引き寄せの法則について知ると、ただずっと安心していたいと思う人がいると思う。
嫌なことが何も起こらず、嫌な人と会うこともない、安らぎだけの毎日だ。
そうなれるのかというと、常に「今、この瞬間」に生きているなら、何が起ころうが平和であるが、いくらお金があって健康でも、「今、この瞬間」に生きるのではなく、過去や未来の幻想の中に生きているなら、問題は起こり、それに苦しめられるだろう。
あのラマナ・マハルシでさえ、彼の住むアシュラマム(道場)に強盗が押し入り、マハルシ自身が棒で何発も殴られたという。
また、黒住宗忠でさえ、追い剥ぎ(これも強盗だが)に金を十両取られたことがあった。
それで、この2人の偉大な聖者はどうしたのかというと、マハルシは棒で殴られてもよく耐え、強盗達に食事をしていくよう勧めた。
黒住宗忠は、野外で追い剥ぎに刃物を突き付けられ「十両出せ」と脅されたが、「あいにく、今、五両しかない。残りは明日」と言って、五両を渡し、翌日、五両を用立てて本当に渡した。その追い剥ぎは、宗忠の弟子になった。

「刺激がないと面白くない」というのではない。
常に、中今、つまり、「今、この瞬間」に生きていれば、何もなくても楽しい(娯楽があればあるで楽しいが)。
だが、過去や未来にばかり生きている者には、とんでもなく嫌なことが起こったりもするだろう。
言ってみれば、辛いことが多く起こるのは、過去や未来に生きず、中今(今、この瞬間)を生きろと言う、世界からのメッセージかもしれない。
また、聖人に関しては、一見、悪い出来事も、人々に模範を示したり、正しい・・・と言うよりは楽しい道に導く機会を得ることになる。

例えば、トランプ大統領の信奉者は、バイデンや民主党がアメリカや同盟国を牛耳るのを不快に思っているかもしれないし、トランプをこき下ろすマスメディアの偏向報道に怒りを感じるかもしれないが、誰を大統領にするか決めるのは、あなたである。
この世界では、バイデンを一応、大統領にすることを決めた人達がいるのである。
トランプが2期目の大統領を務めている世界もあるに関わらずである。
2024年にトランプを大統領にする世界を選ぶ人もいれば、やはり、ディープステートやネオコン(両者は実質同じだが)の力は強く、トランプは歯が立たず、主要メディアは相変わらず、トランプをロクでもない人物だと言いふらす世界を選ぶトランプ支持者もいる。
そんな、トランプファンにとって悪夢のような世界(2024年もトランプが大統領に復帰出来ない世界)を選んだ人でも、2028年にトランプが大統領に返り咲くという感動の世界を選ぶかもしれない。

重要なことは、外部の世界ではなく、自分が中今に生きているかどうかで、言い換えれば、自分が神のように生きているかどうかだ。
自分が中今に生きていれば、外部の世界は自ずと、美しく、楽しく、面白くなるだろう。
中今に関しては、エックハルト・トールの『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』が教科書になると思う。
もちろん、ただ、今を意識して生きるなら、何も読む必要もない。








  
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