悟り、覚醒のための修行は、引き寄せや超能力といった力をもたらす。それ(力)を目的にしてはならないという人もいるが、それは、あまり苦労を知らない人かもしれない。
人間は、悪い状況にあってこそ、本気で修行し、潜在能力を引き出せるのである。
しかも、悪ければ悪いほど良いのである。
だが、その悪い状況を跳ね返す理由があるかどうかが重要である。
ただ悪いだけでは、無気力になったり、泣き言を言うだけで、何も良くならず、さらに悪くなる恐れがある。
悪い状況を跳ね返した、私の好きな話は「ザ・ケルン・コンサート」だ。
歴史的なピアノ演奏となった、この「ザ・ケルン・コンサート」が、どうして生まれたか?
ジャズ・ピアニストのキース・ジャレットは、長時間、車を運転してケルンのコンサート会場に来た時は丸一日眠っておらず、眠かったし、腰も痛かった。しかも、コンサート開始は夜の11時半。
そして、会場にあったピアノは彼が指定したものとは違う、会場の広さに合わない小さなもので、その上、そのピアノは壊れていて、高音と低音、黒鍵盤、ペダルが使えない。
何らかのミスで、演奏用のピアノが届かず、そのピアノしかなかったのだ。
当然、ジャレットは演奏を拒否し、ホテルに行こうとした。
だが、コンサートを主催した17歳の少女がジャレットに演奏するよう泣いて懇願し、ジャレットは哀れみを感じたのか、演奏することにした。
ジャレットは、この小さなピアノで広い会場に音が響くよう、力強く演奏しなければならなかった。
どんな酷い演奏になるかという状況であったが、演奏が始まってすぐに奇跡が起こっていることを誰もが感じた。
この演奏のアルバムは、ピアノ・ソロ・アルバムとして、また、ジャズのソロ・アルバムとして最高の売り上げを記録する。
最悪の状況と共に、危機的な状況の主催者の少女のために良い演奏をしようとしたジャレットの意思が、彼の内なる驚異の力を引き出したのだろうと思う。
『老子』42章に、王は自分を、「孤児、ひとり者、ろくでなし」と呼ぶという話がある。
この3つは、当時の中国で、最も嫌がられるものだった。
どの時代でも、その3つ目のろくでなし・・・つまり、無能者、役立たず、クズ、馬鹿は蔑まれ、叩かれる。
だが、ろくでなしであるほど、それを挽回する理由があれば、奇跡を起こす。
丁度、『俺だけレベルアップな件』で、水篠旬が、いつも馬鹿にされ、舐められ、挙句「人類最弱兵器」というあだ名をつけられ辱められていたが、母親や妹のために、どうしても強くなる必要があったようにだ。
良い王は、自分は人間としては最悪であることを自覚し、それでも、人民のために国を安定させ平和にしようと願ってこそ、優れた王になることを知っているのである。
だから、良い状況にある者は、潜在能力を引き出すチャンスを奪われているとも言える。
だが、ご安心を。我々は、宇宙人が設置した装置のおかげで、本来持っている能力の大部分を奪われているのだから(笑)。
そのことに気付き、強くなろうとしたからこそ、釈迦や老子やイエスらは偉大になったのであると思う。
ただ、そんな根本的な悪い状況には気付き難いので、分かり易い困難が必要で、安楽過ぎてはいけない。可愛い子には旅をさせないといけないのである。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)ケルン・コンサート[CD]
(2)老子 (岩波文庫)
(3)エイリアン・インタビュー(ローレンス・スペンサー)
(4)俺だけレベルアップな件 ※Amazon Prime Video
(5)ノストラダムスの超法則死活の書(五島勉)

AIアート1588
「若葉の頃」
Kay
人間は、悪い状況にあってこそ、本気で修行し、潜在能力を引き出せるのである。
しかも、悪ければ悪いほど良いのである。
だが、その悪い状況を跳ね返す理由があるかどうかが重要である。
ただ悪いだけでは、無気力になったり、泣き言を言うだけで、何も良くならず、さらに悪くなる恐れがある。
悪い状況を跳ね返した、私の好きな話は「ザ・ケルン・コンサート」だ。
歴史的なピアノ演奏となった、この「ザ・ケルン・コンサート」が、どうして生まれたか?
ジャズ・ピアニストのキース・ジャレットは、長時間、車を運転してケルンのコンサート会場に来た時は丸一日眠っておらず、眠かったし、腰も痛かった。しかも、コンサート開始は夜の11時半。
そして、会場にあったピアノは彼が指定したものとは違う、会場の広さに合わない小さなもので、その上、そのピアノは壊れていて、高音と低音、黒鍵盤、ペダルが使えない。
何らかのミスで、演奏用のピアノが届かず、そのピアノしかなかったのだ。
当然、ジャレットは演奏を拒否し、ホテルに行こうとした。
だが、コンサートを主催した17歳の少女がジャレットに演奏するよう泣いて懇願し、ジャレットは哀れみを感じたのか、演奏することにした。
ジャレットは、この小さなピアノで広い会場に音が響くよう、力強く演奏しなければならなかった。
どんな酷い演奏になるかという状況であったが、演奏が始まってすぐに奇跡が起こっていることを誰もが感じた。
この演奏のアルバムは、ピアノ・ソロ・アルバムとして、また、ジャズのソロ・アルバムとして最高の売り上げを記録する。
最悪の状況と共に、危機的な状況の主催者の少女のために良い演奏をしようとしたジャレットの意思が、彼の内なる驚異の力を引き出したのだろうと思う。
『老子』42章に、王は自分を、「孤児、ひとり者、ろくでなし」と呼ぶという話がある。
この3つは、当時の中国で、最も嫌がられるものだった。
どの時代でも、その3つ目のろくでなし・・・つまり、無能者、役立たず、クズ、馬鹿は蔑まれ、叩かれる。
だが、ろくでなしであるほど、それを挽回する理由があれば、奇跡を起こす。
丁度、『俺だけレベルアップな件』で、水篠旬が、いつも馬鹿にされ、舐められ、挙句「人類最弱兵器」というあだ名をつけられ辱められていたが、母親や妹のために、どうしても強くなる必要があったようにだ。
良い王は、自分は人間としては最悪であることを自覚し、それでも、人民のために国を安定させ平和にしようと願ってこそ、優れた王になることを知っているのである。
だから、良い状況にある者は、潜在能力を引き出すチャンスを奪われているとも言える。
だが、ご安心を。我々は、宇宙人が設置した装置のおかげで、本来持っている能力の大部分を奪われているのだから(笑)。
そのことに気付き、強くなろうとしたからこそ、釈迦や老子やイエスらは偉大になったのであると思う。
ただ、そんな根本的な悪い状況には気付き難いので、分かり易い困難が必要で、安楽過ぎてはいけない。可愛い子には旅をさせないといけないのである。
◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)ケルン・コンサート[CD]
(2)老子 (岩波文庫)
(3)エイリアン・インタビュー(ローレンス・スペンサー)
(4)俺だけレベルアップな件 ※Amazon Prime Video
(5)ノストラダムスの超法則死活の書(五島勉)

AIアート1588
「若葉の頃」
Kay