斎藤一人さんのシンプルな脳理論を、不思議だが極めて有意義な現象に当てはめてみると、これまでと違った解釈が出来、それを応用すれば、自分でも、不思議なことが簡単に出来ると思う。
あるいは、私は、元々が不思議な現象を数多く起こしたが、そのやり方をパターン化し、もっと簡単に、もっと高度な引き寄せや現実創造を、自分で行ったり、また、他の人にも出来るようにすることが可能と思う。

まず1つ目の面白い現象だ。
魔法使いとまで言われた精神科医ミルトン・エリクソンのところに、手が付けられない不良男子高校生が連れて来られた。
エリクソンはその男子高校生に、
「君が礼儀正しくなったら、皆、驚くだろうね?」
と言うと、男子高校生は、
「そりゃ、驚くさ」
と応えた。
エリクソンは、それ以外何も言わず、男子高校生を連れて来た教員は、エリクソンが彼を見捨てたと思った。
しかし、その男子高校生はすぐに礼儀正しい生徒になった。
さて、何が起こったのか?
若者の問題の多くは、注目を集めることが出来ないことだ。
注目を集めるには、皆を驚かせれば良い。
それで、この不良男子高校生は、これまでは、悪いことをすることで、それ(皆を驚かせること)を実現しようとしたが、そのやり方ではむしろ、誰にも目を背けられることになり、それで彼は苦しんでいた。
ところが、エリクソンは、「君が礼儀正しくなれば、皆を驚かせる」という案を提示し、自分もそれを肯定的に感じた。
そして、この男子高校生は、普通の若者と同様、自分は注目を集めるべき存在であるとは思っていたのだ。
それなら、礼儀正しくなれば良い。
つまり、「俺が礼儀正しくしたら、注目されないのはおかしい」と脳にインプットしたのである。
実は、「礼儀正しくすれば」の部分は、何でも良いのである。
ただし、肯定的なことである必要はある。例えば「親切になれば」「髪型を清潔にすれば」などである。
脳は、「Xなら、Yでないとおかしい」という誘導に従う傾向がある。
たとえば、「5kg痩せたら、素敵な彼が出来ないとおかしい」と脳に言えば、万能の脳は、望み通りの彼氏を連れて来る。
まあ、「5kg痩せたら」のところは、「私は可愛いから」でも何でも良いし、本当に可愛いかどうかは、まあ、どうでも良い(笑)。
ただ、最初のうちは、自分で納得し易い条件を設定した方が良い。
だから、「私は可愛い」と厚顔無恥に言えることは実は良いことで、昔から、「自信は美徳」と言うのである。

もう一例は、エリクソンの娘の話で、彼女は高校教師だった。
エリクソンの娘は、勤務している高校の最悪の不良に、町のスーパーの駐車場で会ってしまう。
プロレスラーのような巨漢の不良が、近付いてきて、ニヤニヤ笑いながら言う。
「俺がアンタを殴ったらどうなると思う?」
少し前に、この不良にこう言われた男性教師は、
「君は停学になるぞ」
と答え、その直後、この不良に殴られたその教師は病院送りとなり、本当に、この不良は停学になった。
ところが、彼女は、不良の目を睨みながら、
「お前を絶対に殺してやる」
と叫んだ。
それ以降、この不良は、卒業するまで、彼女の忠実な僕となり、他の不良からも彼女を守った。
まず、彼女が、不良にとって予想外の反応をしたことが重要だ。
それで、一瞬、不良の意識が吹っ飛び、無意識状態になった。
無意識は言葉に逆らわない。
それで、「彼女を殴れば殺される」が成立する。
そして、彼女は、この不良に何か言ったのだろう。
「自分を守れば、お前は学校の中で生き残れる」
彼は、退学になりたくはない。本当は卒業したいのだ。
それで、彼の脳には、「この先生を守れば、俺は卒業出来ないとおかしい」とインプットされたのである。
これも、本来は、「この先生を守れば」という条件は何でも良く、単に、上で述べた「Xであるから、Yでないとおかしい」と脳に言えば良いだけである。
たとえば、「毎日1時間勉強したら、卒業出来ないとおかしい」で十分である。
これもやはり、このように、肯定的な条件である必要があるが、もっと簡単なものでも良い。例えば、胸ポケットにハンカチを入れれば・・・などである。

あなたも、脳に対し、「Xだから、Yでないとおかしい」と言うのだ。
「俺はいい男だから、可愛い彼女が出来ないとおかしい」といったようにだ。
客観的にいい男かどうかは、どうでも良い。言った者勝ちである。
とはいえ、可愛い彼女が出来るのは、いい男に決まっているので、彼女が出来ると同時に、いい男にもなるだろう。
大切なことは「でないとおかしい」と言うことで、誰もそう言わないから、思うようにならないのである。








  
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