幸福な一生にしたければ、自分が好きで得意なこと・・・出来れば、三度の飯より好きなことを見つけ、それに邁進することだ。
出来れば、早いうちにそんなものを見つけ、1万時間もやれば、「1万時間の法則」が大体正しいと思うので、プロになれる。
そして、プロの中でも、所詮、長い時間を費やした者が抜きん出る。

ところで、では、コンピュータープログラミングはどうかというと、注意しないといけないことがある。
コンピュータープログラミングと言ったところで、分野が多いし、近年、ますます多くなってきた。
OSやコンパイラなどを作る基本システム分野、通信分野、グラフィック分野、統計分野、シミュレーション分野、企業システム分野、AI・・・そのいずれにも、さらに、小さくはない専門分野がある。
IT業界で、上位者として楽しく仕事をしている人は、ある程度は何かの分野に特化している。
私のように、あれこれ手を出してきた者は中途半端になる。
どの一分野も、生涯をかけても、なかなか究極までは到達しないので、やはり、いずれは(ただし、あまり遅くなく)専門分野を決めた方が良い。

アインシュタインは学生時代、数学と物理学のどちらの研究者になろうか迷ったらしいが、数学は、その一分野でも一生をかけて足りないと思ったことが、物理学を選んだ1つの要因であったらしい。
それでも、世の中には、ロジャー・ペンローズのような数学者にして物理学者という凄い人もいるし、数学に強い物理学者も多い。
だが、アインシュタインがそうなのだが、湯川秀樹も数学はあまり強くなかったらしい。
しかし、そのように、物理学に特化したから、2人は大成功したのかもしれない。
大谷翔平さんも、ピッチャーかバッターかのどちらかに特化した方が良いと思う。
また、ピッチャーの中でも、野茂英雄さんは、ほとんど、ストレートかフォークしか投げなかったという。
それどころか、ナックルボールを磨きに磨いて、それ一本で名投手になったメジャーリーガーもいて、考えてみたら、それは楽しいことだと思うのだ。
バッターでも、ホームランしか狙わなかった落合博満さんや、単打を重視したイチローも、やはり、特化を狙ったことが良かったように思う。

言うまでもなく、「俺は酒の道一本」だとか、グルメ道に血道を上げるとか、色の道一筋というのは、まあ、99%以上は悲惨な結果になる。
エドガー・アラン・ポーは、確かに酒が入る度に筆も冴えたらしいが、彼は普通の人ではない。
しかし、この大天才も、酒のために40歳で貧困の中で病死している。
しかも、その2年前、エドガーが24歳の時に13歳で結婚したヴァージニアも結核で死んでいる。
まして、凡人である我々は、ある程度は快楽を避け、節制に励むべきだし、快楽の誘惑に勝てるだけの充実感を得られるものを見つけることが大切だ。
思うに、ポーは天才過ぎて割と簡単に成功出来たので、余裕があり過ぎたことが災いしたのだろう。

とにかく、「自分の専門は何か」に対し、1秒で答えられないなら、迷い多い人生になりかねない。
その問いに対し、まさか「酒飲み」とか「ただのゲーマー」とは答えられない。
そして、長年続けてきたことに価値があれば、望まなくてもお金は入って来るだろう。
けれども、何も特別なことを続けてこなかったら、寂しい晩年になる。
元マイクロソフト日本法人の社長だった成毛眞さんは、著書の中で、既に歳を取っていてもいいから、定年までに何かで1万時間やることを薦めていた。確かに、歳を取っている場合、やり直しがきかないので、真剣にならざるを得ないが、危機感を感じて真剣に考えれば、良い道が見つかるものだ。
ところで、何かに一途に取り組んでいるとして、「これをやっていて、本当に食えるようになるのか」ということは、私ならあまり考えない。
日本を代表する思想家の吉本隆明さんは、「物書きになりたいなら、とにかく毎日書け。書けなくても書こうとはしろ。それで10年やれば必ずモノになる」と書かれていたが、それが本当かどうかは分からない。
だが、スティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学での有名な講演で言ったように、信じるしかないのである。
結論。
好きなことを見つけ、それで身を立てられると信じ、粘ることだ。
そのためには、やはり、いつも言う通り、アファーメーションが大いに力になるはずだ。








  
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