ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

伝統

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
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「日本は応用が上手い」で良いじゃないか

私が小学校の3年生くらいのことだったと思うが、図書館で読んだ、第二次世界大戦に関する本に、こんなことが書かれていたことを、ずっと忘れなかった。
それは、日本人というのは、オリジナルの発明はできないが、外国にあるものを良いものにする能力が非常に高いというものだった。
そんなことが、第二次世界大戦の時の時に既に言われていたのは、それ以前にそういった「複製を発展させた」実績があったということだろう。
私は、大いに納得したような気がしたが、それは、本当に同意したのか、子供らしい、「大人の言うことを信じてしまう」ということだったのか、自分のことながら、いまだ謎だ。
そして、今に至るも、「応用は上手いが、発明はできない」というのが日本人の特徴と思われているのだと思う。
ところで、その本には、日本は、飛行機ということに関しては、確かに複製から始めたが、「零戦(ゼロ戦)」という飛行機は、アメリカの飛行機にはないオリジナルの発想で創られた優れた戦闘機だったという論が書かれていたように思う。

芸術においても、複製も優れたものは立派な芸術であるが、科学技術も、応用が発明に劣る訳ではないはずだ。
それに、日本にも、科学技術におけるオリジナルな発明は沢山あると言う人もいるだろう。
その一方、やはりそれらは基本的には西洋の真似なのだと言う人もいる。
はてさて、どっちが正しいのだろう?
ところで、いかにオリジナルの発明といったところで、実は、自然の模倣でないものなど、1つもないのである。
だから、人間が純粋な発明をしたことなど、実は全くない。
発明は全て神が行ったのであり、人間はそれを真似しただけなのであると言うのが真実ではないだろうか?

日本の漫画、アニメが高く評価され、これは日本のオリジナルだと西洋ですら認められていると思われているかもしれないが、漫画、アニメ自体は、やはりオリジナルは西洋であり、日本人は西洋に元々あった材料を使っただけだ。
日本は、明治維新と第二次世界大戦敗北で、2度、独自の文化を否定され、実はもう日本独自の伝統など存在しない。
・・・といったことが、東浩紀さんの『動物化するポストモダン』に書かれていたが、そういうことも言えるのかもしれない。
日本のアニメを見たアメリカ人は、「何だ!日本ってアメリカじゃないか?」と思っているのかもしれない。
つまり、今の日本には、アメリカ人から見ても、ちっともエキゾチック(異国情緒)さがないのだと思うのだ。

日本人で、日本の大学で国文学を出ても『古事記』を読んだことがないというのは珍しいことではなく、むしろ、普通かもしれない。
子供達に無理矢理、和太鼓を叩かせて、「日本の伝統を守ろう」なんてやっている地域もあると思うが、度を越すと、その子供が歪んでしまう。
伝統というものは無理に守るものではない。
伝統は、その地域の自然環境の影響を受けて構築された部分が大きいのだから、むしろ、柔軟さを持っていた方が、良い形で伝統は残る。
また、消えた方が良い伝統だって、実際にはある。
極端に言えば、中国の纏足(女児の足を縛って、足が大きくならないようにした)がなくなったのは良いことだが、世界には、現在も、似たような伝統を守っている国もある。

それに、日本人だ、アメリカ人だ、中国人だという区別は、もし、未来においても人類が存続するのであれば、そんなものはなくなっているだろう。
厳然と国境が残るなら、人類が滅びることを意味するかもしれない。
無論、自然環境や、趣向の違いによる文化の違いは残ると思うし、そうでなければ、潤いもないというものかもしれないが、そのあたりはよく分からない。
ただ、認識すべきは、人間が独自のものを創るなんてことは実際にはなく、全て、自然のコピーなのだということだ。
だから、日本人が応用が上手いというのなら、それは何も悪いことではなく、全く良いことだ。
伝統というものは、強制的に踏襲しなければならないものではない。
それが、伝統的であろうが、世界の常識と言われるものであろうが、押し付けは良くないということだ。
これまでの世界は、そういった「やってはならない」ことが横行してきたのである。









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正月らしいことを何もしなくても良い

伝統やしきたりの中には良いものがあるだろうか?
昔からの人々の知恵がその中に本当にあるだろうか?
仮にそうだとしても、今日の我々がその知恵に注意を向けているとは思えない。

