会社の業務アプリを誰でも簡単に作れますというソフトウェアの宣伝メールが毎日のように来る。
それらの決まり文句は、「Excelはもう古い」、「Excelのスキルをこのソフトウェアで活かそう」といったものだ。
どんな会社からかというと、かつて一世を風靡したようなシステム会社だが、やや(あるいはかなり)落ち目になっているようなところが多く、このソフトで復活、あるいは、巻き返しでも計りたいのだろう。
そして、それらのソフトを使うには、月額、かなりの金額がかかるものがほとんどと思う。
だが、安価で、ずっと使えるExcelの方が、ずっと有益だ。
もちろん、誰でもExcelを使って業務を効率化出来る訳ではないし、生半可なスキルでExcelを使うと、かえって害をもたらす場合も確かにある。
しかし、Excelをちゃんと使えないなら、何を使おうが同じことだ。
ならば、お金を無駄にしないExcelを使った方が絶対に良い。

それらの「新しい」ソフトウェアを売る会社は、あたかも、Excelが全ての会社に害を与えているかのようなことを言うが、ちゃんと使えば、Excelほど良いものはないし、多くの会社が、Excelを、それなりにちゃんと役立てている。
確かに、Excelでものすごく業務効率を向上させている会社も少ないが、それが出来る者なら、SEやプログラマーで通用する。
だから、特に特技はないが、有用な人材になりたければ、Excelに内蔵されているプログラミング言語のVBA(Basic言語の一種で、Visual Basicとほぼ同じ)を高度にマスターすれば良い。
未来永劫Excelがなくならないとは言わないが、後10年や20年で無くなるものではない。
それに、Excelと同等の機能のソフトを含む無償のオフィススイート(主には、マイクロソフトオフィスの互換ソフト)である、OpenOfficeやLibreOfficeもある。
ただ、今はまだ、Excelや、それを含むマイクロソフトオフィスを使った方が良いだろう。

ところで、業務で使うデータ量が、昔と比べ、比較にならないほど大きくなり、Excelもそれに伴って性能向上しているが、いよいよ、同じマイクロソフトオフィスのプロフェッショナル版に含まれているAccessを使った方が良くなってきた。
Accessも、もう古いと言う者が多いが、高度な業務効率化のために、これほど良いものは、相変わらず存在しない。
特に、SQL Serverというデータベースシステムと連携すれば、巨大なデータも扱える。
無償のSQL ServerのSQL Server Expressでも、そこそこの規模の基幹システムで十分使える場合が多いのである。
Accessに唯一対抗出来るものとして、アップルの子会社のファイルメーカー社のFileMakerがあり、これは非常に良いソフトなのだが、バージョンアップの度に仕様が変わり過ぎるし、独特なところが多いソフトである。個性が強いのは、アップル譲りの感もあるが、私はアップル系は全く駄目で、iPhoneやiPadも全く使う気がしない。まあ、これは単に好みの問題で、どちら(アップル対マイクロソフト、アップル対グーグル)が良いというのではないとしておきたい。

私は、システムエンジニアやシステムコンサルタントとして、数多くの企業を見て、社員が、ExcelやAccessに通じていれば、そして、いくらかの人がVBAを自在に使えれば、さぞ、仕事が楽で生産性が上がるようになると思うことがよくある・・・と言うより、ほとんど全ての会社がそうなのだ。
それが出来ない会社で、最初にお話した高いソフトを導入しても、全く無駄とは言わないが、元が取れることもないだろうと思う。
また、正直言って、職業プログラマーでもない者が、スマートフォンアプリやWebアプリを作るための勉強をして、良い思いをすることは、まずない。
それらを仕事でやっている者も、あまり幸せな人はいないくらいだ。
稀に、普通のOLがiPhoneアプリのヒット作を作ったなんて話もあるが、それは特例中の特例、超たまたまであり、実際にそれを作ったOLさんも、その後は全然良い思いなんかしていない。
ついでに言っておくと、スマートフォンアプリを売ることで儲けることは、ほとんど全く出来ない仕組みになっている。









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