「見守る」というのは不思議な・・・ある意味、奇妙な言葉だと思う。
「見てるだけじゃ何にもならないじゃん」と思う一方、見ることに大きな意味があることも感じるからである。

見守るを意味する英語のwatch overには、「世話をする」「保護する」という、具体的なケアの意味合いが強いように思う。
しかし、英語にも、「気を配る」といったニュアンスの意味もあるらしく、
watch over like a mother hawk.
で、「優しいまなざしで見守る」という意味になるようだ。
mother hawkは、母鷹だ。

日本語の「見守る」は、心が主体のように思う。
アニメの『セーラースターズ』で、銀河最強のセーラー戦士、セーラーギャラクシアとの決戦に挑むセーラープルートがセーラームーンに、「見守っていて下さい」と言ったのが印象的だった。セーラープルートはセーラームーンに具体的なアクションは何1つ求めていなかったが、最大の敬意を持ってそう言ったことが分かるのである。
尊い人のまなざし・・・意識はかけがえのないものなのである。
(セーラーギャラクシアに挑んだセーラープルートとセーラーサターンは、ほとんど何も出来ずに戦死。実力差があり過ぎた。ただ、サターンが世界を道連れにする気なら話は違っただろうが)

「人が見ていなければ月は存在しない」
量子力学でよく引用される、おそらく、インドの詩人タゴールの言葉である。
それは量子の世界、つまり、ミクロの世界のことだと言うが、物質の世界、つまり、マクロの世界もミクロから成り立っているのだから、同じことである。
電子は、観察されなければ波動だが、観察されると粒子になる。それが物質世界に影響しないことはない。
人が見ていなければ月が存在しないばかりか、世界は存在しない。
見ると言ったが、やはりこれは「意識する」という意味で、人の意識は神仏に匹敵する。

アニメ『ぴたテン』で、天使の早紗(さしゃ)が「天使も悪魔も人の心の中にしか存在できないの」と言ったのを強烈に覚えている。
悪魔の少女、紫亜(しあ)が悪魔失格となり、湖太郎達が紫亜を忘れることで、紫亜が世界から消えるのを防ごうとして、天使の美紗(みしゃ)が皆に忘れられて消えてしまうというお話だった。
いや、実際は、世界は人の心の中にしか存在しないのである。

心の世界に存在するものは実際に存在するのと同じだし、物質世界にも現れてくる。
だが、必ずしも物質世界に完全な形で現れないのは、物質世界には物質世界の法則があるし、また、様々な想いがあるのだから、1つの想いが即座に現れるとは限らないからだ。
「ぼっちの夢」は、なかなか叶わないのである。
一方、「皆の夢」は叶い易く、大衆の心をコントロールすることで願いを叶える者は昔からいた。
今では、ネットのインフルエンサーの夢は叶い易いが、インフルエンサーの命は短いので、刹那感が大きい。
だから、理想的な夢は「千年王国」のようなものだろう。
心の想いがぶれない限り願いは叶うし、叶ったままであり続ける。
しかし、それが難しいことはお解かりと思う。









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