確実に言えることは、毎日運動することの恩恵は計り知れないということだ。
健康になり体力がつき動作は機敏になるし、若返って美しい体形になるし、結果、自信が出来る。

「なかなか運動が続かなくて」などと言うのは、おかしな話だ。
そんな良いことだらけの運動をやらない手はないからだ。
では、何が運動をする障害になっているかというと、「運動は辛いものだという洗脳」だけである。
運動なんて、気持ち良いに決まっているのに、それを嫌なもの、やりたくないものと思わせる困った人が多過ぎるのである。
まずは、学校で、運動に対する嫌なイメージを持たされている者が半分以上かもしれない。
特に、1人で部屋で出来るような運動に関して、そんなおかしな観念を叩きこまれている人が多いように思える。
ところで、1人で出来る運動に関しても、今は、自分のトレーニング風景を見せるYouTube動画も多いが、これらの動画を出す人には、「自分はこんな凄いことをやってる」という自慢をしたい者が多いように思う。
一方、「初心者向けの楽な筋トレ」みたいなものを紹介している、自分は筋骨隆々たる人の動画もあるが、それらの多くは、やはり、教科書通りの筋トレがベースになっていて、面白くない上に身体を痛めるものが多いと感じる。

私は、完全に健康で、特に欠陥のない体形(176cm、63kg)と、かなりの運動能力を持っているが、上に挙げたような運動であれば、どれも続かない。
私がやっている運動は、メインは腕振り運動であるが、その他は、
(1)なんちゃって四股
(2)なんちゃってスクワット
(3)なんちゃって腕立て伏せ
などである。
「なんちゃって四股」は、大東流合気柔術式の四股を参考にしている。
一応、『佐川幸義 神業の合気』に、やり方が写真入りで載っているが、演者の服装のせいで細かいところが分からない。
YouTubeでも探して、見つかったものもあるが、「何?この解説」って感じで、さっぱり分からなかった。
しかし、早い話が、相撲の四股をベースにし、無理な動きを省いた「なんちゃって」四股で十分なのである。
ただし、「なんちゃって」と言っても、丁寧に真面目にやらないといけない。
「なんちゃって」は、英語ではPseudo(スードウ)が対応すると思われるが、「疑似の」「偽りの」といった意味である。
本物から見れば偽物であるかもしれないが、良い偽物でありたい。
わが敬愛する貝木泥舟(かいきでいしゅう。西尾維新氏の『物語シリーズ』に登場する詐欺師)によれば、偽物は本物に優るらしいが、そんなこともあるのだろう。

なんちゃって四股は、だいたい、こんな感じであるが、それほど厳密なやり方があるわけではない。
ベースは相撲の四股である。
自然に立って、片方の脚を、曲げながらやや横にゆっくり適度に上げると、身体は自然に反対側に傾く。
そして、上げた脚を、自然にゆっくり降ろす。この繰り返しである。
脚を降ろす時、決して、どすんと音を立てるように勢いよく降ろさず、そっと降ろす。
2階でやってても階下に伝わらないようにだ。
非常に楽であるが、これで十分な効果がある。
ただし、回数は、一度に少なくとも百回はやることをお薦めする。
百回でも、心地よいという程度で、クタクタに使われることはあるまい。
そして、数百回、千回とやると、これが良い運動であることがつくづく分かると思う。
軽い自然な運動は、回数の多さが重要である。
短時間にきつい運動をすれば、専門的な注意を取り入れてやらないと身体を痛める。
しかし、軽い運動を長時間やれば、気持ちが良く、身体が傷付かず、恒常的に血行が良くなり、自然に広範囲に身体が発達して、根本的に健康になるのである。
このなんちゃって四股のように、身体の広い範囲を使うものが良い。
その意味で良いのが、「なんちゃってスクワット」である。
多くのYouTune動画で紹介されているスクワットは、もう私には悲惨としか感じない。
あんなのが続くはずがなく、根性で続けたら身体を(特に膝を)を損なう。
もっとも、私も以前は、優越感のために、毎日、数百回におよぶスクワットや腕立て伏せをしていたが、ストレスになって精神が歪み、さらに身体中、特に、肩を相当に痛めた。

スクワットは、この動画が参考になる。
【黒柳徹子】ヒンズースクワットを披露する徹子様 @YouTube
黒柳徹子さん、84歳(当時)のスクワット実施風景で、黒柳さんは「20年程前にジャイアント馬場さんに教わった」と言われている。
若い人の場合、多少、腕の動きなどをしゃきっとやれば良いと思うが、基本的には、これで十分である。
私の場合、腕を前に振った時に、肘を曲げるようにしている。後ろに振った時には伸びている。
これなら、脚に疾患がなく、また、老齢でない限り、100回や200回は難しくないだろうし、500回くらいやれば、かなり効果があるだろう。
ただ、特に若い人の場合、脚を伸ばす際に勢いをつけ過ぎて、膝を痛めないように注意して欲しい。私も、この点、少し失敗したことがある。

「なんちゃって腕立て伏せ」に関しては、腕立て伏せの腕を伸ばした姿勢から、ほんのわずか曲げて伸ばすのであるが(振動させているという感じ)、これでも、腕立て伏せに慣れていないと結構きついかもしれない。
だから、普通は、プランク(フロントブリッジ)のようなものをすれば良いと思う。
アメリカの軍隊では、腹筋運動が禁止になり、プランクを取り入れたようだ。
また、アメリカ海軍特殊部隊がスクワットをする様子を映像で見たことがあるが、膝は少ししか曲げておらず、なんちゃってスクワットに近いような気がした。

楽な運動を、丁寧にゆっくり、そして、数多く行う。
これが、身体を傷めず、健康的に、自然に身体を発達させるコツと思う。








  
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