人類は、脳も含め、20万年ほど前から姿が変わっていないらしい。
しかし、賢くなったのは2~3万年前といわれ、なぜか分からないが、急に賢くなったようだ。
それで、その時期に、宇宙人の霊が乗り移ったとか、宇宙人が人類のDNAをいじって賢くしたなど、いろんなことが言われているが、本当のことは分からない。

まあ、とにかく、物質的には人間は変わっていないのだから、身体に関しては原始的に考えた方が良い。
運動に関して、今は、筋トレやストレッチが人気があるが、それはごく最近のことで、現人類の20万年の歴史の中で、そんな運動はしておらず、当然、そんな運動に適応した身体にはなっていない。
だから、筋トレをするようになってから、プロ野球選手は怪我が多くなったと言われるし、スポーツや格闘技の超一流の中には、筋トレをしない選手がよくいる。
まして、トレーナーもいない我々一般人が筋トレをすることが良いかは、かなり疑問だ。
ストレッチに関しては、筋トレをしないイチローもかなりやっていたらしいが、我々のイメージするストレッチとはかなり異なり、もっと自然なものであったし、野球選手としては必要でも、我々に必要とは思えない。

私も、腕立て伏せやスクワット、あるいは、無理な柔軟体操を散々やり、少なからず身体を壊した経験者だ。
まあ、いつもの、腕振り運動や、佐川幸義流四股に関しては、今回は置いておいて、別の運動のお話を1つしよう。
人間も、動物であるからには、時には外敵と戦ったはずだ。
他の野獣に比べて弱いとはいえ、不意に襲われれば戦うし、非力さを補う工夫もしただろう。
その中で、素早く戦闘能力を強化し、強い敵に勝つ方法は、刃物・・・ではなく、棒で殴ることだったはずだ。
いわゆる、棍棒で、棍棒こそ、人類最初の武器であると共に、今でも、身体を使う現実的な戦闘力ではNo.1の武器で、あらゆる戦闘場面で採用されている。
自分が原始人の立場で考えると、棒は、長からず短からず、重いのは当然だめだが、軽過ぎると威力がないことは、原始人でも気が付いたと思う。
それで、人類は長年に渡って、棍棒を振り回して打撃する筋肉や感覚が発達してきたのであり、この能力を磨くことで、人間本来の身体の力を取り戻せるのではないかと思う。
その棍棒を振り回す能力は現人類の20万年どころか、原人であった頃から150万年の歴史を持つと言われ、まさに、棍棒は人類の友、強い味方なのである。

木刀の小刀(60cm程度)では、片手で振るのはやや長いし重いと思う。
そこで、普通のナイフよりやや長い・・・ナイフで言えば、ボウイナイフくらいで、日本で言えば、短刀(30cvm程度)と言われるものが、普通の人が素振りで身体を鍛えるのに良いと思う。
その場合、利き腕だけでなく、その反対の腕も同じようにやることが大切である。
もちろん、小刀や普通の木刀で素振りをするのが心地良く感じるなら、大いにやるべきと思う。

人間の手は、殴ったりして攻撃するようには出来ておらず、たとえ鍛えた者でも、素手で殴ると、拳や手首を痛めることが多いらしい。
ましてや、素人の拳などは役に立たないが、それよりも、素人がボクシングのような動きでパンチを放っても、やっぱりどこか無理があり、あまりやると身体を痛める。
人類は、現行の20万年続く身体で、手で殴ったり、足で蹴ったりはしなかった。それは無理があることは、原始人でも分かったはずだ。
敢えて素手でやるのに向いていることと言えば、殴るより押すことで、実際、喧嘩の達人になると、手のひらで押したり、足の裏で押すことで、敵を地面に倒したり、吹っ飛ばして倒れさせることを多用し、殴って突き指をしたり、つま先で蹴って、足の指の骨を折ったりはしないようだ。

私も、短刀の素振りは長くやっていて、非常に効果的と思う。