神は全知全能だと言われるが、実際にどれだけのことが出来るのか、本当に考えたことがある人はあまりいないだろう。
もちろん、神の力は人間の想像力を超えるので、そんなことは分からないという立派な見識をお持ちの方もいるだろうが、それなら、人間が想像出来ることは何でも出来ると考えているだろうか?
ミサイルで木端微塵になった建物を元の状態に戻したり、原爆で壊滅した町を元に戻せるだろうか?
巨大な空母を空に浮かせたり、直径100メートルのダイヤモンドを出現させることが出来るだろうか?
実際にやるかどうかは問題にしていない。
神に出来るかどうかと聞いているだけだ。
そして、神に関することなのだから、答の根拠を示す必要はない。

面白いことに、神を信じている者とそうでない者で、答はあまり変わらない。
明確には答えられないのだ。
「出来ると思う」というのは答ではない。
「出来る」か「出来ない」のいずれかしか答はないが、それで言うなら、誰も答えられない。
人間が想像出来る範囲のことすらそうなのだ。

だが、最近は、答えられる人が増えてきた。
彼が正直であるなら、イーロン・マスクなんてそうだろう。
つまり、この世界は、『マトリックス』や『ソードアート・オンライン』のような、コンピューターが作った仮想世界なのだから、上に挙げたようなことは出来る。

『涼宮ハルヒの憂鬱』という小説・アニメがあるが、ヒロインの高校1年生の涼宮ハルヒは、宇宙人や未来人や超能力者がいることを信じていた。
だから、実際に、自分の周囲に、宇宙人、未来人、超能力者を集めていた。
しかし、本人はそれに気付かない。
その理由は、古泉一樹(超能力者)が言ったことであると思われる。それは、
「涼宮ハルヒの頭の中には、一般常識的な面があり、宇宙人、未来人、超能力者なんかいないと思っている」
ということだ。
涼宮ハルヒですら、世間(親や学校やテレビ等)に洗脳されてしまっているというわけだ。
涼宮ハルヒの頭の中では、宇宙人などがいると思っている部分と、そんなものはいないと思っている部分がせめぎ合っていて、決着はついていないのだろう。

人間は、人間が神に出来ると想像出来ることは全て出来るのである。
人間は、脳の範囲でしか想像が出来ないから、実際に神に出来ることの、ほんのわずかしか想像出来ない。
しかし、神に出来ると想像出来ることなら、自分で出来るのである。
人間は神であるが、制限された神であるとは、そういう意味である。
やり方は、可能という前提で考えることだけである。
考えるのであるから、その考えに従って発言や行動もするだろう。
イーロン・マスクなんて、そんな雰囲気があるじゃないか?
彼の場合、出来ないことも、出来ないフリであるように思える。
2017年のTEDだったと思うが、マスクはこう質問された。
「完全自動運転の自動車はいつ実現しますか?」
マスクは答えた。
「今年の11月末までに」
2022年11月現在、まだ実現していないが、マスクは遊んでいるだけのように感じる。
あるいは、「やらない方がいいかな」と思ったのかもしれない。
だが、やろうと思えば出来るのだ。なぜなら、マスクはそれを前提に考え、発言したのだからだ。
マスクの良いところは見習うと良い。








  
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