私には、いかなる時も、揺るぎない自信を取り戻させてくれる魔法の呪文がある。
それは、「テーブル2(ツー)」だ。
数年に一度は書いているが、こんな話だ。
アメリカでの話だ。
ある日本人が、高級クラブで公演される、ある一流のショーを見たいとアメリカ人の友人に言った。
すると、そのアメリカ人は、「じゃあ行こう」と言う。
そのアメリカ人は、超一流の人物だが、いきなり行けるようなショーではない。
しかし、その日本人は、何かを感じ、そのアメリカ人に従った。
クラブの建物に着くと、アメリカ人の彼は、守衛に愛想よく笑って挨拶し、勝手に入ってしまった。
劇場に入ると、総支配人に悠然と近付き、「テーブル2」と言う。「2人分のテーブルを用意しろ」という意味だ。
総支配人は、躊躇せず、マネージャーを呼んで、「テーブル2」と言い、マネージャーはスタッフに命じて、迅速に、この2人のためのテーブルが用意され、2人はカクテルを飲みながら、ゆったりと素晴らしいショーを堪能した。
多少は、古き良き時代のアメリカであったという理由もあるが、その日本人の実際の経験談である。
若い頃に、この話を読んだ私はシビれ、人間はこうでなければならないと思った。
しかし、そんなことが、本当に出来るのか?
『マスターの教え』という本に、似た場面がある。
あるビジネスマン(失敗して駄目になった状態だったが)が、マスターと呼ばれる人物と(多分、高級な)カフェに行った時のことだ。
カフェのスタッフは皆、マスターに対して特別にうやうやしく接し、2人は楽しく話をして、店を出る時、マスターは伝票にイニシャルだけをサインした。
当然、マスターの馴染みの店かと思って尋ねたら、マスターは、初めて来る店だと言う。
そして、マスターは、「態度が状況を決める」と言う。
上の、「テーブル2」のアメリカ人も同じなのだ。
しかし、一流の人物ならともかく、我々にそんなことが出来るのか?
それに関しては、我々以下の人間の話がある。
それは、『マジック・ストーリー』(『人生を変える魔法の物語』と題された、一流の翻訳者の手による翻訳書もある)にある。
粗末な身なりの、誰もが知っている一文無しでロクデナシの画家が喫茶店に来て、知り合いのビジネスマンがいた席に着いた。
画家は、金は持っていないが、自分がおごると言う。
そして、ビジネスマンから小切手を借りると、ボーイを呼び、堂々たる仕草で小切手にサインをして渡し、下がらせた。
何の問題もなかった。
ビジネスマンは画家に、そんな魔法をどうやって身に付けたのかを尋ねるが、このお話はうまく作られている。
と言うのは、この画家のお話そのものが、我々に魔法を授けてくれるからだ。
態度が状況を決める。
態度は事実より重要である。
そのことを理解しさえすれば良いのである。
世界は心が作る幻影に過ぎないからだ。
私が付き合っていたIT企業の社長も、似た手を使っていた。
客に、「こんなシステムを作ったことがありますか?」と聞かれたら、「イエス」と答えることにしていたらしい。悠然とね。
それで、彼はうまくいっていたが、何かのきっかけで自信を失くし、うまくいかなくなってしまった。
幻影である外の世界が、自分より力があるという思い違いをしてしまったのだと思う。
私とも喧嘩別れしてしまったが、私が用意してあげたコネは使い続けていたらしい。
コネなんて、態度次第で、いくらでも作れるのにね。
尚、「テーブル2」の話は、夏目志郎氏の本に載っていたが、古い本で手元になく、書名は分からない。
それは、「テーブル2(ツー)」だ。
数年に一度は書いているが、こんな話だ。
アメリカでの話だ。
ある日本人が、高級クラブで公演される、ある一流のショーを見たいとアメリカ人の友人に言った。
すると、そのアメリカ人は、「じゃあ行こう」と言う。
そのアメリカ人は、超一流の人物だが、いきなり行けるようなショーではない。
しかし、その日本人は、何かを感じ、そのアメリカ人に従った。
クラブの建物に着くと、アメリカ人の彼は、守衛に愛想よく笑って挨拶し、勝手に入ってしまった。
劇場に入ると、総支配人に悠然と近付き、「テーブル2」と言う。「2人分のテーブルを用意しろ」という意味だ。
総支配人は、躊躇せず、マネージャーを呼んで、「テーブル2」と言い、マネージャーはスタッフに命じて、迅速に、この2人のためのテーブルが用意され、2人はカクテルを飲みながら、ゆったりと素晴らしいショーを堪能した。
多少は、古き良き時代のアメリカであったという理由もあるが、その日本人の実際の経験談である。
若い頃に、この話を読んだ私はシビれ、人間はこうでなければならないと思った。
しかし、そんなことが、本当に出来るのか?
『マスターの教え』という本に、似た場面がある。
あるビジネスマン(失敗して駄目になった状態だったが)が、マスターと呼ばれる人物と(多分、高級な)カフェに行った時のことだ。
カフェのスタッフは皆、マスターに対して特別にうやうやしく接し、2人は楽しく話をして、店を出る時、マスターは伝票にイニシャルだけをサインした。
当然、マスターの馴染みの店かと思って尋ねたら、マスターは、初めて来る店だと言う。
そして、マスターは、「態度が状況を決める」と言う。
上の、「テーブル2」のアメリカ人も同じなのだ。
しかし、一流の人物ならともかく、我々にそんなことが出来るのか?
それに関しては、我々以下の人間の話がある。
それは、『マジック・ストーリー』(『人生を変える魔法の物語』と題された、一流の翻訳者の手による翻訳書もある)にある。
粗末な身なりの、誰もが知っている一文無しでロクデナシの画家が喫茶店に来て、知り合いのビジネスマンがいた席に着いた。
画家は、金は持っていないが、自分がおごると言う。
そして、ビジネスマンから小切手を借りると、ボーイを呼び、堂々たる仕草で小切手にサインをして渡し、下がらせた。
何の問題もなかった。
ビジネスマンは画家に、そんな魔法をどうやって身に付けたのかを尋ねるが、このお話はうまく作られている。
と言うのは、この画家のお話そのものが、我々に魔法を授けてくれるからだ。
態度が状況を決める。
態度は事実より重要である。
そのことを理解しさえすれば良いのである。
世界は心が作る幻影に過ぎないからだ。
私が付き合っていたIT企業の社長も、似た手を使っていた。
客に、「こんなシステムを作ったことがありますか?」と聞かれたら、「イエス」と答えることにしていたらしい。悠然とね。
それで、彼はうまくいっていたが、何かのきっかけで自信を失くし、うまくいかなくなってしまった。
幻影である外の世界が、自分より力があるという思い違いをしてしまったのだと思う。
私とも喧嘩別れしてしまったが、私が用意してあげたコネは使い続けていたらしい。
コネなんて、態度次第で、いくらでも作れるのにね。
尚、「テーブル2」の話は、夏目志郎氏の本に載っていたが、古い本で手元になく、書名は分からない。