荘子は、道(タオ。荘子は説明していないが、宇宙意識、宇宙の活力、潜在意識などと同じものだと思う)と一体化した状態を「坐忘(ざぼう)」と呼んでいるが、具体的に、どうすればそうなれるかについては、抽象的に述べているように感じると思う。
しかし、『荘子』の中で一箇所、隠語だらけながら、実は、極めて簡明に語っている場所がある。
それは、内編の「大宗師(だいそうし)」の2話で、かなりの年齢なのに、若者より若い女性が言ったこととして書かれている。
それは、一言で言えば、本を何度も繰り返して読むというだけのことである。
「それだけでまさか」と思うかもしれないが、良い本を気に入り、何度も何度も繰り返し読む者なんて百人に一人もいないのだから、十分に個性的だ。
だが、言っておくが、本を繰り返し読んでも見込みのないタイプがいる。
とはいえ、そんなタイプの人間の真似をしなければ良いだけである。
どんなタイプが見込みがないのか?
それは、「あの」まるでダメ男がまさにそうだった。
彼に、ディール・カーネギーの『人を動かす』を百回読むよう指示したら、幸いやる気になってくれた。
ところが、翌日から、「昨日は30ページ読みました」「一度目、読み終えました」などと、毎日言ってくる。
最初の内は、私もちゃんと聞いてやったが、ずっとそれが続き、「やっぱりこいつは駄目だ」と分かった。
私は、彼に、「百回読んだら教えて。後はいい」と言うと、彼は、しばらくしたら読まなくなったようだ。
だが、「〇〇を百回読みました」と言ってくる者も同じなのだ。
「それが何?」である。
百回読んで、お金が降って来るようになりましたとか言うなら別だが、ただ百回読んだだけで、本当に、「それが何?」である。
それって、単に、承認欲求を満たしたいというだけで、そんなケチな目的のために読むなら時間の無駄である。
それなら、何を百回読もうが、単なる暇人で、個性的でも何でもない。
しかし、黙って淡々と読む者は希少で、非常に個性的であり、そんな者なら、引き寄せもさぞや自在だろう。
無心に淡々と読むなら、5回かそこらでも、突き抜けた力がつくことがある。
そして、ある程度良い本なら、どれでも同じである。
私は、単に面白いから福音書(新約聖書)を読んでいるが、面白いと思わない人にお薦めはしない。
自分が面白いと思うものを読めば良いのである。
尚、荘子の今回の話に関する詳細に関しては、やや難しいが、講談社学術文庫の『荘子内遍』(福永光司著)に詳しい解説がある。
また、個人的に、百回読む値打ちがあると思う本を、『荘子』を含め4冊だけ挙げる。
しかし、『荘子』の中で一箇所、隠語だらけながら、実は、極めて簡明に語っている場所がある。
それは、内編の「大宗師(だいそうし)」の2話で、かなりの年齢なのに、若者より若い女性が言ったこととして書かれている。
それは、一言で言えば、本を何度も繰り返して読むというだけのことである。
「それだけでまさか」と思うかもしれないが、良い本を気に入り、何度も何度も繰り返し読む者なんて百人に一人もいないのだから、十分に個性的だ。
だが、言っておくが、本を繰り返し読んでも見込みのないタイプがいる。
とはいえ、そんなタイプの人間の真似をしなければ良いだけである。
どんなタイプが見込みがないのか?
それは、「あの」まるでダメ男がまさにそうだった。
彼に、ディール・カーネギーの『人を動かす』を百回読むよう指示したら、幸いやる気になってくれた。
ところが、翌日から、「昨日は30ページ読みました」「一度目、読み終えました」などと、毎日言ってくる。
最初の内は、私もちゃんと聞いてやったが、ずっとそれが続き、「やっぱりこいつは駄目だ」と分かった。
私は、彼に、「百回読んだら教えて。後はいい」と言うと、彼は、しばらくしたら読まなくなったようだ。
だが、「〇〇を百回読みました」と言ってくる者も同じなのだ。
「それが何?」である。
百回読んで、お金が降って来るようになりましたとか言うなら別だが、ただ百回読んだだけで、本当に、「それが何?」である。
それって、単に、承認欲求を満たしたいというだけで、そんなケチな目的のために読むなら時間の無駄である。
それなら、何を百回読もうが、単なる暇人で、個性的でも何でもない。
しかし、黙って淡々と読む者は希少で、非常に個性的であり、そんな者なら、引き寄せもさぞや自在だろう。
無心に淡々と読むなら、5回かそこらでも、突き抜けた力がつくことがある。
そして、ある程度良い本なら、どれでも同じである。
私は、単に面白いから福音書(新約聖書)を読んでいるが、面白いと思わない人にお薦めはしない。
自分が面白いと思うものを読めば良いのである。
尚、荘子の今回の話に関する詳細に関しては、やや難しいが、講談社学術文庫の『荘子内遍』(福永光司著)に詳しい解説がある。
また、個人的に、百回読む値打ちがあると思う本を、『荘子』を含め4冊だけ挙げる。
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