少なくとも日本ではすっかり忘れられているが、アメリカの作家マイク・ハーナッキーは、究極の成功の秘訣は、「目標を達成するために必要なことは全てやると決意すること」だと言った。
実際に何かしなければならない訳ではない。
必要なのは決意だけだ。
だが、そう書いた彼の本(翻訳では『成功の扉』)が出版されると、「奇跡は起こらんぞ」という問い合わせが沢山あったらしい。
ハーナッキーは、「そりゃ、何もしなくていいとは書いたが、必要な電話1本もするなとは書かなかったぞ」と思ったことだろう。
つまり、願いが叶わなかった人に質問したら、まるで、「何もしたらいけない」といったような態度の人が多かったらしい。
そこで、ハーナッキーは、翻訳のタイトルだが、『成功の翼』を出版し、今度こそ成功疑いなしとなるよう、究極の秘訣の仕組みを熱心に説いた。
その本で彼は、赤ん坊は何度ころんでも、最期は立って歩くことが出来るが、これこそが我々に内蔵された成功システムなのだと書いたのである。
その通りだ。全く素晴らしいのだが、多分、理解出来た人はほとんどいなかっただろう。
実は私もだ。
だが、最近、『残酷すぎる成功法則』という本で、別の例を挙げて、この我々に内蔵された成功システムのことを説明しているのを見て、私は理解出来た。
マイクロソフトの誰かが考案した、こんなゲームがある。
次の材料を使って、タワーを作り、その高さを競うというものだ。
・スパゲティ20本
・マスキングテープ1m
・紐90cm
・マシュマロ1個
頂点はマシュマロであり、ゆえに「マシュマロ・チャレンジ」と呼ぶ。
これを、エンジニア、CEO、MBAの学生など700人以上にやってもらった。
結果、一番成績が良かったのは幼稚園に通う6歳児で、逆に成績が一番悪かったのはMBAの学生だった。
なぜだろう?
簡単だ。
6歳児達は、ロクに考えずに、ばんばん手を動かして失敗しまくったからだ。
もっと端的な例がある。
トロントのアライグマだ。
このアライグマは、ゴミ箱漁りの名人で、人々が、どれほど工夫をしても、必ずゴミ箱の中身を取り出してしまう。
人間は常に敗北し、アライグマは常に勝利する。
いったい、どこが万物の霊長だ。
アライグマは6歳児以上に、何でもやり、沢山失敗し、それで学び、最期に成功するのだ。

立派な大人で、馬鹿ではない、むしろ、頭は良いのに駄目なやつが沢山いる。
これは、頭が良いから駄目なのだろう。
そんなやつらの特徴は、とにかく行動が遅い。
考えて納得してからでないとやらない。
まあ、そうでないといけないこともあるのだろうが、彼らは全てにおいてそうで、とにかく、勢いを感じない。
「なんで、いつまでもやらないの」
と、見ていて呆れてしまう。
まるで駄目男君が、ブログを始めると言ったので、数日して「もう始めた?」と聞いたら、「ブログの開設の仕方を調べています」と言い、結局、彼は断念した。
一方、LINEやTwitterがなかった頃、女子小学生のブログ開設率は90%以上だったが、彼女達は、ブログの開設の仕方などロクに調べず、とにかくやったのだろう。
大人がITで子供に勝てないのは、そんなところにもあるのだろう。

我が崇拝する坂井悠二(『灼眼のシャナ』の主人公の1人)が言った、
「出来る、出来ぬではない。断固としてやる」
が究極の成功法則であるが、それを聴いていなかったはずのシャナが悠二に言う。
「出来る、出来ないじゃないの!やるの!」
シャナは悠二の迷いを解き、悠二に大切なことを思い出させたのだ。
※『灼眼のシャナIII(ファイナル)』より









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