最近、人生が詰んだ人はどうするかという話をいくつか書いたが、「最初から人生が詰んでいる」人もいる。
そんな人は、多くはないが、それほど少なくもない。
そして、そんな人に世の中は厳しい。
最初から人生が詰んでいるような人は、正直、親の責任であると思う。
あの有名なハンス・クリスチャン・アンデルセンが、そのような最初から人生が詰んでいた人だった。
彼は、引きこもりと言っても良いが、社会不適合者・・・いや、子供社会でも不適合だった。
周囲の男の子達は皆、10歳になれば工場に働きに出て家計を助けた。
しかし、アンデルセンにはそれは全く出来なかった。
神秘的なおとぎ話を愛し、人形が好きというエレガントな彼は、他のガサツな男の子達と全く付き合えず、学校ではいじめられ、ついには学校にも行かなくなった。
詰んだ(笑・・・いや、笑いごとではないが)。
彼の父親は靴職人で、真面目に仕事をしてはいたが仕事は大嫌いで、ついには、英雄になろうとナポレオン軍に志願し、帰ってこなかった。
母親はメンヘラ気味だったのだと思う。アンデルセンを猫可愛がりしたというよりは支配的だったのだろう。
アンデルセンは14歳で故郷のオーデンセの村を出て、デンマークの首都コペンハーゲンに出て行った。母親は、アンデルセンはすぐ帰って(逃げ帰って)来ると思っていた。しかし、それがアンデルセンと母親の今生の別れになった。
アンデルセンの自伝は、素晴らしい引き寄せのテキストだ。
とはいえ、アンデルセンは最初から順風満帆で楽をしたのではなく、それどころか苦難の連続だった。
だからこそ、引き寄せがうまくいかない原因も分かるのだ。
苦難の連続とはいえ、アンデルセンは父親が生涯夢見ていたラテン語学校、さらには、大学を卒業した。
これは引き寄せと言わずに説明出来ない。彼には、金も有力な知り合いも親もいなかったのに、当時としては貴族的に大学を出たのだから。
そして、やがて詩作と小説執筆にのめり込み、時間をかけて才能を伸ばした。その中での出会いも、偶然と言えば偶然だが、やはり引き寄せだったと思う。
彼の恋愛はどうか?
これはうまくいかなかったことが伝えられている(伝記には書かれていない)。
そりゃ、好きな娘を口説くのに、自分の自伝を送っていたのだから上手くいくはずがない。
もっとも、世間的な恋愛がうまく出来るようなら、彼は、彼のような童話作家にはなれなかったと思う。
また、彼の童話を見れば感じるように、彼が少女趣味・・・ロリコンの毛があるのは、『即興詩人』のララのモデルになった、スペインで出会った11歳ほどの美少女を「美の女神の化身」とまで言うところでも分かるような気がする。
それで、大人の女性を口説くのも、あまり真剣味がなかったように思う。
ここらはルイス・キャロルにも似ているように思うが、2人とも、少女相手に問題を起こしたことは全くない(特にルイス・キャロルは少女達にモテモテだったに関わらず)。
アンデルセンは、大学を出る頃にはイニシエーションを果たし、引き寄せもうまく出来るようになっていたと思う。
詩人・作家として有名であったと言っても、著作権のない時代で、それで食べていけるわけではない。
しかし、彼は働かなかった。
たまたまデンマーク国王に謁見する機会があり、たまたま、「国王に年金を願い出ろ」とアドバイスを受け、その通りにしたら、国王が気楽に許可し、彼は生涯、働かずに生活出来るようになり、海外旅行に明け暮れながら執筆を行った。
とはいえ、大した年金ではなく、今の日本の生活保障に近い感じかもしれない。
彼にビジネス感覚があれば、お金を儲けることも出来たかもしれないが、彼自身にそんな興味はなかったように思う。
日本が早くベーシックインカムを実現し、働かなくても生きていけるようになれば良いと思う。
ところで、よくベーシックインカム導入のモデルとして月7万円なんて言ってるが、この物価高に月7万円では、たとえ地方でも、家賃と電気代と水道代で終わりだ(いや、足りない)。
月30万円、少なくとも20万円は出すべきだし、「財源が…」なんて言う者がいるが、実際はそんなものは有り余っている。
しかし、落合陽一さんのような賢い人が本に書いていたが、日本は実質ベーシックインカム状態で、やり方さえ分かればお金はどこからでも引き出せる。
だから、ちょっと引き寄せが出来れば、考えなくてもお金などどうにでもなると思う。
アンデルセンの自伝は引き寄せの教科書として最上で、読まれることをお薦めする。
彼も「神のおかげで良い人生であった」と言っている。
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)アンデルセン自伝(アンデルセン。大畑末吉訳)
(2)即興詩人(アンデルセン)
(3)アンデルセン童話集(上)
(4)少女への手紙(ルイス・キャロル)
(5)写真家ルイス・キャロル 写真叢書
(6)ザイム真理教(森永卓郎)
(7)書いてはいけない(森永卓郎)
