医者が書いた健康書というのが人気があり、ベストセラーが次々に生まれている。
これらの本を読むと、大体のパターンとして、まず、分かり易く面白い話から始まるが、途中から、専門的な医学の話になる。
その、専門用語を並べながらの、まるで著者が見てきたことのように書く、内蔵、細胞、化学物質等の働き、化学変化の詳細の大半は、嘘・・・と言って悪ければ、当て推量だ。
この場合の当て推量とは、多くの仮説の中の1つということだ。
確かに、「私はこうだと思っている」という表現がされていて、決定的事実ではないことを示唆しているかもしれないが、素人の読者からすれば、他にどれだけ多くのどんな仮説があるのか分からないし、医学に関しては自分(素人の読者)と比較にならない知識と経験がある高名な医者が書いているのだから、事実として受け取るのが自然と思う。
たとえば、「これはまだ仮説ではあるが」と始まっていても、「私はこれが正しいと思う」「私は確信している」「おそらく間違いないだろう」と、書かれていれば、やはり、読者から見れば、「これが事実だ」と書いているも同然である。
まして、統計的なデータを出されたら、疑う方が難しい。しかし、世の中には、統計データこそ騙しの手段と心得る者が多いのである。いわゆる「統計で嘘をつく」である。
医者が統計で嘘をついているとは言わないが、統計とはそんなものであることは知っておくべきだろう。
ただ、それらの本が役に立たないわけではない。
おそらく現在、人気があるであろう、炭水化物制限を勧める書もまた、上に述べたような本ばかりだと思うが、それは、従来の権威ある医学が、「炭水化物を一番多く食べましょう」、「カロリーを控えましょう」と言うのが全く嘘であることをバラしてくれているまでは良いのであるが、害もまた大きいに違いないのだ。
確かに、賢い読者であれば、これらの医者の健康書をうまく利用できるかもしれないが、おそらく、ほとんどの読者は、真実が何かより、「美味しいものを我慢せずに、どんどん食べながら痩せ、ついでに、楽に健康になる」ことが目的であるのだから、結果としては騙されるのである。
本を書いた医者にも悪意はないのかもしれない。
しかし、知識と影響力のある者には責任があり、善意だからといって許されるものではない。
出版社にとっても、その本によって人々が本当に幸福になれるかよりは、売れることが大切であるから、本を書く医者にも、刺激的で面白い内容を求め、論理の飛躍は当たり前になり、結果、さらに悪い騙され方をする読者が増える。
しかし、医者も出版社も、法的には問題がないよう注意することにかけては詳しいのだ。
上にも述べたが、現在、炭水化物抜きダイエットや健康法の人気が高いと思う。
曖昧な表現であるが、これらの本は、4割程度までは正しいのだと思う。
医学の一般書で4割正しければ、非常に良心的と思う。
しかし、弊害も実に大きいのだろうと思う。
どの本だったか忘れたが、「水分を摂る時は水を飲むべきだ。水以外のものを飲む動物なんていない」と、大真面目に書かかれているのを見て、滑稽というよりは、正直、怒りを感じた。
それは、「加熱したものを食べるな。加熱したものを食べる動物はいない」と言ったり、「服を着るな。服を着る動物なんていない」と言うようなことなのだが、これが、こと水の話となると、うっかり信じてしまうし、おそらく、本全体が、そんな詐欺的表現で満ちているのだろうと思う。
炭水化物や砂糖に関しては、普通の人であれば、一度に大量に摂らないことが大切なだけであると思う。
ご飯を3杯も4杯もお代わりしたり、うどんを2杯3杯食べてはいけないだろうが、適度になら食べても良いだろう。
確かに、焼肉をがんがん食べながら、同時にご飯を食べたり、お腹一杯なのに、「締め」に雑炊やラーメンを食べるのは止したが良いが、満腹しないように食べる中で、ご飯やパンを食べるのは良いことだろう。
私の場合は、クラッカーやビスケット(クリームやチョコの付いていないもの)を1日に渡って、少しずつ何度も食べるが、夕食の時は食事を腹6分目に抑える。
私も、炭水化物制限の本の内容を試してみようと、肉や魚、あるいは、卵を多量に食べてみたが、私には向いていなかった。
いずれにせよ、何を食べるにしても、毎日、満腹するまで食べるべきではないだろう。
自分に合った食べ方を知るために本を何冊も読む必要はないと思う。
