。
それは、足はつま先からそっと降ろすことだ。
実は、そっと降ろすことについては、大森氏も書いていない。しかし、佐川氏が述べているのを別の本で見たし、それが正しいと思う。
ところが、喜多原氏の動画では、下手したら、どすんと強く床を踏むのだと勘違いしてしまうような気もする。
そこで、大森氏独自の踏み方が良いのではと思う。
それは、つま先を床につけたまま、かかとのみ上下させるのだ。
これだと、上体を鉛直に保ち易いというメリットもある。
大森氏の、この踏み方は、彼が家で踏む時に、階下の人に迷惑をかけないよう静かにやるための苦肉の策だったが、大森氏は、結局のところ、こちらの方が良いと思うと書かれており、しかも、推測であるが、佐川幸義氏も、このようにやっていたのではないかと述べられている。
私も、このやり方でやってみたが、安定するし、そして、さっきも書いたが、上体を鉛直に保ち易い。
尚、下腹に意識を置くと安定して行えると思う。

このように、喜多原氏と大森氏のやり方を組み合わせ、いいとこ取りをすることで、かなり完成に近づいたと思う。

四股は筋トレではなく、ある意味、楽である。
しかし、佐川道場で証されるように、長時間やれば、恐ろしく強力な足腰を作ることが出来る。
この四股が足腰を強くする原理は、一般のトレーニング理論やスポーツ科学では分からないと思う。
しかし、効果は事実が示している。
こういったところは、腕振り運動も似ている。
腕振り運動は非常に楽な運動であるが、数多く反復すれば、驚くほど健康になり、難病が治ってしまった例も多い。
ただ、腕振り運動に関しては、肩甲骨をほぐし血流を良くするなどで、ある程度、一般的な説明も出来る。とはいえ、やはり不思議な部分も多いと思う。
四股に関し、佐川幸義氏は、必要なら寝ないでやると言うし、大森氏の後輩は、寝食を忘れてやり、ついには、佐川氏以外には誰も倒せなくなったという。
スクワットなら、そんなにやれば身体が壊れてしまうが、四股はそれが出来、しかも、スクワットでは得られない効果がある。その効果が何かは、今の科学では分からないかもしれない。
それは、腕振り運動も同様と思う。

さらに私が分からないことを言うなら(笑)、腕振り運動と四股踏みをやっていれば、後は何もしなくても良い。別に、どちらか1つでも良い。
それだけで存在給が上がり、勝手にうまくいくだろう。








プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


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