AIアート1019
「朝焼けと白百合」
Kay
そんな人は、多くはないが、それほど少なくもない。
そして、そんな人に世の中は厳しい。
最初から人生が詰んでいるような人は、正直、親の責任であると思う。
あの有名なハンス・クリスチャン・アンデルセンが、そのような最初から人生が詰んでいた人だった。
彼は、引きこもりと言っても良いが、社会不適合者・・・いや、子供社会でも不適合だった。
周囲の男の子達は皆、10歳になれば工場に働きに出て家計を助けた。
しかし、アンデルセンにはそれは全く出来なかった。
神秘的なおとぎ話を愛し、人形が好きというエレガントな彼は、他のガサツな男の子達と全く付き合えず、学校ではいじめられ、ついには学校にも行かなくなった。
詰んだ(笑・・・いや、笑いごとではないが)。
彼の父親は靴職人で、真面目に仕事をしてはいたが仕事は大嫌いで、ついには、英雄になろうとナポレオン軍に志願し、帰ってこなかった。
母親はメンヘラ気味だったのだと思う。アンデルセンを猫可愛がりしたというよりは支配的だったのだろう。
アンデルセンは14歳で故郷のオーデンセの村を出て、デンマークの首都コペンハーゲンに出て行った。母親は、アンデルセンはすぐ帰って(逃げ帰って)来ると思っていた。しかし、それがアンデルセンと母親の今生の別れになった。
アンデルセンの自伝は、素晴らしい引き寄せのテキストだ。
とはいえ、アンデルセンは最初から順風満帆で楽をしたのではなく、それどころか苦難の連続だった。
だからこそ、引き寄せがうまくいかない原因も分かるのだ。
苦難の連続とはいえ、アンデルセンは父親が生涯夢見ていたラテン語学校、さらには、大学を卒業した。
これは引き寄せと言わずに説明出来ない。彼には、金も有力な知り合いも親もいなかったのに、当時としては貴族的に大学を出たのだから。
そして、やがて詩作と小説執筆にのめり込み、時間をかけて才能を伸ばした。その中での出会いも、偶然と言えば偶然だが、やはり引き寄せだったと思う。
彼の恋愛はどうか?
これはうまくいかなかったことが伝えられている(伝記には書かれていない)。
そりゃ、好きな娘を口説くのに、自分の自伝を送っていたのだから上手くいくはずがない。
もっとも、世間的な恋愛がうまく出来るようなら、彼は、彼のような童話作家にはなれなかったと思う。
また、彼の童話を見れば感じるように、彼が少女趣味・・・ロリコンの毛があるのは、『即興詩人』のララのモデルになった、スペインで出会った11歳ほどの美少女を「美の女神の化身」とまで言うところでも分かるような気がする。
それで、大人の女性を口説くのも、あまり真剣味がなかったように思う。
ここらはルイス・キャロルにも似ているように思うが、2人とも、少女相手に問題を起こしたことは全くない(特にルイス・キャロルは少女達にモテモテだったに関わらず)。
アンデルセンは、大学を出る頃にはイニシエーションを果たし、引き寄せもうまく出来るようになっていたと思う。
詩人・作家として有名であったと言っても、著作権のない時代で、それで食べていけるわけではない。
しかし、彼は働かなかった。
たまたまデンマーク国王に謁見する機会があり、たまたま、「国王に年金を願い出ろ」とアドバイスを受け、その通りにしたら、国王が気楽に許可し、彼は生涯、働かずに生活出来るようになり、海外旅行に明け暮れながら執筆を行った。
とはいえ、大した年金ではなく、今の日本の生活保障に近い感じかもしれない。
彼にビジネス感覚があれば、お金を儲けることも出来たかもしれないが、彼自身にそんな興味はなかったように思う。
日本が早くベーシックインカムを実現し、働かなくても生きていけるようになれば良いと思う。
ところで、よくベーシックインカム導入のモデルとして月7万円なんて言ってるが、この物価高に月7万円では、たとえ地方でも、家賃と電気代と水道代で終わりだ(いや、足りない)。
月30万円、少なくとも20万円は出すべきだし、「財源が…」なんて言う者がいるが、実際はそんなものは有り余っている。
しかし、落合陽一さんのような賢い人が本に書いていたが、日本は実質ベーシックインカム状態で、やり方さえ分かればお金はどこからでも引き出せる。
だから、ちょっと引き寄せが出来れば、考えなくてもお金などどうにでもなると思う。
アンデルセンの自伝は引き寄せの教科書として最上で、読まれることをお薦めする。
彼も「神のおかげで良い人生であった」と言っている。
◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)アンデルセン自伝(アンデルセン。大畑末吉訳)
(2)即興詩人(アンデルセン)
(3)アンデルセン童話集(上)
(4)少女への手紙(ルイス・キャロル)
(5)写真家ルイス・キャロル 写真叢書
(6)ザイム真理教(森永卓郎)
(7)書いてはいけない(森永卓郎)
AIアート1019
「朝焼けと白百合」
Kay