東浩紀さんは極めて頭が良いのだろう。彼の本を読むと、表現が難しくて、ふにゃふにゃした意味しか掴めず、せっかくの彼の素晴らしい考えを理解するのにエネルギーを費やしてしまう。頭の良い人は、そんな文章を書きたがるのかもしれないが、それでは彼は大成功出来ない。

で、東浩紀さんの『弱いつながり』では、Googleにあなたが使う検索語を予想されるようでは自由になれない・・・と簡単に言い直したが、実際は、やはり、ふにゃふにゃした文章であった。しかし、意味はこんな簡単なことだ。言い換えれば、Googleの予測・・・もっと正確には、GoogleのAIを出し抜けってことだ。我々の検索語の予測をしているのは、Googleの優秀なAIで、ディープラーニングによって、日々、予測精度を高めているのだが、そんなAIに、いつまでも「俺が何を知りたいかなんか、お前程度に分かってたまるか」と言えるようでなければならない。
映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で、人間としては強くても、スーパーマンから見れば、象と蟻くらい力の差があるバットマンに対し、スーパーマンは「君は僕に勝てない」と余裕綽々で、実際、スーパーマンの手加減しまくった軽い一押しでバットマンは吹っ飛び、ボロボロになる。だが、バットマンは「人間を舐めるな!」と言い、逆転する。
1963年の『8(エイト)マン』の続編である2004年の『8マン インフィニティ』で、エイトマンを作った谷博士の息子であり、昔、8マンとの決闘で死んだが、8マン・シャドウとして復活したケンも言った。「戦いを決めるのは火力でもスピードでもない。状況を作る意思の力だ」
レイ・カーツワルらオツムの世界で生きる学者に言い包められ、AIが人間を超えるなどと信じてはならない。そりゃ、左脳の性能では、我々は、左脳オンリーのAIには勝てない。しかし、人間の無意識の中の英知と力は無限である。細胞1個だって驚くべき知恵を備えているが、それどころか、電子1個にも超知能が潜んでいるのだ。それと提携出来るのは人間の意識である。
だから、左脳人間になってはならない。Googleにいつも検索語を予想されるようではならない。Amazonが「この商品を買われた方は、次の商品も買ってます」の商品なんか、全然欲しくないと思うようでないといけない。私も、YouTubeで、初音ミクさんやIAさんの動画をよく見るが、YouTubeの(というか、やはりGoogleのAIの)お薦め動画は、全く私の趣向を外している。
私は巨大IT企業のAIの間抜けさをまざまざと見たことがある。
そんなAIに、個人から国家まで、あまり重要なことをまかせてはならない。
GoogleやAmazon、あるいは、FacebookやIBMのAIは、確かに素晴らしいところがあり、人々の幸せに役立つ部分は使えば良い。だが、AIに支配される愚か者になってはならない。AIは優秀な下僕であるが、あくまで下僕に過ぎないのである。








  
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