この世界が、映画『マトリックス』やアニメの『ソードアート・オンライン』のような、コンピューターが作り出す仮想世界であるとしよう。
(それはおそらく確実であるが、その根拠については今回は述べない)
このような仮想世界をシミュレーション(模擬実験)世界だと言うことも多いが、なるべく特別な言葉は使わないでおこう(「仮想世界」も十分特別だが)。
仮想世界では、仮想世界の製作者や運営者がやろうと思えば、どんなことでも起こせるが、無秩序な世界にしないためか、沢山の法則に則って営まれる世界になっている。
法則の中には、厳密なものと、そうでない緩いものがあるように感じるかもしれないが、実際は、全ての法則が厳密である。

引き寄せの法則も、この世界を支配する法則の1つだが、これも、厳密な法則であり、曖昧だったり緩い法則ではない。
引き寄せの法則は、世界全体を大きく動かす法則でありながら、世界の秩序を保たせるように設定されている。
そもそもが、この世界は、個々の意識が世界全体を変更出来るように設定されており、言ってみれば、この世界は「引き寄せが出来る世界」なのである。

概念的、抽象的なややこしい話はここまでにしよう。
たとえば、10万円の銀行預金を1憶円にするにはどうすれば良いだろう?
世の中には、そんなことを、労働も努力もせずに簡単にやってしまえる人がいる。言うなれば引き寄せの名人、引き寄せの達人だ。
そんな人達は、偶然にやり方を発見したのかもしれない。
確かに、やり方は、『ザ・シークレット』や『引き寄せの法則』みたいな本に書かれているが、読者を混乱させる内容が書いてある理由は何だろう?
ジョセフ・マーフィーの本は、引き寄せの法則(マーフィーは潜在意識の法則と言うが)の使い方に慣れていくように書かれているが、多少の根気を必要とする。しかし、必要なのは根気だけだ。

では、誰かが、引き寄せの単純なやり方を偶然に発見したとする。
その者は、「予感が的中するな」とぼんやり気付いたのである。
実は、その通りなのである。予感は確信度に従って実現する。つまり、圧倒的な予感は必ず実現する。
あなたも、思い当たるフシがあると思う。
「絶対こうなる」という圧倒的な予感は必ず的中する。
アメリカ中間選挙で不正が行われるという圧倒的予感がすれば、必ず不正が行われるようにね(笑)。

つまり、強い予感を作り出せば良いのである。
西田文郎さんが『かもの法則』という本で、そのことを書いているが、その後、「かもの法則」を主張しなくなったのは、実践者がうまくいかなかったからかもしれない。
しかし、いいセン行っていたのだと思う。
つまり、「銀行預金が1憶円になるかも」と、言葉に「かも」を付けて、予感の形にすれば叶うというものだ。
良い方法だと思ったのだが、「1憶円になるかも」と言葉で言ったり思ったりしても、頭の中では予感ではなく、「1憶円欲しい」という欲望になってしまうのだ。
だが、致命的なことは、予感というのは先のことの予感だと思ってしまう間違いだ。
超大事なことは「今を予感する」ことなのである。
つまり、「彼女は僕を好きになるかも」では、いつまでも先の話のままで、「彼女は僕を好きかも」と言わないといけない。
「売れるかも」ではなく「売れているかも」でないといけない。
しかも、「売れているかも」の予感が強くないといけない。
どうすれば良いかというと簡単だ。
予感が強くなったら、現実だと感じるはずだ。
だから、「売れているかも」の予感が現実と感じるなら、「では増産しなければ」「お金が入るから車を買おう」といった感じになるはずだ。
それが出て来ないなら、強い予感になっていないのである。
こういうことを、覚えやすい言葉にするなら「前提にする」である。
「売れている」ことが前提なら、「増産する」になる。
「彼女は僕が好き」が前提なら、デートに行く場所を考えないといけない。
「預金が1憶円」が前提なら、「ポルシェでも買おう」と思う。

上の話に戻って、「10万円の銀行預金を1憶円にする」には、銀行預金が1憶円であることを前提に考えないといけない。
「1憶あるから、会社辞めていいや」
「1憶あるから、高いマンションに引っ越そう。いや、買おう」
「1憶あるから、ポルシェ買おう」
と自然に思わないといけない。
実際の行動は、そんな発想が自然になれば自動的に起こる。
無理して、ドキドキしながら会社を辞めれば、すぐに路頭に迷う(笑)。
だから、前提で考えることが自然になるまで妄想でもすることだ。
それこそ、最初は「彼女は僕が好きかも」で良い。
それを前提に妄想すれば、強い予感から確信になる。
「1憶円あるかも」の予感を実感にするには、たとえば次のようにする。
住宅販売会社のモデルハウスを見たら、「いいね、買おう」とか、街で素晴らしい外車を見て気に入ったら「私も買っとこう」と思うのだ。
そして、その外車に乗っているところを想像(妄想)するのである。
引き寄せのイメージング法というものがあるが、このようにやらないとうまくいかないのである。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