サミュエル・スマイルズは「天は自ら助くる者を助く(God helps those who help themselves)」と『自助論』に書いていることが知られているが、この言葉は実は古くから使われていて、大元は、イソップ童話の『牛追いとヘラクレス』らしい。
Wikipediaによれば「天は自ら助くる者を助く」の意味は、
天は人の力を借りないで、自分一人で努力する人を助ける
であるようだ。
イソップ童話の『牛追いとヘラクレス』というのは、こんなお話だ。
牛追いが牛に荷車を引かせていたが、荷車の車輪が溝にはまってしまって動けなくなった。
すると、牛追いは神様に助けてくれるよう祈るだけだった。
それを見たヘラクレスが「自分で出来ることをしろ。でないと神様は助けてくれないぞ」と牛追いに言った。
「自分で出来ること」というのが、案外に難しい。
それには「自分に何が出来るか」を考えないといけない。
出来もしないことをやろうとしたり、的外れなことをしても仕方がない。
これに関して、極端ながら、私には印象深い話がある。
偉大な精神科医だったミルトン・エリクソンは17歳の時、ポリオウィルスに感染したことで、全身が麻痺した。
全く動けなくなったのだが、唯一、目玉だけは動かせた。
それで、エリクソンは目玉を動かして周囲を観察したのだ。
単に見えていたというだけではない。自主的に観察したのだった。
後のエリクソンの、魔法とまで言われる治療は、観察の力が大きい。
エリクソンは、初対面の人の父親の名を当てることが出来た。
「父親の名は?」と尋ねられた人は、父親の名を思い浮かべるが、その時、喉が微かに父親の名を発声する時と同じ動きをする。エリクソンは、それを見て父親の名を当てた。恐るべき観察力だが、目玉だけしか動かせなかった1年間で、そんな力を得たのだ。
自主的にやることが大切で、やらされることをやっただけでは力にならない。
受験勉強を親や教師にやらされるだけで良い大学に入っても馬鹿な子供のままである。
だが、やれと言われたからではなく、自主的に勉強した者は、一番の大学に入らなくても賢くなって成功する。
手塚治虫は45歳の時に、自分が設立し社長を務める虫プロが倒産し、3億円以上の借金を背負ったが、その時何をしたかというと、漫画を自主的に描いていたのだ。他にやれることはない。
もちろん、債権者に説明して頭を下げるとか、銀行に融資を頼むとか(貸してくれなかったが)、豪邸を売り払って引っ越すみたいな、やらないといけないことはしたが、やれと言われなくても漫画だけは自主的に描いた。
それで、版権を預かってくれる人が現れたり(版権を手放さずに済んだ)、『ブラックジャック』がヒットして復活することが出来た。
武内直子さんの歴史的作品『美少女戦士セーラームーン』で、デス・バスターズという異世界から来た、戦う方法も分からないような強大な敵を前に、タキシード仮面こと地場衛が言う。
「俺達は俺達に出来ることをしよう」
アニメでも、敵に向かって走るセーラー戦士達の姿と共に、衛の「俺達に出来ることをするんだ」という声が流れ、原作の重要な言葉をちゃんと生かしていた。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)自助論(サミュエル・スマイルズ)
(2)私の声はあなたとともに: ミルトン・エリクソンのいやしのストーリー
(3)ブラック・ジャック(手塚治虫)
(4)美少女戦士セーラームーン 完全版(1)(武内直子)

AIアート2196
「朝の6時」
Kay
Wikipediaによれば「天は自ら助くる者を助く」の意味は、
天は人の力を借りないで、自分一人で努力する人を助ける
であるようだ。
イソップ童話の『牛追いとヘラクレス』というのは、こんなお話だ。
牛追いが牛に荷車を引かせていたが、荷車の車輪が溝にはまってしまって動けなくなった。
すると、牛追いは神様に助けてくれるよう祈るだけだった。
それを見たヘラクレスが「自分で出来ることをしろ。でないと神様は助けてくれないぞ」と牛追いに言った。
「自分で出来ること」というのが、案外に難しい。
それには「自分に何が出来るか」を考えないといけない。
出来もしないことをやろうとしたり、的外れなことをしても仕方がない。
これに関して、極端ながら、私には印象深い話がある。
偉大な精神科医だったミルトン・エリクソンは17歳の時、ポリオウィルスに感染したことで、全身が麻痺した。
全く動けなくなったのだが、唯一、目玉だけは動かせた。
それで、エリクソンは目玉を動かして周囲を観察したのだ。
単に見えていたというだけではない。自主的に観察したのだった。
後のエリクソンの、魔法とまで言われる治療は、観察の力が大きい。
エリクソンは、初対面の人の父親の名を当てることが出来た。
「父親の名は?」と尋ねられた人は、父親の名を思い浮かべるが、その時、喉が微かに父親の名を発声する時と同じ動きをする。エリクソンは、それを見て父親の名を当てた。恐るべき観察力だが、目玉だけしか動かせなかった1年間で、そんな力を得たのだ。
自主的にやることが大切で、やらされることをやっただけでは力にならない。
受験勉強を親や教師にやらされるだけで良い大学に入っても馬鹿な子供のままである。
だが、やれと言われたからではなく、自主的に勉強した者は、一番の大学に入らなくても賢くなって成功する。
手塚治虫は45歳の時に、自分が設立し社長を務める虫プロが倒産し、3億円以上の借金を背負ったが、その時何をしたかというと、漫画を自主的に描いていたのだ。他にやれることはない。
もちろん、債権者に説明して頭を下げるとか、銀行に融資を頼むとか(貸してくれなかったが)、豪邸を売り払って引っ越すみたいな、やらないといけないことはしたが、やれと言われなくても漫画だけは自主的に描いた。
それで、版権を預かってくれる人が現れたり(版権を手放さずに済んだ)、『ブラックジャック』がヒットして復活することが出来た。
武内直子さんの歴史的作品『美少女戦士セーラームーン』で、デス・バスターズという異世界から来た、戦う方法も分からないような強大な敵を前に、タキシード仮面こと地場衛が言う。
「俺達は俺達に出来ることをしよう」
アニメでも、敵に向かって走るセーラー戦士達の姿と共に、衛の「俺達に出来ることをするんだ」という声が流れ、原作の重要な言葉をちゃんと生かしていた。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)自助論(サミュエル・スマイルズ)
(2)私の声はあなたとともに: ミルトン・エリクソンのいやしのストーリー
(3)ブラック・ジャック(手塚治虫)
(4)美少女戦士セーラームーン 完全版(1)(武内直子)

AIアート2196
「朝の6時」
Kay




