メジャー・リーグと呼ばれるアメリカのプロ野球の選手の中には、守備専門という変わった選手がいるらしい。
他のことは何もしない(出来ない?)が、守備が恐ろしいほど上手いので、メジャーのチームに入れるのである。
また、プロのピッチャーは多彩な球種を持つ者が多いが、例えば、フォークボールが抜群に威力があるので、その他は1つか2つの球種しか持たないというピッチャーもいる。
さらには、ナックルボールという球種しか投げないが、超一流というピッチャーもいる。
まあ、実際に野球選手になるには、いろいろ難しいこともあるだろうが、このようなことを参考にすれば、良いことがあるかもしれない。

たとえば、学校で、全科目が全く駄目なくらいなら、一科目だけ合格レベル・・・あるいは、優秀になることは意外と出来るかもしれない。
西尾維新の人気ライトノベル『物語シリーズ』の主人公の高校生男子、阿良々木暦(あららぎこよみ)は名門高校の生徒だが、完全に落ちこぼれてしまった。しかし、数学だけはトップクラスだ。
それで万事うまくいく訳ではないが、それで何かの道に通じるものである。
実を言うと、この私が、中学の時から、数学しかやらず、トップクラスとは言わないが、そこそこ出来る方だった。
後の科目は出来ないというより、全くやらなかった。しかし、それであまり困った記憶がない。
そもそも、1科目でも出来れば、勉強のコツというか、試験のコツが分かり、その他の科目も最低限の点数が取れたりするものだ。
私も、高校は最低限の私立の進学校に入り、大学も、地方の公立大学くらいには入れた。
もっと要領が良ければ、案外、優等生になったかもしれないが、今でも、要領とは全く無縁だ。

運動でも、腕立て伏せしかしないとか、腹筋運動しかしないが、素晴らしい身体を持っている者は少なくないと思う。
下手にいろいろなことをやるより、「これだけ」と決めた方が良いのではないかと思うほどだ。
そして、肉体というのは、普通に思うより全体的に連動しており、一部を鍛えれば、他の部分も少しは強くなるものである。
腕立て伏せの場合は、腕だけでなく、腹筋や背筋もかなり鍛えられるし、それだけでなく、全身、満遍なく鍛えられる。
私など、いろいろやり過ぎて、あまりぱっとしない類である(笑)。

引き寄せも、沢山の著者の沢山の本を読んでいる者ほど、うまくいかないもので、一冊だけを暗記するほど読んでいる者が楽々、良いものを引き寄せていることが多い。
まあ、著者の方も、次々に新しい本を書かないと作家で成功出来ないので、余計な本を書いてしまうのだと思う。
しかし、ほぼ1冊だけ、素晴らしい引き寄せの本を書いている人もいるし、沢山書いている人でも、代表作と言えるものだけを読むのも手である。
「男だったら一つにかける」(銭形平次)は古い歌だが、作詞者は関沢新一さんで、「勝つと思うな 思えば負けよ」(柔)といった、この世の真実を掴んだ人物で、極めて多彩な活動をした天才だった。
法然も、「念仏だけ選べ、他は捨てよ」と言っていたのである。

まあ、天才ならともかく、凡人であれば、2つ目を捨て、1つにかけるのも良いかもしれない。
ただし、地に足がついたことで。
「ミュージシャンになる夢にかける」なんてのは、身の程を考えるべきだろう。
尚、学校も会社も、あなたを「何でもそこそこ出来るロボット」にしようとする。それに従って「いい子」になるか、我が道を行くかは自分次第である。








  
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