エマーソンの歴史的著作『自己信頼』に、飲んだくれと公爵の話が取り上げられている。
道端で酔いつぶれていた飲んだくれが、公爵の屋敷に運ばれ、身体を洗われ、立派な服を着せられる。
そして、誰もが、自分を本物の貴公子として、うやうやしく扱う。
最高の賢者エマーソンは、これが人間の実態と言う。

そりゃ、パラレルワールド(並行宇宙)の中には、同じ人間が、乞食で飲んだくれの世界もあれば、公爵で貴公子の世界もある。
まだ確定ではないが、おそらくは、これが科学的真実だ。
想像出来るいかなる世界も存在し、また、想像すれば、新しい世界も瞬時に生まれる。
そして、自分という意識が、別の世界に瞬時に移動出来るかもしれない。
宇宙科学とも言われる仏教の経典の中には、そんなことを示唆する箇所も多い。
簡単に感じを掴みたければ、角川文庫の『時をかける少女』に収録されている『果てしなき多元宇宙』を読むと良いと思う。

引き寄せでは、自分は思った通りの人間になるが、この思ったことをイメージするのが苦手な人もいる。
例えば、無能でいつも馬鹿にされている者が、リーダーシップを発揮してバリバリ仕事をしているとか、地味で冴えない女の子が華やかな美少女になってイケメン達に追いかけられているなどをイメージするのは難しい。
なぜ、うまくイメージ出来ないのかというと、自分が変わることをイメージしようとするが、世界が変わっていることをイメージしようとしないからだ。
そこで、最初の酔っ払いのようにやれば良いのである。
エマーソンも、それが実態と断言しているのだから。
そりゃ、あの飲んだくれだって、立派な服を着せられ、貴公子として扱われると、最初は戸惑うかもしれない。
しかし、そんな世界なのだから、すぐに慣れるのだ。
それと同じだ。
この世界で、あなたがブスでデブのモテない女性だとして、初音ミクさんのような美少女になって、モテモテになることをイメージするとする。
その時、自分だけ初音ミクさんになったイメージをするのは、まずいやり方なのだ。
それでは、まるでイメージ出来ず、無理にイメージしようとしても疲れてしまうだけだ。
そうではなく、上の酔っ払いを周囲が・・・つまり、世界が公爵として扱ったように、世界が、あなたを初音ミクとして扱うことをイメージするのは、少しも難しいことではない。
そして、あの酔っ払いも、最初は違和感があったように、あなたも、男どもがあなたを初音ミクさんのようにうやうやしく扱うのに最初は違和感はあるだろうが、すぐに慣れる。

イメージングは、このようにやれば、スムーズに、新しい、あなたに相応しい世界に移動するのであり、主観的には、世界が変わったように感じるのである。








  
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