ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

やせ我慢

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
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最大の修行は「やせ我慢」

アニメで見ただけだが、『葬送のフリーレン』は、妙に正しい修行法を描いて見せている。
魔法使いフリーレンが、師の大魔法使いフランメの指示で行った修行の主なものは、魔力を制限することだった。
簡単なたとえで言えば、美人がずっと顔を隠すようなものだ。
それを、フリーレンはフランメの下で50年、おそらくは、その後もずっと続けている。
しかし、魔力を制限しても、敵を欺く(こっちは弱いと思い込ませる)ことが出来るだけで、強くなるわけではない。

ところが、『ローム太霊講話集』に、何度もこんなことが書かれている。
「誰しも放埓(ほうらつ。勝手気まま)に生きたいが、その気持ちに制限を課して生きると、神は課した制限の倍の力を与える」
たとえば、チョコレートが大好きなのに、それをあえて食べないことが自己制約(制約と制限はほぼ同じ)になり、不思議な力が得られる。
こういうことを、日本では昔から「断ち物」と言い、上杉謙信は、生涯女断ちをして戦の勝利を願い、実際、死ぬまで無敗だった。
水野南北が「食を節すれば節するほど幸運になる」と言ったのも、断ち物の一種のように思える。
ただ、水野南北は、大好きな酒を全く飲まないわけではなく、1日1合に制限して飲んでいたらしい。
制約、制限のことを『ローム太霊講話集』では「やせ我慢」とも言い、太霊ロームは弟子達に薦めたようだ。

実際、「私はこれだけは死んでもしない」というものがある者は、まず負けることはない。
ある世界的空手家は、子供の時に、「弱い者いじめだけは絶対にしない」と決め、それを実践し、空手家として大成功した。
彼はかなりの大嘘もついたが、あらゆる障害に打ち勝って、驚くべきことを成し遂げたと思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)ローム太霊講話集
(2)葬送のフリーレン(Amazon Prime Video)
(3)大山倍達正伝

神の宮
AIアート1333
「神の宮」
Kay

やせ我慢の魔力

戦争中、日本で「欲しがりません勝つまでは」という標語がひどく有名になり、現代でも知らない者はいないほどである。
同タイトルの軍歌まであったらしい。
この標語を作ったのは、小学5年生の女の子らしいが、実は彼女の父親が作ったものだとか、他にも、この標語にまつわるおかしなエピソード(ごく短くなった鉛筆を「欲しがりません勝つまでは」と言いながら使ったという子供の話など)があったりする。
読んだことはないが、田辺聖子さんの自伝的小説のタイトルが『欲しがりません勝つまでは』である。
偽善を感じさせる標語であったが、鏡音リンちゃん・レン君の歌『劣等上等』の中で、

「まあまあ」なんか要らない
欲しがります死ぬまでは
~『劣等上等』(作詞:れをる、作編曲:ギガP。唄:鏡音リン・レン)より~

と歌ってくれて、やっと日本の呪縛が解かれたような気がするのである。
コロナのため、アメリカではまだだと思うが、ヨーロッパや中国では歌ってくれたので、戦後七十数年を経て、ようやく新生日本ここにありといった感じである。
下に、YouTube初音ミク公式チャンネルの『劣等上等』の動画のリンクを貼っておく。
【初音ミク】「マジカルミライ 2018」ライブ映像 - 劣等上等 / Giga feat. 鏡音リン・レン

ところで、「欲しがりません勝つまでは」自体は、素晴らしい言葉である。
「マシュマロ実験(マシュマロ・テスト)」というものをご存じだろうか?
4歳の子供に、マシュマロを1つ与え、「私は15分したら帰って来るけど、それまで食べずに我慢出来たら、もう1つあげる」と言って出ていく。
マシュマロを食べずに2個目を得た子供は1/3だったが、その後の追跡調査で、我慢出来た子供は、生涯にわたって優秀であったという。
やはり、自制心というものは重要で、これが成功の大切な要因なのである。
最近、このブログでもよく取り上げている「我慢」する力と同じである。
食欲の自制、怒りの自制、性欲の自制、自慢の自制・・・といった自制、あるいは、我慢が出来る人間が優秀で強いのであり、これらの自制心に欠けるなら大した人間になれない。

ただし、戦争中の「欲しがりません勝つまでは」は偽善である。
なぜか?
「上」からの押し付けであるからだ。
自制、我慢は、あくまで自主的でなければならず、権力で強制されたものには何の価値もない。
国の号令で従わされると、あたかも、「本当に欲しがっていない」という、妙な話になってしまう。
だから、上に挙げた『劣等上等』で、「欲しがります死ぬまでは」と、正直に言うこと、言えることが良いのである。
とはいえ、「欲しがる」のを認めた上で我慢すれば、我慢した分の倍の力を、神は与えてくれるのである。
我々は、自分は欲しがっていると知りながら、自分で自分に「欲しがりません勝つまでは」を課し、やせ我慢してはどうだろう?
「やせ我慢」、これこそ、世界征服の秘訣である。
それに、やせ我慢は案外に楽しく、それをしている姿は魅力的なのである。
ただし、あくまで、自主的であれば。








プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


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