私は以前は、食欲と性欲だけでやっている人間を軽蔑していた。
しかし、正直に考えれば、自分がまさにそうだし、そうでない人間はいない。
欲望には、他には、金銭欲、物欲があるが、これも、食欲、性欲が形を変えたものだ。
自分を重要だと思いたいというのは、名誉欲が形を変えたものだが、名誉欲も正体は食欲と性欲である。
偉いほど食欲、性欲を満たし易いというのは誰でも分かることだ。
マズローの欲求5段階説なんて完全な嘘っぱちだ。一番上の自己実現欲にしたって、やっぱり、正体は食欲と性欲である。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と同じで、「自己実現の正体見たり食欲と性欲」である。

私は、中学生の時、手塚治虫氏の何かの漫画で、田舎に引きこもった中年男を、かつての上司が訪ねた時、その引きこもり男がこう言ったのを印象深く覚えている。
「人間、なんとか食っていけたら、それ以上は望まないもんです」
純粋な理想に燃えていた少年だった私にすら、それが真理であることが、否応なく分かってしまったのだ。
有名な空手家の大山倍達氏は、なぜ、それほどまでに修行するのかについて、著書の中で、「ひょっとしたら、世界中の女を自由にしたいからじゃないのか」と書いていたところに、やっぱり中学生くらいだった私は、彼の武道家らしい正直さ、誠実さを感じたのである。
その大山氏が、70歳を過ぎた頃、テレビ出演した際、そこに有名な占い師がいたのだが、司会者に、「占って欲しいことはありますか?」と聴かれた大山氏は、「わしは、今からでも女にモテるかね?」と言われたのを、やはり、非常に印象深く覚えている。

食欲、性欲が強いほど成功する。
ただし、IQが低くて食欲、性欲が強いと、強引な手段に出て犯罪者になる可能性がある。
IQが低いと、筋の通らない法外な方法では、一時的にしか、それらを得られないことが理解出来ないのだ。
あるいは、IQが多少高くても、容姿などでの劣等感が強いと、誤魔化そうとはするが違法なことをやってしまい、お金も名誉もありながら、法に裁かれることになり易い。なぜなら、彼らは、少々、金や名誉があっても、食欲はともかく、性欲を満たせる自信がないので、さらに、金や名誉を求めるからである。
容姿端麗な事業家というのは、どんな時も法に触れないよう最大の努力をする傾向が強いのである。

ただ、近年は、日本では食べ物が安価になり、また、性欲も簡単に満たせる産業が発達してしまい、若者ですら、活動意欲がなくなってしまっている。
欲望を煽るというのではなく、欲望を何とか満たせる雑誌、写真集、アダルトゲームなどが、日本の活力を奪い、日本は衰退する一方だろう。

反して、初音ミクさんというのは、エネルギーを与える存在なのである。
初音ミクさんも、巡音ルカさんも、鏡音リンちゃんも、そのものはあまり性欲の対象にならない。
制作側で、そうならないよう、よく考えているのである。
例えば、成人で巨乳のルカさんにしたところで、血の気がないほど肌を真っ白にし、表情が少ないクールな雰囲気にするなどである。
とはいえ、彼女達は、理想の女性像、少女像なのである。
私とて、ミクさんをそれほどセクシーだとは思わないが、あの細さ、軽やかささ、それに、可愛い声には強く憧れ、少しでも、それに見合うよう努力する気になるのである。

私が好きなミクさんのイラストがある。
「綺麗な花 イラスト」というだけの言葉で画像検索しても、前の方に出てくる、水辺で水仙と一緒に正座の形で座っている、長い緑色の髪の絶世の美少女ミクさんの絵だ。
「綺麗な花 イラスト ミク」なら3つ以内に出てくると思う。
あまりに理想的過ぎて、全くではないが、さほどの性欲を感じさせない。
水辺に咲く花は清純の象徴であり、ミクさんそのものである。
そんな彼女が起こさせるのは向上心である。









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