眠っている時に見る夢に対し、起きている時を現実と呼ぼう。
おそらく、あるレベルを超えた賢者達は皆、夢と現実に違いはないと言う。
一方で、凡人は、夢は幻の世界、対して、現実は本当の世界と言い、比較にならないほど現実が重要であると思っている。
賢者の中には、夢こそ本当の世界で、現実の方が幻だと言う者もいるが、話がややこしくなるので、それは一応、置いておく。

賢者達の言う、「夢と現実は同じ」を、凡人たる我々が理解したり、検証したりが出来るのだろうか?
もし、「なるほど!夢と現実に違いはない」と、心の底から納得出来たとしたら、世界とか人生は、全く変わったものとなり、おそらくは、幸福になるのではないだろうか?
しかし、凡人には、夢と現実が同じとは全く思えない。
そして、夢と現実が同じだという賢者の話は、全くの馬鹿話か、あるいは、何かのたとえ話だと解釈するのである。

1つだけ、夢と現実の違いについて取り上げる。
それは、継続性だ。
これこそが、凡人が、現実が本当で夢は幻と考える最大の理由である。
現実はずっと継続しているが、夢は、ほとんどの場合、見る度に大きく、あるいは、全く異なる、つまり、継続性がない。
現実だって、時間が経てば大きく変わることはあるが、それは、あくまで時間の流れの中での連続した変化の結果であり、一気に変化することはない。つまり、やはり、現実には継続性がある。
だが、これは案外に簡単に反駁(論じ返すこと)出来る。
現実が継続している、あるいは、連続しているというのは、自分がそう思っているだけであるかもしれない。
夢だって、夢の中にいれば、世界は継続していると信じている。
たとえば、現実では普通の家に住んでいるのに、夢で宮殿に住んでいても、不思議に思うことはない。つまり、ずっと前から、自分は宮殿に住んでいると思っており、それを疑うことはない。
ところで、現実の世界でも、バートラント・ラッセルという非常に賢い人が「世界5分前仮説」という思考実験を提示しているが、これは、「世界は5分前(実際は1秒前でも良い)に出来たのであり、それ以前の世界の記憶は捏造である」というもので、果たしてこれを論理的に否定出来るだろうかというものだ。
それで、否定は不可能なのだから、世界はずっと続いているものか、ついさっき(例えば5分前に)出来たものか、どちらとも言えないことになる。

凡人による、現実が本当であると考える人気のある理由はこうだ(これは、論とか証拠と言えるものではない)。
現実が幻であると言っても、犯罪行為をすれば逮捕され、不快な目に遭うことが確定しており、ここまで結果がはっきり予測出来る現実は、そうでない夢と違い、やはり本当だ。
しかし、これもまた、自分でそう思っているだけかもしれない。
すると、凡人の決まり文句は、
「じゃあ、犯罪をやってみろ。ただし、俺や俺の家族と関わりのないところで」
である。
だが、靴を食べたいと思わないように、ほとんどの人間は、犯罪をやりたくないのだ。
また、夢の中で犯罪行為をしようとしたら、なぜか実行出来ないものである。

別に、夢と現実のどちらが本当か白黒つけようというのではない。
だが、現実は、もしかしたら幻かもしれないと少し疑ってみることをお勧めするのである。
そうすると、現実が「夢じみてくる」のである。
不思議なこと、あり得ないことが、次々起こるようになり、ますます、現実って幻なんじゃないだろかと思えるようになる。
そして、最後は、「なんだ、現実って幻で、夢と同じじゃん」って思うことになる・・・かもしれない。
少なくとも、現実は夢のような幻と思った方が、引き寄せはやりやすくなる。








  
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