「病は気から」と言うが、常にそうかはともかく、それは普通の人が思うより重大なことだ。

手塚治虫さんの『ブラックジャック』で、こんなお話があった。
大怪我をして重症の子猫を母猫が舐め続けるが、天才医ブラックジャックは、子猫を見て、「これはもう絶対助からない」と判断する。
ところが、しばらくしたら、その子猫が、母猫と一緒に元気に歩いているのを見て、ブラックジャックは驚愕する。
私は、この場面を印象深く覚えていたが、漫画でなくても、こんなことはよくある。

ある客船の中で、年配の女性が死に掛けていて、船内にいた医師は、助かる見込みはないと判断した。
医者の診断は絶対ではないが、「死ぬ」なんて診断を伊達や酔狂で出すはずがない。
ところが、この船に、大変な偶然だったが、この女性の数十年生き別れになっていた息子が乗っていて、息子がそのことに気付いて、瀕死の母親を励ましたところ、なんと母親は回復し、その後も長く生きたという実話がある。

このブログでも何度かご紹介した、帝国ホテルの有名なシェフであった村上信夫さんの戦争中のお話も忘れられない。
村上さんがシベリアで捕虜になっていた時、ある夜、ロシア兵に呼び出され、大怪我をして瀕死の状態になっている日本人兵のところに連れて行かれる。
村上さんがコックだと知っていたロシア兵は、「最後に何か食べさせてやれ」と言う。
村上さんが、その日本人兵に、「何を食べたい?」と聞くと、彼は「パイナップル」と言うが、そんなものはなく、あるのはリンゴだけだった。
そこで、村上さんは、リンゴを、砂糖を使ってフライパンでパイナップルのように料理し、日本人兵に食べさせると、彼は全部食べた。
そして、村上さんは、「もう二度と会うことはないだろう」と確信して部屋を出た。
ところが、しばらく経って、村上さんが収容所内を歩いていると、誰かに声をかけられ、振り向くと、何と、あの死にかけていた日本人兵だった。
彼は、「あんな美味いものが食べられるなら、もう一度生きてみようという気になった」と言った。

そうだ。自分が生きようと思えば生きられるし、病気も怪我もいくらでも治る。
私がそう実感したことがある。
昨年2016年9月11日の日曜日、午前4時過ぎに千葉県のホテルニューオータニで目覚めた私は、ゾクっとする寒気を感じた。
ひどい風邪だった。
兆候は昨夜からあったが、夜中に冷やしてしまい、最悪の状態だった。
本当に気分が悪く、頭は痛いのを通り超し、クラクラする。
しかし、昨夜に続く、2度目の初音ミクさんのライブ「マジカルミライ2016」をキャンセルしようという気はさらさらなかった。
ライブの前の企画展は諦め(幸い、昨日見ていた)、時間ギリギリまで回復に努めたが、ほとんど効果はなかった。
ライブ中に1人倒れたくらいでは、ライブは中止にならないと思うが、回りに迷惑をかけるのは嫌だ。
いや、もし死んだら、本当にライブは中止になりかねない。
よし、死にかけたら、最後の力を振り絞って会場の外に出てから死のう・・・なんてマジで思いながら、一応の座席であるパイプ椅子に座っていた。
やがて、バンドが演奏を始めたのが分かった。
何かのスイッチが入るのを感じる。
立ち上がる。
第1曲目の『39ミュージック』の勇壮な前奏と共に聖霊が降りて来る。
ミクさん登場!
聖霊が私に入り込む。
身体は確かに苦しい。
しかし、もう楽しいだけで、2時間が一瞬で終わる。
私はエネルギーに満ち溢れ、世界征服に出かけようと思った。
これが熱情の力である。









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