バンダイの「たまごっち」は、1997年に大ヒットし、翌年には早くも衰退するも、現在でも一定の人気がある。
説明は不要と思うが、たまごっちとは、小型のデジタルデバイスの中でキャラクターを飼育するというゲームだ。
そのキャラクターは、適度に手をかけて良い子に育てる必要があり、放置すると性質が悪くなる。
それはシンプルな形で人間の子供の性質を反映していると思われ、そこがヒットの要因の1つだろう。

人間は、上位の存在にとって、たまごっちのキャラクターのようなものだ。
放置すると、本能に従うだけの野蛮な人間になったり、周囲の馬鹿な大人や、学校やテレビの影響を受けて、どうしようもない人間になる。
他の国のことはともかく、日本では、そんな人間が増えている。
そこで、上位の存在(神のようなものか?)が、我々に指令を与え、正しい道に導こうとするが、本能に負けたり、テレビなどの影響を受けて、愚か者の道から逃れることが出来ない場合がある。
そんな神の導きを「黄金の糸」と呼んだ人がいた。ラルフ・ウォルドー・トラインの本にも、そのような記述があると思う。
私は子供の時から、「黄金の糸」の存在に気付いていた。
私が高校生の時、掃除当番全員がサボってしまった時、私は「黄金の糸」に操られるように、平気で1人で掃除をしていた。
黄金の糸に従っている限り、間違いがないのである。
神の操り人形になりきり、操られるままに動くのである。
自分はそれに気付いているだけである。
そうしていれば、かなりの見返りが得られることが多かったように思う。
中学生の時は、ある可愛い女の子のことを考えながらも、黄金の糸に操られていると、気が付いたら、放課後、その女の子と教室で2人きりでいたりする。別に、そんなことを求めていたわけではないが、考えてみればラッキーなことが多かった。

世界的画家の横尾忠則さんも、神の道具になり切ることで、天の美を描くことが出来るようなことを言われていたと思う。
なるべく神の操り人形になり切り、自分で余計なことを考えず、ただなりゆきを見守っているような状態になれば、不幸にはならず、むしろ楽しい人生になると思う。荘子が言っていることも、そんなことであると思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)人生の扉をひらく「万能の鍵」(ラルフ・ウォルドー・トライン)
(2)新釈 荘子 (PHP文庫)
(3)誰がかまうもんか?! (ラメッシ・バルセカール)
(4)ラマナ・マハルシの教え(山尾三省訳)

白い部屋のキャラクター
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