高度な特技がないと人生は苦しい。
ところで、これから何か特技を身に付けたいと思う場合、すぐ思いつくような技能は、それが本当に好きな場合を除き、やめた方が良い。
すぐ思いつく技能・・・例えば、絵や音楽演奏や武術などだ。
なぜ、すぐ思いつくものはやめた方が良いのかというと、上手いやつが無限にいるからだ。
例えば、ツイッターで絵の上手い人をフォローしたり、上手い絵が添付されたツイートに「いいね」ボタンを押すと、ツイッターのシステムは、上手い絵のツイートをどんどん知らせてくるが、もう本当に、物凄く上手い人が、いくらでもいることが分かる。しかし、そんな上手い人達ですら、その絵の腕前で、高いお金を稼いでいる人は、ほとんどいないのだ。だから、自分に、よほどの才能がある確証でもない限り、やめた方が良い。

では、プログラマーはどうかと言うと、これは、私が言うのは難しいのだ。
と言うのは、私は、世の中には、優秀なプログラマーは本当に少ないと思っている。
それなら、今から始めても活躍出来るように思える。
しかし、私が、ロクでもないプログラマーと思っている人だって、上に述べたような絵描きにたとえると、恐ろしく上手い絵描きなのかもしれないのだ。
確かに、冷静に考えると、大したことがないと思うプログラマーだって、素人が、そのレベルに達するのは、なかなか難しい。
だから、やはり、ゼロから始めて、IT業界で活躍出来るようになるのは難しいかもしれない。
まあ、確かに、本当にロクでもないプログラマーもいるかもしれないが、そんな下手なプログラマーは、良い思いはしていないし、これからも出来ないだろう。

それで、もういい歳だが、稼げて、良い想いが出来るような特技を身に付けたければ、次のような特技を選ぶと良いと思う。
1つは、とても珍しい特技で、なおかつ、一定の需要があるものだ。だが、これは、むしろエリート的な特技だ。例えば、危険なスタントマンとか、パイロットとか、ワニの捕獲とかで、習得は難しいだろう。
もう1つは、もっと現実的だ。
それは、何かの分野の中の、特定のものに特化することだ。
例えば、あくまで、もののたとえであるが、絵の中でも、虫の絵、さらには、ゴキブリの絵に特化するといった感じだ。
「ゴキブリを描かせたら天下一」というほどであれば、必ず成功する。
野球でも、メジャーリーグにだって、打つのも走るのもさっぱりだが、守備だけは超人的に上手くて、高年俸で雇われている野手や、ナックルボールしか投げないが、勝てるので、やはり稼いでいるピッチャーもいる。
プログラマーにだって、JavaScriptしか出来ないが、それで本当に恐ろしいと思うほど凄いシステムを作れる者や、Excel VBAなら達人で、それだけで稼いでいる人もいる。
ただし、自分で達人と思っているだけでは駄目で、本当に達人でないといけない。
だが、特化型で超優秀なプログラマーは、良い想いをしている者が多い。

ジゴロ(女性の援助で生きている男)なんてのも、本当に口説きの達人なら、かなり優雅な者もいる。
ゴーリキーの『二十六人の男と一人の女』にも、他に何も出来ないが、女を口説くことだけは失敗したことがないロクデナシ男が登場し、26人の男が女神と崇める16歳の美少女を楽々落として見せた。
そして、本物のジゴロは、どんな女でもござれと言うのではなく、特定のタイプしか駄目な場合がほとんどで、これも、特化型なのである。
今は難しいかもしれないが、1つだけの楽器で、いくつかの曲だけ弾けるという者が、それがべらぼうに上手く、音楽の高等教育を受けた者より、はるかに稼げたこともあった。
格闘家の堀部正史さんの本で読んだが、ヤクザの世界でも、芸術的な脚折りのスライディングキックだけで、名を馳せていた者もいたらしい。

1万時間の法則と言って、1万時間をかければ、プロになれるという話がある。
それなら、特化したことで1万時間をかければ、達人になれる可能性が高い。
私は、誰にも負けない見事なゴキブリの絵が描ける者を、世の中がと言うより、神が見捨てないと思う。
1万時間は、1日4時間で7年弱、2時間では14年弱だ。
実際は、それほどの時間はかからない場合が多いかもしれないが、そのくらいを覚悟しておくと良いと思う。








  
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