伝統にはどのようなものがあるだろう?
神社やお寺、あるいは、日本式建築といった、昔ながらの建物。
着物や足袋(たび)や、古い伝統ある髪飾り。
それに、日本の伝統ある食物や食器、食事の作法というものがあるだろう。

建築物は、気候、土壌、地勢(高低や山・川の配置など)、地震の発生具合などに配慮する必要があるので、ある程度はその地方による個性があるのは当然だが、それが一律である必要はない。
つまり、別に今まで通りでなければならない理由はなく、別の形でも良い。
過去や現在のものを無闇に否定する必要はないが、崇めて固執するようなことでもないということだ。

着物も、土地の気候によって適したものがあり、日本の着物はその意味で悪くないかもしれないが、現在、日本で着物を着る人がいないのは、やはり、圧倒的に不便で機能的でないからだろう。
また、私は、女子のスカートなんてのは、とんでもなく不合理な衣服と思うが、浴衣などはさらにそうだと思う。
これらは、昔、即座に性的行為を行えるという男の都合で採用されたものと思われる。
もっとも、それはどこの国も同じで、多くの国の女性の伝統的な衣装が無防備なものである理由も同じことと思う。
ただ、昔は、それで良かったのだろうと思うし、今でも、そんな理由から、女性の浴衣などが情緒的に感じるのだろう。

食べ物については、その国、あるいは地域に、何世代にも渡って生きている間に、調達し易い食物を上手く料理できるようになり、また、それぞれの身体への効果、影響も詳しくなり、安心であるし、人間は、慣れた食べ物を美味しいと思う傾向はあるだろうから、勢い、伝統的な食べ物が好まれる。
しかし、普段食べないものの中にも、美味しいものや、身体に良いものもある。また、慣れないうちは多少食べ難いものでも、慣れれば美味しく、健康に良い食べ物も沢山ある。
自分が子供の頃から食べてきたものしか食べられないという人は今は少なくなってきたが、やはりいると思われる。そんな人達は、不自由な人間であると思う。
私は、普段は完全なベジタリアン(菜食主義)であるが、会食の際は肉食は避けるが、魚介類は美味しく食べる。また、それしかなければ肉でも、やはり、美味しく食べるのである。
昨年末には、友人と焼き鳥を食べに行ったが、非常に美味しかった。ただ、また食べたいとは思うが、渇望はしない。
いずれにしても、菜食主義は良いことだが、あまりにこだわるのもどうかと思う。

色々述べたが、別に、伝統やしきたりを否定しようというのではない。
しかし、こういったことを書くと、
「あなたは伝統を一切否定するのですね。それは間違ったことです」
とか、
「全く同感です。伝統なんか意味はないですね」
とか言う人がいる。
別に同感などしてほしくはない。
また、私が伝統を肯定しようが否定しようがどうでも良いことだ。
私は、「自分で考えろ」と言っているだけである。
普通の人は、自分で考えずに、伝統やしきたりに盲目的に従ったり、逆に、誰かに同調して否定したりするが、いずれも、自分では何も考えないのだ。

私は、年越しそばも食べなかったし、お雑煮も食べない。
紅白は見なかったし、除夜の鐘の1打ちも聴かなかった。
年賀状は、既に、何年も書いていない。これは、単に面倒というのもあるが、その面倒を押してまで書く価値があるなどとは、到底思えないからである。
私は、自然や平安を愛するが、それでも、それが伝統的なものであろうが、世間のしきたりに従う必要は何も感じないのである。

年末年始は休みが多いのはありがたいが、それならば、正月や盆みたいなものに一斉に休暇をとって混雑を作るより、各自、好きな時に休暇を取れるようにすれば良い。
外国のことはあまり知らないが、日本は休暇が少な過ぎるし、勤務時間も長過ぎる。それは異常なほどだ。
少なくとも、週2日は完全に休み、勤務時間も、長くとも10時から16時にすべきだろう。
これは、あくまで最低で、いずれ近いうちに、週4日勤務で、勤務時間も10時から15時までが標準になれば良いだろう。
もちろん、誰もが一律にそうする必要はなく、もっと長時間働きたい人も、逆に、もっと短い時間が適した人もいるはずであり、それは、可能な範囲で好きなようにすれば良い。
これらのことが出来るようになれば、国民全員が幸福になれるに違いない。
アメリカでも、標準的な勤務時間が10時から16時だった時代の人々が幸福そうに感じられるのである。
現在の我々が、昔のアメリカに劣っていて良いはずがない。
真の進歩とは何かを自分で考えなければならない。









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プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


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