ある中年の女性が、「重力があるんだから、年を取ったら肉は下に移動するわよ」と言っておられたのを覚えている。
なるほど、年ごとに、脚や腹、あるいは、腰に肉がつくことを実感するのだろう。

『老子』に、草木の若いところは柔らかくて上に伸び、古いところは硬くて地面に近いと書かれている。
確かに、2本足で立つ人間は、他の動物より、植物に似たところがある。
うつむくようになり、過去ばかり見るようになれば、もう終わりである。
そして、脚や腹が太ってきたら、もう下り坂なのだ。
しかし、いつでも老化を逆転させることができる簡単な方法がある。

下半身は早く年を取る。
小学生までは脚がよく成長するので、身体の半分が脚という子も多いが、高校以降は、背が伸びても胴体しか伸びない。
私は、高校2年と3年の通知表に書かれている身長と座高が、ミリ単位で同じだった。つまり、高校2年で成長が止まっていた。
だが、二十歳過ぎて、学校から開放されて自由にやっていたら、成長を取り戻し、背が伸びたが、脚だけ伸びたのである。
世間嫌いで、心が若かったからである。
また、桑田次郎さんがイラストを描かれていたヨガの本に書いてあった、「脚を長くするポーズ」というものが象徴的だった。
脚を前に伸ばして座った状態から、片脚を上げ、膝と顔を付け、足先は上に伸ばすのである。
私は身体が柔らかかったので、上げた片足は、真直ぐ上に伸びた。
このポーズは、骨盤に埋もれた脚の骨を引き出すと共に、心を若くし、実際に脚を長くするのであると思う。
年齢に関係なく有効と思われるので、やってみると良い。
(この本がどれであったかははっきりしない。多分、下にご紹介したものだとは思う)

そして、最近書いているが、手を上に伸ばすと全てが良くなるが、それは、若いエネルギーに満ちるからである。
両手を真直ぐ上に伸ばすと、下がった内蔵もぐーっと上に上がり、ウエストはぎゅっと引き締まる。
それだけではなく、骨盤も引き締まりながら上に上がり、腰痛は消え、脚が真直ぐになって細くなり、骨盤に埋もれた脚も出てきて、やはり脚が長くなる。
このポーズをやっていると、若返り、頭も良くなり、幸運に恵まれるようにもなるだろう。

子供の時に見た絵本で、植物の種を少女の姿に描いていたものがあった。
種である少女は、芽である腕を太陽に向かって伸ばすのだが、その姿があまりに優雅だったのでよく覚えている。
そして、私は、そこに真理も認めていたのだと思う。
手を上に上げれば、若く、美しくなり、成長するのである。
この重要なことを、くれぐれも忘れてはならない。
尚、『老子』の、人間を草木に見立てたところについては、加島祥造さんが『タオ-老子』で書かれていいたと思う。加島さんは、英訳の老子を読んで、老子が分かったらしい。









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