新型コロナウイルスのために、プロ野球、サッカーJリーグが開幕延期になってる。
どうやら、両方共、無観客ながら開幕が出来ることになったらしいが、これが開催中止となった場合、主催者である新聞社や保険会社等が、当面の収益はもちろんだが、本当に恐れてることが何か分かるだろうか?
それは、人々が、野球やサッカーが自分達にとって必要なものではないことに気付くことだ。

アメリカの光明思想家ヴァーノン・ハワードの『スーパーマインド』(日本教文社)の冒頭に、こんな素晴らしいお話がある。
深い教訓を秘めた、全ての人が知っておくべきものだ。

あるカラスの一族は、トウモロコシの栽培をしていて、大量のトウモロコシを継続的に買ってくれる顧客を探していた。
そこで、悠然と大空を飛びながら平和に暮しているタカを見つけ、彼らを顧客にしようとした。
カラス達は、「タカ達が俺達に頼らずに生きていけないようにする」ことにした。
その戦略はこうだ。

・俺達のトウモロコシが絶対の必需品だとタカ達に信じさせる。
・タカ達に、トウモロコシがないと、愛がなくて、淋しくて、途方に暮れてしまうぞと説得する。
・俺達がトウモロコシを作っていることを知らなかったなんて、なんて間抜けだったのだろうという罪の意識をタカ達に持たせる。

全ての集団営業戦略がこれであることは業界機密だ(笑)。
タカ達は、必死でトウモロコシを手に入れて食べ、飛ばなくなり、羽が弱くなり、地上を歩くと衝突し、争いが起こった。
だが、ある鋭いタカが気付く。
何かがおかしい。
楽しくない。
皆、そして自分も、不満が多く、冷淡だ。
トウモロコシは自分達には美味くない。
鋭いタカは仲間達に「こんなことはやめよう」と言うが、他のタカ達は彼を嘲笑い、馬鹿にした。
「俺達は、他に何も出来ない。それが分かることが大人ってものだ」
そこで、鋭いタカは、羽を伸ばし、飛んでみた。
なんだ!ちゃんと飛べるじゃないか!
彼は山に還り、悠然と、勇ましく空を飛び、煩いなく、幸せになった。

カラスとタカが何を意味するかは、お分かりと思う。
日本人の野球好きは、昔の梶原一騎氏原作の漫画・アニメ『巨人の星』の影響が大きい。
梶原一騎氏は天才作家で、他にも、『タイガーマスク』でプロレスブーム、『空手バカ一代』で空手ブーム、『あしたのジョー』でボクシングブームを作った。
(サッカーは、選手に関しては『キャプテン翼』の影響が大きい場合もあるが、Jリーグはマーケティング戦略で成功したのであり、常に新しい話題が必要であり、1シーズン興行が中止になると、容易く忘れられる。)
昔、この『巨人の星』などの、いわゆる「スポ根」ものは教育者にも推奨され、普段は子供に漫画やアニメを決して見せない教育熱心な親ですら、『巨人の星』の時間には、わざわざ子供を呼びにいって見せたという話があるが、おそらくであるが、これは、国民の洗脳のために、誰かが広めた作り話である。
なぜなら、一連の梶原一騎作品は、あまりに馬鹿馬鹿しいものなのだが、どういう訳か、当時も、そして、今ですら、これらの話が馬鹿話だということが、なかなか理解されず、時に、こう言うと、攻撃すらされるのであるから、洗脳とは恐ろしいものだと解る。
もちろん、これらの作品は、全てが馬鹿話なのではなく、「強烈に良いと感じる話」を埋め込み、その余韻を効果的に使い、巧妙に、全体が物凄く素晴らしいと思わせるようになっている。
これは、現代でも、あらゆる広告マーケティング戦略に使われており、梶原一騎氏というのは、本当に人間についてよく知っていたと思う。だが、残念ながら、それを悪用したのだと私は考える。
梶原一騎氏は、『巨人の星』を書くまで、野球に興味がなく、全く知らなかったようだし、それは、その後も変わらなかったという。また、漫画担当の川崎のぼる氏は、子供の時に野球遊びをしたことすら、一度もなかったらしい。

さあ、カラスに騙されるタカであることを止めよう。













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