アニメ『ルパン三世 血の刻印 〜永遠のMermaid〜』の中で、ルパンが次元に尋ねる。
「次元、お前は何のために泥棒をしている?」
それに対し、次元は澄まして、
「美味い酒を飲むためさ」
と即答する。
フィクション、ノンフィクションを問わず、これほど単純に人生の目的を言った例はない。
まあ、どこかの空手家の「地上最強を目指す」みたいな目的は、さすがに信じられないし、実際、調べたら嘘だった。
ラマナ・マハルシは人生唯一の目的は「真我の実現」と言うが、マハルシはある時期に実現したことになっており、その後は、何の目的もなかったことになる。
ただ、もう1つ、分かり易いと思うのが、ウラジミール・ナボコフの小説『ロリータ』の主人公の中年男ハンバート・ハンバートで、彼の人生目的は、自分好みの可愛い少女を性的に享楽することであることは、まあ、間違いあるまい。
ただ、こうやって書いていたら、いろいろ重要なことが浮かんでくる。
イギリスの作家コリン・ウィルソンの人生の目的は、簡単に言えば、「人を元気にする」ことだったのだと思う。
他にも願いはあったのだろうが、彼は、本当に、人生を通じて、これを目指していた。
この目的は首尾よくいったとは言い難いが、彼はこれに関してだけは大真面目で誠実であったのだと思う。
さらに思い出す。
ラマナ・マハルシは、事実上、こう言ったのかもしれない。
「人間の本当の願いはぐっすりと眠ることだ」
そして、ぐっすりと眠ることとの類似点から、『葉隠』の、「武士道とは死ぬことと見つけたり」に至る。
武士に限らない。
人生の目的は死ぬことで、しかも、その死が「良い死」となることだ。
三島由紀夫が『葉隠』を絶賛していたのはなぜか全く知らないが、絶賛すべきものであるのだろう。
まあ、三島由紀夫が「良い死」を得たかどうかは甚だ疑わしいが。
宗教者の、人々を救うといった目的は、言っては悪いが、全部嘘と思って間違いない。
だが、まずいことに、自分ではそれが自分の目的だと思い込んでいる宗教者が多いのだと思う。
なぜ嘘だと断言するのかというと、そんな目的を本当に持っていたら、自覚は出来ないはずだからだ。
本当にそんな目的を持っている者であれば、次元のように、簡単に「美味い酒を飲むことさ」と言うはずだ。
つまり、次元は、自覚の出来ない人生の本当の目的を持っており、それが何かは自分では分からないが、それがあることを知っているのである。
そして、ルパンも同じであることを示唆した。
なかなかの脚本である。

AIアート266
「知らない子」
Kay
さて、一部の人々は、『エイリアン・インタビュー』によって目的を得ることが出来る。
このローレンス・スペンサーの著作が事実かどうかに関わりなく、それが正しい目的になる。
その目的とは、古代に、悪の宇宙人が地球に仕掛けたマインド・コントロール装置の支配から逃れることである。
成功したのは、『エイリアン・インタビュー』によれば、固有の人物としては、釈迦、老子、ゾロアスターである。
繰り返すが、『エイリアン・インタビュー』は、そこで語られているお話が事実であるかどうかは分からない。
しかし、事実は人間に理解出来ないほど高度で複雑なので、人間に分かるようなたとえ話にしたと考えても良いと思う。
このお話から導き出される人生の目的が価値あるもので本物であることは保証出来ると思う。
「次元、お前は何のために泥棒をしている?」
それに対し、次元は澄まして、
「美味い酒を飲むためさ」
と即答する。
フィクション、ノンフィクションを問わず、これほど単純に人生の目的を言った例はない。
まあ、どこかの空手家の「地上最強を目指す」みたいな目的は、さすがに信じられないし、実際、調べたら嘘だった。
ラマナ・マハルシは人生唯一の目的は「真我の実現」と言うが、マハルシはある時期に実現したことになっており、その後は、何の目的もなかったことになる。
ただ、もう1つ、分かり易いと思うのが、ウラジミール・ナボコフの小説『ロリータ』の主人公の中年男ハンバート・ハンバートで、彼の人生目的は、自分好みの可愛い少女を性的に享楽することであることは、まあ、間違いあるまい。
ただ、こうやって書いていたら、いろいろ重要なことが浮かんでくる。
イギリスの作家コリン・ウィルソンの人生の目的は、簡単に言えば、「人を元気にする」ことだったのだと思う。
他にも願いはあったのだろうが、彼は、本当に、人生を通じて、これを目指していた。
この目的は首尾よくいったとは言い難いが、彼はこれに関してだけは大真面目で誠実であったのだと思う。
さらに思い出す。
ラマナ・マハルシは、事実上、こう言ったのかもしれない。
「人間の本当の願いはぐっすりと眠ることだ」
そして、ぐっすりと眠ることとの類似点から、『葉隠』の、「武士道とは死ぬことと見つけたり」に至る。
武士に限らない。
人生の目的は死ぬことで、しかも、その死が「良い死」となることだ。
三島由紀夫が『葉隠』を絶賛していたのはなぜか全く知らないが、絶賛すべきものであるのだろう。
まあ、三島由紀夫が「良い死」を得たかどうかは甚だ疑わしいが。
宗教者の、人々を救うといった目的は、言っては悪いが、全部嘘と思って間違いない。
だが、まずいことに、自分ではそれが自分の目的だと思い込んでいる宗教者が多いのだと思う。
なぜ嘘だと断言するのかというと、そんな目的を本当に持っていたら、自覚は出来ないはずだからだ。
本当にそんな目的を持っている者であれば、次元のように、簡単に「美味い酒を飲むことさ」と言うはずだ。
つまり、次元は、自覚の出来ない人生の本当の目的を持っており、それが何かは自分では分からないが、それがあることを知っているのである。
そして、ルパンも同じであることを示唆した。
なかなかの脚本である。

AIアート266
「知らない子」
Kay
さて、一部の人々は、『エイリアン・インタビュー』によって目的を得ることが出来る。
このローレンス・スペンサーの著作が事実かどうかに関わりなく、それが正しい目的になる。
その目的とは、古代に、悪の宇宙人が地球に仕掛けたマインド・コントロール装置の支配から逃れることである。
成功したのは、『エイリアン・インタビュー』によれば、固有の人物としては、釈迦、老子、ゾロアスターである。
繰り返すが、『エイリアン・インタビュー』は、そこで語られているお話が事実であるかどうかは分からない。
しかし、事実は人間に理解出来ないほど高度で複雑なので、人間に分かるようなたとえ話にしたと考えても良いと思う。
このお話から導き出される人生の目的が価値あるもので本物であることは保証出来ると思う。