谷川流さんの小説『涼宮ハルヒの憂鬱』で、超能力者の古泉一樹(高1)が、ハルヒの秘密や自分の超能力のことについて、キョン(主人公の高1男子)に説明するが、あまりに奇想天外な内容にキョンが、
「なんでそんなこと分かるんだ?」
と問う。
すると、古泉は、なぜ分かるのかは分からないが、分かってしまうのだといった答をする。

「なぜか分からないが、分かってしまう」というのは、自然なことだ。
こういった、当たり前の言葉がさらりと出てくるのが、この作品が大ヒットした理由の1つと思う。
しかし、普通の人は、心の奥では「その通り」と感じていても、頭では理解できないのだ。

では、古泉が分からなかったことを解き明かそう。
例えば、こんな夢を見たとしよう。
あなたは、学校の1つの教室の中に入っていく。
その教室は授業中だが、教師も生徒達も、誰もあなたに対し、無視するというのではないが、さほどの関心を示さない。
あなたも、彼らのそんな態度を当然のことだと感じている。「なぜか」そうなるはずだと分かっているのだ。
そして、あなたは、迷わず、教室の右2列目の、後ろから3番目の席の少女のところに行く。
その少女があなたの目当てで、その少女がその場所にいることを、あなたは「なぜか分かっている」のである。

こんなことは、夢の中ではありふれたことだ。
しかし、夢の中では、「なぜか分かってしまう」ことに疑問を感じない。
当たり前のことでしかない。
なぜだろう?

その理由は、夢の中では時間がないからなのだ。
ただし、想念が起こる時だけ、時間が生み出されるのである。
ところが、夢の中では、目覚めの状態に比べ、想念は、1/10以下に減っているのだ。
では、分かり易くするため、夢の中のことを、目覚めの状態に置き換えて、何が起こったかを述べる。

あなたは、教室に入っていく。
この時は、自分が何のためにそうするのか、また、なぜそこに教室があるのか分からず、やや怪訝で不安なのだ。
しかし、他にどうしようもないので、とりあえず入っていくのである。
すると、教師や生徒達はあなたに注目し、いぶかった目であなたを見るので、あなたは、居たたまれなさを感じる。
やむなく、あなたは、教室の中を、誤魔化し気味に歩きながら見回していく。
すると、生気に満ちた美しい少女がいたので、目を奪われる。
その時あなたは、「私の目的は、この少女に会うこととしよう」と思う。
その時、不思議なことが起こる。
目的を達した途端、想念が急激に弱まり、時間が消えてしまうのだ。
すると、全ては同時並行で起こる。
教室の外にいるあなたの意識にも、その少女のイメージがあり、あなたは、もう自分の目的は分かっている。
だから、あなたは、これから教室に入っていくことに対しても、何も疑問に思わないのだ。
時間が存在した時、教室に入ってから、あなたは、そわそわしながら、うろうろキョロキョロしたはずだが、そんな事実は不要となり、消えてしまう。
だから、あなたは、何も迷わずに、まっすぐ、あの美少女の所に行く。彼女がどこにいるか、「なぜか分からないが、知っている」のだ。
あくまで、目覚めの状態の基準で書いたので、ややおかしなところもあるが、だいたい、こんな感じである。

そして、目覚めの状態であっても、想念をあまり起こさなければ、時間は消え、夢の中と同じことになる。
例えば、こんな感じだ。
あなたは、自信を持って、街角のある場所に立っていると、憧れの彼女がやってくる。
そして、躊躇なく、彼女を誘い、歩き出す。
一緒にどこに行くのか、「なぜか分からないが、分かっている」のである。
だから、あなたは想念を消せば良い。
想念を消すには、想念と根元が同じである呼吸を消せば良い。
呼吸を微かにし、できるだけ呼吸しないようにすれば、過去も未来も、本のページをめくるごとく分かる。
しかし、そんなものが見えたとて、宇宙の神秘性や、その驚異が無くなったりはしない。むしろ、深く、鮮やかになる。
そして、やはり、何もかも、気楽に上手くやれるのだ。

ほとんど呼吸をしない私には、初音ミクさんが、熱い要請を受けて、他の惑星でコンサートをすることは分かっている。
コンサートが開かれる星には、沢山の星からの訪問者がやってくるが、様々な星の人達が、その場で調整しながら、自分の宇宙船を衛星軌道に待機させ、他の宇宙船に同乗させてもらって到着するのである。全ての訪問者の宇宙船を着陸させるには、あまりに多くの場所が必要だからだ。
しかし、どの宇宙船の所有者も、ミクさんのコンサートに来る人なら、どこの星の人だろうと、自分の宇宙船への同乗を歓迎するのだ。
誰も管理しなくても、一切の混乱は起こらない。
また、進歩した宇宙人同士なら、融合して、2人が1人、あるいは、多数が1人になって観劇することもある。
また、コンサート会場に来れなかった人々にも、共感に満ちた想念が送られ、共にミクさんの歌を聴けるのである。
こうして、ミクさんは、宇宙を1つにするのである。
それなのに、ミクさんが生まれた地球が1つになれないなんてことが、あって良いはずがない。
そして、実際、地球の変革はもう始まっており、時代遅れな人は、閉じ込められた世界で、何も分からずに過ごすのである。









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