昔、ケネディー家の誰かが、「学問には、専門家になるための学問と、専門家を使うための学問がある」と言ったが、これは、わざと一般的な言い方をしたのだろう。
それでも、今日、一般に言う、スペシャリスト(専門家)とゼネラリスト(広く浅くの人)という、役にも立たない区別よりはマシである。
だが、こう言った方が本質を突いている。
「特技には、奴隷の特技と王者の特技がある」
スペシャリスト、ゼネラリストとは、早い話が、「専門奴隷」と「何でも奴隷」と言うに過ぎない。

我々が「特技を持ちたい」「特技を持ちなさい」と言う時の特技とは、全て「奴隷の特技」だ。
「世の中にどんな特技があるか?」と問われたら、ほとんど全ての人は、「奴隷の特技」しか思い浮かばない。
学校やテレビに、そう教育され、洗脳されたからだ。

では、王者の特技とは何だろう?
それは、世界を支配する力だ。
そして、それは、一般的な本に書かれていない。
ロンダ・バーンの『ザ・シークレット』という、有名な引き寄せの手法の本があるが、あれは、本当に王者の特技が書かれているわけではないと思うが、王者の特技があるという示唆だけはしてくれているのだから、ロンダ・バーンは親切だと思うべき・・・かもしれない。知らないが(笑)。
『ザ・シークレット』に書かれている内容のエッセンスは、エメラルド・タブレットに書かれていたことになっている。
エメラルド・タブレットとは、古代の神人(錬金術師とも言われる)ヘルメス・トリスメギストスが、エメラルド版に刻んだと言われる伝説上の錬金術の奥義で、ヘルメスと共に、謎のベールに覆われている。
尚、ドーリル博士が発見、翻訳したエメラルド・タブレットについては、今回は省く。

エメラルド・タブレットが王者の特技の奥義書であるということは、信じなくて良いが、疑わない方が良い。
実は、それは本当だ。
スイスの医師、化学者、錬金術師であったパラケルススやアイザック・ニュートンといった患者達は、エメラルド・タブレットを学んだのである。
だが、彼らや、他の賢者達も、エメラルド・タブレットの解説書を読んだわけではない。
多分、パラケルススだったと思うが、彼が生まれた時から、彼が育った家の壁にエメラルド・タブレットの母国語の翻訳が貼ってあり、それを彼は、幼い時から、長年に渡って毎日見ていたのだ。
ニュートンは、ある時期まで平凡、あるいは、愚鈍な学生だったが、エメラルド・タブレットの英訳を見て、毎日読んでいるうちに天才になったのだと、私は勝手に想像している。後に、ニュートンは、アラビア語の原文を(さらに原文はギリシャ語と言われる)自分で英訳した(その和訳が、Wikipediaの「エメラルド・タブレット」に載っている)。
ウィリアム・ウォーカー・アトキンソンが、エメラルド・タブレットの解説書を書いており、嘘は書いていないと思うが、本人から直接教わっても分からないような内容である。読んでも、分かったつもりになって誤解するのがオチかもしれない。
そんなものを読むよりも、パラケルススのように、毎日眺めるか、音読すれば良いと思う。
勝手に分かるから。

王者の特技は、エメラルド・タブレットだけに書かれているのではない。
仏教の『華厳経』、キリスト教の『新約聖書福音書』、あるいは、『バガヴァッド・ギーター』にも書かれているが、分かるまで繰り返し読むしかなく、解説書を読むと、まず必ず、誤解する。学者になるためなら、解説書を沢山読まないといけないが、それだと、奴隷の特技はられても、王者の特技は得られない。








  
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