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これらの本を読むと、大体のパターンとして、まず、分かり易く面白い話から始まるが、途中から、専門的な医学の話になる。
その、専門用語を並べながらの、まるで著者が見てきたことのように書く、内蔵、細胞、化学物質等の働き、化学変化の詳細の大半は、嘘・・・と言って悪ければ、当て推量だ。
この場合の当て推量とは、多くの仮説の中の1つということだ。
確かに、「私はこうだと思っている」という表現がされていて、決定的事実ではないことを示唆しているかもしれないが、素人の読者からすれば、他にどれだけ多くのどんな仮説があるのか分からないし、医学に関しては自分(素人の読者)と比較にならない知識と経験がある高名な医者が書いているのだから、事実として受け取るのが自然と思う。
たとえば、「これはまだ仮説ではあるが」と始まっていても、「私はこれが正しいと思う」「私は確信している」「おそらく間違いないだろう」と、書かれていれば、やはり、読者から見れば、「これが事実だ」と書いているも同然である。
まして、統計的なデータを出されたら、疑う方が難しい。しかし、世の中には、統計データこそ騙しの手段と心得る者が多いのである。いわゆる「統計で嘘をつく」である。
医者が統計で嘘をついているとは言わないが、統計とはそんなものであることは知っておくべきだろう。
ただ、それらの本が役に立たないわけではない。
おそらく現在、人気があるであろう、炭水化物制限を勧める書もまた、上に述べたような本ばかりだと思うが、それは、従来の権威ある医学が、「炭水化物を一番多く食べましょう」、「カロリーを控えましょう」と言うのが全く嘘であることをバラしてくれているまでは良いのであるが、害もまた大きいに違いないのだ。
確かに、賢い読者であれば、これらの医者の健康書をうまく利用できるかもしれないが、おそらく、ほとんどの読者は、真実が何かより、「美味しいものを我慢せずに、どんどん食べながら痩せ、ついでに、楽に健康になる」ことが目的であるのだから、結果としては騙されるのである。
本を書いた医者にも悪意はないのかもしれない。
しかし、知識と影響力のある者には責任があり、善意だからといって許されるものではない。
出版社にとっても、その本によって人々が本当に幸福になれるかよりは、売れることが大切であるから、本を書く医者にも、刺激的で面白い内容を求め、論理の飛躍は当たり前になり、結果、さらに悪い騙され方をする読者が増える。
しかし、医者も出版社も、法的には問題がないよう注意することにかけては詳しいのだ。
上にも述べたが、現在、炭水化物抜きダイエットや健康法の人気が高いと思う。
曖昧な表現であるが、これらの本は、4割程度までは正しいのだと思う。
医学の一般書で4割正しければ、非常に良心的と思う。
しかし、弊害も実に大きいのだろうと思う。
どの本だったか忘れたが、「水分を摂る時は水を飲むべきだ。水以外のものを飲む動物なんていない」と、大真面目に書かかれているのを見て、滑稽というよりは、正直、怒りを感じた。
それは、「加熱したものを食べるな。加熱したものを食べる動物はいない」と言ったり、「服を着るな。服を着る動物なんていない」と言うようなことなのだが、これが、こと水の話となると、うっかり信じてしまうし、おそらく、本全体が、そんな詐欺的表現で満ちているのだろうと思う。
炭水化物や砂糖に関しては、普通の人であれば、一度に大量に摂らないことが大切なだけであると思う。
ご飯を3杯も4杯もお代わりしたり、うどんを2杯3杯食べてはいけないだろうが、適度になら食べても良いだろう。
確かに、焼肉をがんがん食べながら、同時にご飯を食べたり、お腹一杯なのに、「締め」に雑炊やラーメンを食べるのは止したが良いが、満腹しないように食べる中で、ご飯やパンを食べるのは良いことだろう。
私の場合は、クラッカーやビスケット(クリームやチョコの付いていないもの)を1日に渡って、少しずつ何度も食べるが、夕食の時は食事を腹6分目に抑える。
私も、炭水化物制限の本の内容を試してみようと、肉や魚、あるいは、卵を多量に食べてみたが、私には向いていなかった。
いずれにせよ、何を食べるにしても、毎日、満腹するまで食べるべきではないだろう。
自分に合った食べ方を知るために本を何冊も読む必要はないと思う。
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