叶いそうにないような願望が叶うというのは、昔であれば、くすしき(不思議な)神の力ということで納得しなければならなかった。
今でも、そう考えて良い・・・というよりは、基本はそう考えるしかない。
だが、神の力を、ほんの少し、理屈で納得する2つの考え方がある。
1つは、この世界が、コンピューターが作った三次元ゲームのような仮想世界(メタバースとかシミュレーテッドリアリティなどとも言う)であるのだから、コンピューターゲームが基本的にプログラム次第でどうにでも変わるように、この世界も、どのようにでも変えられるというもの。
もう1つは、無限の数の宇宙が存在し、想像出来る世界(宇宙)は全てあり、新しい世界を想像すれば、その新しい世界が即座に生まれるのだが、我々の魂は瞬時に別の宇宙(世界)に移動することが出来、実際に頻繁に移動しているので、願望が叶っている世界に行けば願望が叶ったことになるというものだ。
この同時に存在する無数の宇宙(世界)をパラレルワールド(並列宇宙、並行宇宙)と言う。

どちらが正しいのかというと、両方正しく、世界(宇宙)は人間の知性を超えたシステムなので、明確な仕組みは理解出来ないが、上の2つとも同時に成り立つのだと思われる。
だが、我々が引き寄せについて考える場合、いずれか一方に注視して考えた方が分かり易い。
そして、どちらで考えても、理解の及ぶ範囲で言えば、ほとんど変わらない。
つまり、「なぜか分からないがそうなる」のである。

パラレルワールドとして引き寄せを簡単に理解したいなら、私はいつも、筒井康隆さんの短編小説『果てしなき多元宇宙』をお奨めしている。
私は中学1年生の時にこれを読んだが、考えなくても直観的に理解出来た。
このお話の中で、主人公の暢子は、普通の美少女だったが、自分が一重瞼の世界から二重瞼の世界に移動して、より美少女になり、さらには、もっと超絶美少女になって、自分が超人気タレントの世界に移動する。
そして、こういったことは現実でも起こり得る。
『果てしなき多元宇宙』は、角川文庫の『時をかける少女』に同時収録されている。
この角川文庫の『時をかける少女』の本は、『果てしなき多元宇宙』もだが、他に収録されている2編を含め、同時収録作品の方が面白いと思う。

引き寄せに関しては、『果てしなき多元宇宙』のように、パラレルワールドで考えた方が分かり易い面があると思う。
パラレルワールド式の引き寄せを考える際、「どうすれば、望むパラレルワールドに移動出来るのか?」と考える。
しかし、そんなことを考える必要はない。
なぜなら、願った瞬間に、それが実現したパラレルワールドに「実際に」移動しているのだからだ。
高嶺の花である学園のマドンナを彼女にしたいと思ったら、その瞬間に、そうなっているパラレルワールドに移動している。
だが、多くの場合、願いが叶っているパラレルワールドに移動すると同時に、そうなっていないパラレルワールドに移動してしまうのだ。
なぜそうなるのかというと、願いが叶ったパラレルワールドが、よそよそしく感じる・・・とにかく、しっくりこないのだ。
この「よそよそしく感じる」「しっくりこない」のことを「波動が合わない」とか「周波数が合わない」と言う場合が多い。
では、どうすれば、願いが叶ったパラレルワールドに定着出来るのだろう?
それは、逆に考えれば良く、願いが叶ったパラレルワールドを、「よそよそしく」あるいは「しっくりこないと」感じない・・・つまり、自然に感じれば良いだけだ。
まあ、「波動を合わせる」「周波数を合わせる」とも言うのだが、それはすなわち、「自然に感じる」ということだ。
よく、「お金持ちになったと思い、気分が高揚すると、お金持ちになった世界と周波数が合う」みたいなことを言う人がいるが、それはおかしい。
なぜなら、お金持ちは、自分がお金持ちであることに気分が高揚するわけではないからだ。
お金持ちは、自分がお金持ちであることが自然であり、そのことでいちいちワクワクしたり興奮したりはしない。
だから、自分がお金持ちであることを自然に感じるよう、アファーメーションなどで、心を変化させるのも1つの方法であるが、これがなかなかうまくいかない。
ところが、アファーメーションでうまくいく場合がある。
それは、そのアファーメーションが、自分の心にとって自然であることだ。
だから、「お金がどんどん入ってくる」ではななく、「なぜか知らないが、お金がどんどん入ってくる」というアファーメーションを使えば良いと言う人がいて、それでうまくいく人も確かにいる。
しかし、単に、「お金がある」という、アファーメーションとも言えないような言葉の方が自然で、実際、この言葉を口ぐせにしていたら、低収入の状態から、全く苦労せず資産3憶円になったという女性もいて、彼女も、自分の成功は、この口ぐせのおかげとしか思えないと言っているようである。

だが、何度も願望が叶ったパラレルワールドに行くと、だんだんその世界に慣れ、自然に感じるようになるので、何度でも願い、そのパラレルワールドに行くのが良いと思う。
普通の人は、しつこく願わないので、自然に感じるまでになれないのだ。
ただ、あまり熱く願うのではなく、さらりと願うことが、願望が叶った世界を早く自然に感じるコツである。
願い方に関しては、これまで何度も書いたので省略するが、また書くだろう。
まあ、基本は「私は金持ちだ」「あの子は私の彼女だ」と宣言すれば良いのである。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