私の昔からの愛読書であるジョセフ・マーフィーの『あなたも幸せになれる』(文庫版では『努力嫌いの成功法』。原題は『コズミック・エナージャイザー』)に、マーフィーが銀行の窓口係の若い男性に教えた実にシンプルな引き寄せのテクニックが書かれている。
高度な引き寄せ法に食傷気味の私にはかえって新鮮だった。
それは「心の会話法」で、彼は、願望を次のような言葉にし、いつでも心の中で唱えるようにした。
「私は美しい家を持っています。それはすばらしい家です。私は世界中を旅行してまわっています。私は美しいキャデラックの新車を持っています。私はラトガース大学で経済学を勉強しています」
彼は、これら全てを実現し、彼が勤めていた銀行の頭取より、はるかに多くの収入を得るようになる。
もちろん、最初は、エゴがイチャモンをつけてくるだろうが、数多く、この言葉を繰り返すことで、エゴを屈服させるのだと思う。
これは、どちらかというと、若くて健康的な人に向く。
何と言っても、若い希望というのは素晴らしいもので、力があり、容易にエゴに打ち勝てるからだ。
「人生、こんなもん」「世の中、こんなもん」という考えが心の中に強く巣食ってしまった中年以降の人の場合、成果が出るのに時間がかかるし、希望をあまり持っていない分、続けるエネルギーが湧かないかもしれない。
それに、そんな人は、自分が何が欲しいのか分からない・・・と言うか、思いもしないのだ。
そして、今は、若い人でさえ、そんな傾向が強いと思われる。
そこで誰かが、「お金がある」という単純な言葉を使えば成果が出易いことを発見したようだ。

上の心の対話法に似ているが、当たり前の言葉を敢えて言うことで、藤平光一氏が言うところの「氣を出す」、つまるところ、「生命エネルギーを湧かせる」という方法がある。
生命エネルギーが高ければ、望まなくても幸運に恵まれる。
これも、藤平光一式としては、「重みは下にある」という言葉がある。
ニサルガダッタ・マハラジは「私は在る」が最上とし、私は「生きている」が最も優れていると思う。
しかし、結局は自分が気に入った言葉が最高である。
イエスは「神に出来ないことはない」と言った。
信仰がある者の特権である強力な言葉だ。
だが、一般的には、こう言い換えれば良く、これが私のお気に入りの言葉だ。
「万能の潜在意識が私の味方である」
「万能の潜在意識」のところは、もちろん「神」とか「宇宙の意識」「宇宙の心」でも良いし、上に挙げたマーフィーの『あなたも幸せになれる』の原題である『コズミック・エナージャイザー』の桑名一央氏の訳語である「宇宙の活力」でも良い。
私も、「宇宙の活力」という言い方が好きで、よく、
「宇宙の活力が私の味方である」
「万能の宇宙の活力が私の味方である」
と唱えている。
まあ、気が付いた時、たまに心で唱える程度だが、こういった言葉は、忘れないことが肝心なので、忘れないように唱えるのである。
それと同じことで言えば、ニサルガダッタ・マハラジは、「私は至高の実在だ」という師から教わった言葉を忘れなかっただけで悟りを開いたと言う。








  
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