強く、美しく、若々しい身体を持つことは良いことであることは疑いがない。
それには少しは鍛えないといけないが、運動は、毎日欠かさずやってこそ効果がある。
そして、運動は楽しくなければ続けられない。
しかし、運動とは、元々楽しいものである。
ただし、自然で、いつでもどこでも気楽に出来る運動であるならである。
世の中で運動の代名詞のように言われる、ジョギング、ウォーキング、筋トレ、体操などがそうであるとは考え難い。
もちろん、「毎日やりたい」と思うのであれば何でも良い。
しかし、特に日本人は、「自分に勝つのが鍛錬」みたいな観念があると共に、世間で言われる、上で挙げたような運動(ジョギングや筋トレ等)をやりたがる。
私も、筋トレなどをしていた時は、運動が億劫だし、ハードにやれば、運動の時間が来るのが憂うつで、しかも、身体を痛めることが多かった。
それでも根性でやる方だから、ストレスがたまって精神的にも良くなかった。

現在は、腕振り運動と四股踏みをメインにやっているが、ますます、自主的に毎日やりたいと思うようになり、自然な強さ、美しさ、若さが得られるようになったと思う。
ところが、腕振り運動も四股踏みも、やり方はいろいろである。
四股踏みの方は、私は、相撲式ではなく、佐川幸義(大東流合気柔術の達人)流でやっている。
現代の相撲の四股は、見せる要素が多く、不自然で、良いものではないと思う。
だが、佐川幸義流は、自然で、楽で、いつでもどこでも、また、誰でも出来、効果は、佐川幸義自身やお弟子さん達が証明していると思う。
ところが、佐川幸義は、その四股のやり方を明確に教えないことが多く、お弟子さん達の間でも、やり方が異なっていたりする。
私も、何年も、佐川流四股を研究しているが、佐川幸義が実際に、どんな四股をやっていたかは分からない。
しかし、基本的な部分を押さえていれば、自分で工夫してやればそれで良いのだと思う。
基本さえ押さえていれば、効果はあるし、毎日、楽しくやれる。

佐川流四股の基本的なこととは、

・足を高く上げない。
・腰を深く落とさない。
・身体をあまり傾けない。
・足をどすんと下ろさない。

と、ないないずくしで、逆の表現をすれば、

・足を少し上げる。
・腰を少し落とす。
・身体をなるべく真っすぐに保つ。
・足をそっと下ろす。

となる。
具体的には、こんなやり方がモデルになる。

(1)足を左右に肩幅程度に開いて立つ。
(2)膝を少し曲げる(腰を少し落とす)。
※あらゆる運動(柔道、野球のバッティング、バスケットボールのフリースロー等)で「構え」の姿勢をとれば、自然に少し腰が落ちると思うが、その程度。
(3)身体をなるべく真っすぐに保ったまま(つまり、なるべく左右に傾けない)、片足を(実際は膝を)少し上げる。無理に頑張って身体を真っすぐにするのではなく、自然に多少傾くのは構わない。しかし、なるべく傾かないようにする。足を上げても、膝は伸ばさない。上げる高さは、数センチから20センチの間程度。
(4)上げた足を、特に上げたまま保つことはなく、静かにそっと、つま先から下ろす。
(5)(2)の姿勢で瞬間止まる。

つまり、四股の間、腰はずっと、少し落ちていて(膝が少し緩んでいて)、膝を真っすぐに伸ばすことはない。
ただ、動画サイトで時々見るが、(2)の形を固定して保ち、身体を左右に傾けることで、足を上げるようにやる人がいるが、やじろべえや変なロボットのようで、これは明らかに間違いだ。私も、研究中は、そんなやり方もやったが、これでは、四股で重要な、腰のバランス機能を鍛えることが出来ない。
私の家には、足踏みをしても、床がギシギシ鳴る部屋があるが、そこでやっても、音がほとんどしないようにやっている。
そのためには、体重移動が巧妙でなくてはならず、音をさせないよう心がけることで、身体のバランスが良くなる。

佐川幸義は晩年、内耳の病気でバランスが取れなくなり、四股が出来なくなったが、それでも全く落胆することなく、椅子に座ったままでやっていたらしい。
要は、身体を左右に振らないようにしながら、足を上げ、そっと下ろすということが出来れば良いのである。
私は佐川幸義のこのエピソードを読み、佐川流四股が最高の運動だと思ったのである。
佐川幸義流四股に関しては、以下にご紹介した書籍、雑誌に解説がある。








  
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