「この世に神も仏もないのか」という言葉を、自分で言ったことがある人は、多分、そんなに多くはない・・・と信じたい。
なぜなら、この世には、神も仏もいるのだからだ。
今回のアメリカ大統領選挙で、このままバイデンが大統領になるようなことになれば、少し、そんなことを言いたい気もするが、まあ、そんなことはないだろうし、そうなったらそうなったで、何か大きなことが起こるだろう。
たとえば、人類の滅びとかね(笑・・・いごとじゃないが)。

ところで、この「神も仏もいない」を、良い意味で言うのを、本で見たことがある。
ホームラン世界記録を持つ王貞治さん(記録は、メジャーでは非公認だが)が、まだ、巨人軍に入団したての頃(1959年)の話と思うが、王さんをコーチした人が言ったらしい。
「これほど努力する青年が成功しないのなら、この世に神も仏もいない」
私には全く縁のない言葉であるが(笑)、もちろん、この世には神も仏もいるので、王さんは大成功した。

今は、王貞治、長嶋茂雄といった、かつては国民的英雄であった、これらの名を知らない人が普通になっていると思う。
イチローがこよなく尊敬しているのが、王貞治さんだ。
人気の点では王さんを上回っていた(というより日本一の人気者だった)長嶋茂雄さんは、長嶋一茂さんのお父さんだ。
お父さんがあまりに偉大なため、長嶋一茂さんは、普通に「一茂さん」と呼ばれているのである。

王さんと長嶋さんが、巨人軍の現役選手だったある時、巨人軍の試合内容が悪いことが続いた。
そこで、巨人の監督が選手達を全員集めて、長い話をした。
話の後、監督は、今の話の感想を書いて自分に出すよう、選手達に命じた。
真面目な王さんは、何枚も長い観想を書いて出した。
ところが、長嶋さんは、たった一言、「よくわかりました」と書いて出したと言われている。
まさか本当にそんなことはあるまいと、テレビ局がインタビューしたら、長嶋さんは「はい、本当です。監督のお話はオールオーケーということです」と、テレビカメラの前で答えていた。
こんな答も、本来有りなのだと思う。
しかし、それで納得しない上司や親や教師が多いことだろう。
いや、そもそも、話で何かを解らせるのは非常に難しい。
けれども、「よくわかりました」とシンプルに書いた長嶋さんだけが、本当に解っていたのかもしれない。
まあ、面倒だっただけかもしれないが(笑)。

その長嶋さんが、やはり、本当に言ったことで、誰にも有益と思うものがある。
長嶋さんが巨人の監督だった時、まだ若い選手だった中畑清さんは、なかなか調子が上がらずに悩んでいた。
そんな中畑さんに、長嶋監督が、「調子はどうだ?」と尋ね、中畑さんは困って、「はい、まあまあです」と答えたところ、長嶋監督は激怒し、
「まあまあとは何だ!こんな時は、嘘でも絶好調だと言え!」
と激を飛ばし、中畑さんは慌てて、
「はい!絶好調です」
と言い直した。
中畑さんの口癖が「絶好調」であることはよく知られていた。
我々も、嘘でも「絶好調」だと言えば、必ず絶好調になるのである。
だが、駄目なやつは、「もう駄目だ」「どうしようもない」「どうせ俺には無理だ」と言い、同情を誘いたくて、落ち込んで見せる。
落ち込んでいるのが16歳の美少女なら、同情を超えて暖かく接しようとも思うが、誰がキモいオッサンに同情するかい(笑)・・・である。
『FREELY TOMORROW』(Mitchie M feat.初音ミク)で、ミクさんが「顔を上げて微笑めば 笑顔取り戻す魔法になる」と歌っていた通りであることを覚えておくべきであろう。
アメリカの心理学の父、ウィリアム・ジェイムズも言ったのだ。
「幸せだから笑うのではない。笑うから幸せになるのだ」
この世には、神も仏もいるので、それを信頼して微笑めば奇跡も起こるだろう。








  
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