人間が本来持っている力は極めて強大であるが、普通の人は、人間の全能力の1割、あるいは、数パーセントしか使っていないと、昔からよく言われている。
実際は、人間の本当の力がどれほどのものか見当もつかないが、ほとんどの場合、あまりにも低く見積もられているに違いない。

隠れた力のほんの一部を引き出すだけでも、自由自在な超人になるが、そのためにはどうすれば良いかというと、無になることだということは、分かっている。
無になると言っても、気絶したり、眠ったりすることでないことは明らかである。
それは、仏道で言う「自己を忘れる」ことである。
それもまた、記憶喪失になることではない。

現在、それに近い状態を示す概念として、フローや、それを超えるゾーンというものがある。
ただ、問題は、フローやゾーンを特殊な状態と見るか、自然な状態と見るかだ。
つまり、フローやゾーンこそが自然だというなら、不自然を除けば良いのである。
では、どうやって、不自然を除き、純粋な状態になるかだ。

ギリシャ神話では、太古の昔は黄金の時代と呼ばれる素晴らしい世界であったが、やがて、銀の時代になり、それから、青銅の時代に、そして、現代は、邪悪が支配する鉄の時代だ。
神々は、このような世界を見捨てた。
その中で、テミス(掟の女神)の娘である、正義の女神アストライアー(星の乙女という意味)は、最後まで世界を救おうとしたが、やがて手を引き、空に昇って乙女座(スピカ)になった。
アストライアーが再臨する時、再び、世界は黄金の時代になると言われている。
このお話は、世界のことではなく、小さな世界である1人の人間のことだ。
我々は、自分の心の中に、失ったアストライアーを呼び戻せば、黄金の輝きを持つのである。
アストライアーは、清純と無邪気という意味だ。

幼稚になるという意味ではなく、逞しい大人の心身を持ったまま、清純と無邪気を取り戻せば、あなたの心身は、アストライアーの住処になる。
世界中の聖典は、そのことを象徴的に語ってきたのだ。
例えば、『観無量寿経』がそうだった。
ここでは、主に、イメージングによる方法が教えられているが、それだけではなく、釈迦が様々にアレンジしたレッスンを説いている。
昔の優れた感覚を持つ者は、これを一読したら、たちまち、他の聖典を捨てた。
グリム童話の『星の銀貨』も、そのような教えが寓話化されたものだが、グリムやペローの童話の中には、他にも良いものが沢山ある。
それらを繰り返し読むか、あるいは、2012年に、初音ミクさんが、ロサンゼルスで、エンジェルモジュール(天使の姿)で『SPiCa』を歌うのを何度も何度も見れば良いと思う。アストライアーは有翼の女神だ。









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